ありゃりゃサンポ

近現代の建築、町並みと橋が好き。
一日八千歩の散歩の忘備録。美味しいご飯と音楽と。
東京都全域をGPSで塗り潰し中。

大分 春の旅2023(2)湯布院

2023年04月26日 | たびたび旅

キハ71系ゆふいんの森4号。1989年に製造された初代ゆふいんの森。かつて父親をやってたころ、3歳の息子に買い与えた最初の鉄道模型の一つがこれでした。
ふしぎで美しいデザインの車体にいつか乗ってみたいと思っていましたが、30年前の私は湯布院がどこにあるかもまったく分からず、乗りに行くガッツもなかったです。
今回の大分旅行で交通機関を調べていて、ゆふいんの森に乗れそうだと分かってからプラン作成にも俄然力が入りました。
製造から34年。初めて間近でみる車体は長い年月を隠そうともしない年季を感じさせるものでしたが、やはりかっこ良かったです。
1989年製造の車体をまだ使っていることに驚きました。でも一番驚いたのはこれが電車ではなくて気動車だと知った瞬間でした。ホームが油の臭いがしました。

たくさん写真を撮りましたが枚数削減のため残念ですがまとめます。九州の観光列車は「A列車で行こう」「指宿のたまて箱」に続いてこれで3つ目。
ゆふいんの森には1989年製のキハ71と1999年製のキハ72の2種類が運行中で、水戸岡鋭治が携わったのはキハ72だけ。今回乗った初代ゆふいんの森は関係していません。

14時43分に別府を出発して15時44分に湯布院到着。駅を出てすぐ右手に坂茂の湯布院ツーリストインフォメーションセンター。
急増した乗降客は駅舎に収まりきらず駅前の交通に混乱を来たしていたため、適切な情報を提供しながら待合としても機能する空間が必要となりこれが建てられました。

集成材の交差ヴォールトとそれを支えるY字の柱の重なり。置かれている椅子が坂茂を世界に知らしめた紙管で作られている所にも注目。
普通ならこれ1件でブログひとつたっぷり書くような物件ですが今回は見たものが多いのでここは簡単に流して先に進みます。

湯布院のメインストリートらしい由布見通りからその先の湯の坪街道・たけもと通り。両側に延々とお土産、クラフト雑貨、スイーツ、和菓子などの店が並びます。
湯布院ってどういうところかほとんど知らないで来ましたが、この竹下通りみたいな道が一番の人気スポットならちょっとがっかりと思いました。人が多すぎる。

竹本通りを右に折れて、まだ続く雑貨やスヌーピーのチョコの店の前を通り過ぎて大分川にそって進んだ先に本日の宿がありました。
土曜日の宿泊3週間前でも空室があって価格帯も抑え目な宿だったので大きな期待はしていなかったのですが、緑の庭がある意外といい雰囲気の宿で一安心。

庭の一角。八重桜が散っている最中でした。朝の気温は8度。湯布院は高地なので東京よりずっと春が遅いのです。

夕食は充分な質と量の牛しゃぶメインで、小鉢もシンプルだけど味は良かったです。旅行支援ありとはいえ、一人1万円ちょいですからコスパは良好。

食事もお風呂も別棟なので庭を行き来して移動します。こちらが浴場棟の入り口。ここだけ見ればけっこう高級旅館ぽい。仙洞という旅館です。

部屋数が全部で12~3の旅館でこのような家族風呂が5つもあります。予約不要で空いていれば24時間いつでも入れます。浴槽前にはテレビまで。長湯しちゃう。

そして風呂を出たところには無料のドリンク。右側に無料・無制限の生ビールのサーバーまで。私の知り合いの呑兵衛ならここで延々と飲み続けるんだろうな。

一夜明けて翌朝は6時に露天風呂。私一人貸し切りでした。朝からビール飲みたくなっちゃうけど我慢。

朝食が8時からなのでその前に金鱗湖に散歩に行きました。宿のすぐ近くでこんな感じ。美しい。

金鱗湖。湖底の別の場所で水とお湯の両方が湧き出ています。湯の湧く場所は水面に湯気が見えます。冬場は湖面全体が靄で覆われるそう。奥のふたこぶ山が由布岳。

湖畔にある天祖神社の裏手から。湖の中の鳥居と鳥居の上のカラスとカラスを見る妻とそれを撮影する私。
昨日、人だらけの雑多なストリートを見てがっかりと思いましたが、このあたりにいると湯布院いいじゃんと思い始めています。

湖に流れ込む川が数本あります。こちらはお湯が流れていました。川自体が足湯です。その右側に茅葺の湯処。

こちらは「外来者入浴禁止」。地元の人だけが入れる公衆浴場です。朝7時過ぎで中からすごく楽しそうな笑い声が聞こえていました。

金鱗湖の湖畔にもパンやスイーツのお店が進出しています。どんどん増えて駅前の道みたいにならないことを願います。

「御三家」と言われる湯布院の人気高級旅館の一つ、亀の井別荘に渡る橋。平日なら二食付きが二人で9万4千円くらいから。10年後に元気だったら泊まろう。

部屋に戻るとじきに朝食でした。名前の分からない魚の干物、美味しかった。私たちにはこれで充分です。

昨日の朝散歩で外観しか見られなかった県立美術館の中に入りたかったので、予定を90分早めて大分に戻ることにしました。帰りは川沿いの長閑な道を往く。
右手の焼杉の建物は隈研吾がデザインした新しい施設で「コミックアートミュージアム」。

風景に溶け込んだ穏やかな外観でした。現代アートの展示をするそうです。

屋根の上には奈良美智の白犬がいました。よーく見ると見えます。

ミュージアムを通り過ぎると川沿いはこんな道。今日もいいお天気でうれしい。

湯布院最後の建築紹介は由布院駅。磯崎新の設計で1990年に完成。昨日来た時にも写真撮ったのですが逆光だったので順光の朝に取り直し。

ホール天井。礼拝堂をイメージしたものだそうです。

駅なのに改札がないので係の方が手動で改札作業をします。この写真は昨日ゆふいんの森で別府から到着した時の写真です。

ホームには赤い車両と青い車両が停まっていました。二つの車両はそれぞれ反対の方向に走って行きます。
赤い電車は手前方向に博多へ、青い電車は奥の方向に大分まで。線路は複数あるのに別の方向の電車が同じ線路上にいるのは面白いです。

午前10時30分。大分駅についたら赤と青の他に黄色まで停車していました。てんとう虫のサンバのメロディが頭に浮かびます。
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2 コメント

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参考にして (takako)
2023-04-27 08:30:17
いつかいきますわ。
大分は日田しか泊ったことがなかったので。
楽しいたび、いいね。
たびはいい。
返信する
takakoさん (B)
2023-04-27 20:21:37
旅はいいよね。
あと何年元気で出かけられるかわからないし。
大分すごいよ。参考になればうれしいです。
返信する

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