こんにちわ、りょうすけです。
東日本大震災から5年。
つなかんも3年が過ぎました。
僕は7月になると、
唐桑に来てから2年が経ちます。
2013年に震災後初めて東北に来ました。
だから「あの頃と比べたら
○○だったけど〜〜になったよね」
というような感覚はわからないです。
わかるのは僕が来てからの
つなかんの状況くらいです。
来た年に比べ2年目は客数が増えました。
一代さんが伝えたいことや、牡蠣の
旨さが伝わっているのだと思います。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5f/79/f2f9463dda2ea4dd96acfca0af4f1e54.jpg)
客層も団体客より
家族で来る方が増えました。
日々の暮らしの中で少しずつ
変化していることを感じています。
来てくれる全国のお客さんが、
東北への想いをおみやげ代わりに
持って来てくれていることも
日々感じています。5年経った東北で
それが感じられる場所にいられるのは
僕には貴重な体験です。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4f/54/e0f60455baad81929144278a10ec5f9d.jpg)
震災から5年の節目ということで、
今の一代さんが感じていること、
女将として大切にしていることを
聞きました。普段つなかんで、
お客さんやスタッフに一代さんが
話していることでもありますので、
つなかんの紹介にもなればと思います。
【2016年3月11日、菅野一代より】
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/41/55/426dae287afecfb22df5437db1e3726b.jpg)
日頃より、つなかんをご利用頂き
誠にありがとうございます。
日頃の感謝の気持ち、つなかんの魅力や
大切にしたいことを、改めて
お伝えしようと思います。
・震災から5年
「津波が私に第二の人生を与えてくれた」
震災前は、牡蠣の養殖が私の仕事で、
牡蠣を剥いて出荷したら、明日の準備を
して、また牡蠣を剥く。その繰り返しで
うちの牡蠣を食べてくれる人の顔を
見た事がありませんでした。
つなかんでは、
目の前で「美味しい!!」
牡蠣を食べて笑顔をくれる
お客さんと出会うことができます。
私たちの仕事は
「こんなに喜んでもらえるんだ。」
と直接わかるので、こちらが
感動してしまう毎日を過ごしています。
津波のことは、今思い出しても
涙がでるような苦しい体験でした。
ただ、震災が起きなかったら
出会えなかった人がいて、
感じることができなかった
ことがあるのも事実です。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3d/c3/5ba6bbbc2f010cf64d12174b127ebf52.jpg)
唐桑に来てくれる皆様のおかげで、
津波が私に第二の人生を与えてくれたと
今は思えるようになりました。
本当にみんなから優しくしてもらい、
助けてもらいました。これからは
私がその気持ちを返していく番です。
唐桑で美味しい牡蠣をつくり、
皆様をお迎えすることが、
私のこれからの運命だと思っています。
・つなかんの魅力
「唐桑での生き方を伝えたい」
沢山泊まる場所がある中からつなかんを
選んでくれたお客さんに「ここにきて
良かった。」と思ってもらえるためには
どうしたらいいか。毎回お客さんと
接する中でそのことをずっと
考えてきました。そこで見つけた答えは
「私たちが唐桑でどう生きているのか」
というのを見てもらったり、話したり、
感じてもらう、ということでした。
例えば、冬のシーズンはずっと
牡蠣剥きをやっていました。
朝、お客さんが帰る時にはつなかんで
挨拶ができない代わりに、工場に寄って
帰ってもらっていました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2d/33/c89223bedea25bb265d439f0e2e3200a.jpg)
つなかんでは奇麗にお化粧して
「いらっしゃいませ」と上品に
過ごしていますが、工場では鼻水たらし
ながら牡蠣の水揚げをし、泥まみれに
なりながら牡蠣剥きをしています。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/39/da/760b91c50aafae46e9313095de75597e.jpg)
おかげで指がこんなに曲がっちゃった。
という様な裏の部分を見せることは
やっぱり勇気がいります。
「恥ずかしい、大変、汚いから」と
隠したくなるようなことでも
「海でくらす人は
こうやって生きているんだよ」
ということが伝わるならば、
見て感じていって欲しいです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2e/1c/6f7f362c3443465430630af395655c99.jpg)
唐桑で生きている私たちの姿を
なんの飾ることもなく見せる。
その私たちがつくっている牡蠣や帆立、
他にもある旬の食材を食べてもらう。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3e/e4/0e7eb595c14bb76904c95161e09cda59.jpg)
「唐桑の食材って最高でしょ!!」
そういうことだと思っています。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2b/9a/d08e6feba9810ba8c536cfacbfaa2697.jpg)
ここでの生活は、冬は寒いし、
なにもないしやだなぁ。って
そう思ったらなにもないところですが、
その中で私は楽しんで生きています。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/30/b3/72edf5c82f8234ab496d583e1845f132.jpg)
楽しい瞬間にみんなを
巻き込んでいこうと思っています。
そして帰る時には、お客さんもなにかを
感じて、もって帰って欲しいです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2a/53/974031fa5bbb125912a61bdb78ea069c.jpg)
・女将として大切にしていること
「心底わたし、嬉しいんです。」
女将としては「ありがとう」の一言を
大切にしています。「ありがとう」の
一言だけで、来てよかったなと
思ってくれることがあるかもしれない。
「あなたと出会えたことが
心底わたし、嬉しいんです。」
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7c/de/d5ae600d35ed3e9b8ed9341234b90fb4.jpg)
その気持ちを伝えていきたいです。
常に心底そう思うためには、
「なんの因果でこんっな遠いとこまで
来てくれたんですがぁ!」と
相手のことを考える時間が必要です。
また、自分の体調や精神状態にも左右
されるので結構難しいことなのですが、
これは毎回、自分との戦いです。心から
話すことばは伝わると信じています。
おもてなしの精神は忘れずにいつつも、
お客さんではありますが、
唐桑で一緒に生活している家族の様な
存在だと思って過ごしてもいます。
お客さんだけど一緒に食器洗って、
じゃあお礼にビールで乾杯しよう!
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3b/a5/aa60b67c90fce0e7eb076c75a90c5d89.jpg)
そういう家族みたいな仲間みたいな
関係になれるのもいいと思っています。
一代は一代らしく、そしてお客さんが
自分らしくいられる場所につなかんを
していきたいと思っています。
それはひとりでできないことです。
来てくれたお客さんの協力が必要です。
ここで私たちと一緒に楽しみませんか?
一緒につなかんで乾杯しましょう。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/31/78/05ebe1a3b0bb354b9e8325b883c8eeda.jpg)
2016年3月11日 菅野 一代
おわり。
読んで頂きありがとうございます。
また、みなさんにお会いできることを
楽しみにしています!
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1c/b4/d3faaf0a43cccad15c3e80e1bfc26e9d.jpg)
震災直後の話や、
ここでつくっている牡蠣の話は
ほぼ日に載っていますので、
まだ見ていない方はぜひ見てください!
民宿の予約はホームページより
受け付けております。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/28/ab/7f23a1825f427473d914297b6f358699.jpg)