迦陵頻伽──ことだまのこゑ

手猿樂師•嵐悳江が見た浮世を気ままに語る。

ニッポン徘徊-中山道36の2 碓氷峠

2010-10-31 19:55:15 | 旧中山道
覗を過ぎると、石ころは姿を消すので急坂でもいくらか歩きやすくなり、その昔弘法大師空海が掘り当てたと云う井戸、“弘法の井戸”の脇を上がると-冷たい水が現在も満々と湛えられていました-、一気に道は平坦になります。

その右手の草むらに残されている石垣は(上段写真)、かつて四軒の茶屋があった“立場(たてば)”の跡。

力餅や、わらび餅が名物だったそうで、ここに人が確かに存在していた在りし日に、思いを馳せたくなります。

旧街道を探訪していると、よく“立場”という言葉に出会いますが、これは飲食店のある休憩所のことを云います。


茶屋の跡を過ぎた先、中段写真↓のあたりが、醍醐天皇の御代に設けられたと云う“初代”碓氷関所の跡とされ、



その先、豊臣秀吉が小田原攻めの際、防戦のために道幅を極端に狭く削ったと云う“堀切跡”、道が大きく左右に蛇行する前後に馬頭観音が建立されているあたりまで、ウォーキング気分で楽しめる平坦な道が続きます。


右の崖下を見ると、地図には載っていない小川のせせらぎが。



どこかの川の源流あたり、なのでしょうか?
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