Three frogs which smile.

酒飲みは奴豆腐にさも似たり
初め四角であとは ぐずぐず

寝顔と朝とうで枕

2005-05-30 | 落語
あたしが腕枕が苦手なのは、寝にくいから。
だって隣に貴方がいるんだよ。
おやすみの声もその寝息もぬくもりも鼓動でさえも近くに感じるから。
無防備な寝顔が傍にあるだけで、眠りたくなくなるから。
朝、貴方の腕に残った痺れる痛みと後をひくあたしの胸の痛み。
さてどちらが痛いのでしょう。
枕に残った残り香を思い出してるこの痛み。


眠りにつく前に聞く声は甘くて低い声が好き。
何もいらない気持ちになる。
かくして現実はそう甘くもなく、最近のあたしの眠る前の夜伽の声は素っ頓狂な高い声だったり、
しわがれて今にもくしゃっとなってしまいそうな声。

「古今亭 志ん生」

昨晩は「三枚起請」を聴きましたが、この落語。最近知っている人が増えました。
虎と龍のドラマのおかげです。ほんとにうれしいことでございます。
「三千世界の鴉を殺し、主と朝寝がしてみたい」嘘か誠か高杉晋作が馴染みの花魁に歌った唄らしい・・・ま、どうでしょうかね。
このドラマ。2時間モノのときは「三枚起請」。これは吉原の花魁喜瀬川が嘘の起請文を書いた了見を男と女の駆け引きの中でうまく転がしていく噺。
そして連ドラになり調べてみたところ
1話目から「芝浜」、「饅頭怖い」、「茶の湯」、「権助提灯」、「厩火事」、「明烏」、「猫の皿」。で次は「出来心」ですか?
最後は「紺屋高尾」か「文七元結」か。定番どころを持ってきていて面白い。

ドラマには予告や紹介やあらすじがあると思います。落語には『枕』がつき物です。
たとえば「芝浜」で言えば昔の商売の仕方、魚屋さんの噺なので昔の魚屋さんがどういう風に商売をしていたか、どこら辺に河岸があったか。など、
「茶の湯」は習い事や道楽の話、「猫の皿」は古道具屋の目利きの話でしょうか。「出来心」だったら、新人のときにやった失敗話なんて定番なのかな。
(「出来心」か「花色木綿」かって言ったら「花色木綿」で落として欲しい・・・)
枕を聞くと、「ん?今日はこの噺か?」なんて枕から噺を探ったりするのが寄席の楽しみだったりもします。

小三治師匠の枕は長いといいますが、枕なのか?と思わせておいて後々考えるとあぁ・・・つながっているかもしれないような気がする。
と言ったもやもや感が好きだったりします。

それに枕がないと今の時代との考え方の埋め合わせが出来ません。
富くじは今で言う宝くじとか、お金の価値の違い、物売りの声なんかも今では聴かないものもあるでしょう。
枕はその噺に入る前の大切な色づけだったりするわけです。
廃れてしまった商売や道具、「へっつい」なんて言ったってなんだか判らないと思いますしね。(へっつい:取り外せる土で塗り固めたかまど。竃)
なんとなく判るけれどももうなくなってきている物もありますね。
煙草盆、煙草入れ、そして煙管(キセル)。

電車を乗るときにちょっとずるっこしてお金をごまかす「キセル乗車」。
なんで「キセル」って言うのかを知らない方もいるのかと。
煙管は『雁首(がんくび)』、『羅宇(らお・らう)』、『吸い口』の3つのパーツに分かれていて、雁首、吸い口は金属製、羅宇は大抵竹製で素通しになっている事から、
乗車区間の両端だけ「金(運賃)」を払うってんで「キセル」と言うらしいっす。
ヤニで詰まった羅宇を通したり、雁首が外れそうになっているのを〆なおしたりする『羅宇屋』さんも今はもう知らない人ばかりなのでしょう。あたいだって見たこたぁありません。
ものの言い方もまた然り。そうやって枕は振られて噺に入っていくのです。

有名な小話をひとつ。

昔、あるお姫様が月夜を見上げていると遠くのほうから雁が飛んできました。
姫「腰元や、ほれ、がんが飛んでおるぞ」
腰「姫、がんは下衆庶民の使う言葉。『かり』とお使いください」
姫「なるほど、わかった」
腰元、煙草の灰を落とそうと煙草盆へ煙管を近づけ、手でぽーんとはたくと緩んでいたんだろう、雁首が落ちた。

姫「腰元。かりくびが落ちた」

・・・・オアトガヨロシイヨウデ

銀座の夜の男意気

2005-02-05 | 落語
1月7日 銀座ブロッサム中央会館にて立川志の輔独演会。

思ったこと、感じたことそのままです。
落語に興味のない方は・・・本当にいつもごめんなさいなのです。
だがしかし。何度も書くように、好きなんです。おいら。
これがないと生きていけないくらい、好きです。

そりゃぁ大げさすぎだな。

立川めんそーれ つる
立川志の輔 猫の皿
ダメじゃん小出(ジャグリング)
立川志の輔 八五郎出世せず

12月、柳家小三治師匠の独演会のチケットをすんでのところで取り逃がし、
臍を噛むことになってしまった。
1月の独演会、誰から聞きましょうか。
いろいろ探すがそのときの悔しい思いを埋めてくれるような人が見当たらない。
期待は裏切らないでしょう。
志の輔師匠に白羽の矢を立てる。

立川めんそーれ つる
声が張るし、表も悪くない。
ただなんとなく・・・言葉の流し方、仕草は荒い。
これからもしかしたら開花するかもしれないなぁ。
華がないわけではない。
若い人の特徴なのかもしれないが、なんとなく表情がわざとらしい。
飄々とやってのけるような器があればいいけれど、つるという話。
何度も繰り返すのでわざとらしさが鼻に付くと、聞き苦しい感が否めない。

すらっとしていて顔もとてもチャーミング。すっとたつと華があります。
はっきりと話す声の通りはこれからが楽しみかもしれません。

志の輔師匠 猫の皿
枕は世間を騒がす偽札の事だったでしょうか。
相変わらず声は悪いけれど、人を惹きこむ底力のある言葉のリズムを持っている。
子供の声での掛け声を聞くことが出来る人柄を感じる。
そういえば池袋演芸場で「ししょぉぉ」と若い女性の掛け声に照れまくりの小三治師匠を思い出す。
あたしの声ぢゃぁ・・・無理だな。
閑話休題。

猫の皿。骨董を民家から見つけ出し、骨董屋に売る「はたき」の男と茶屋の主人の噺。
茶屋の主人のおっとりと優しい感じの爺と、はたきの男の計算高さがちちちとぶつかり合うのがまた楽しい。
この噺、他の人は大抵主人は好々爺、男はちょっと商売べたな、でも憎めない感じに仕上げているように思う。

志の輔師匠は違いました。畳み掛けるようにはたきの男を商売に強気な底力のあるちょっと強欲な感じの男。
茶屋の主人はこれがまた結構腹黒?!なんか、人の欲の戦いのような噺に感じてしまう。
田舎のお爺ちゃんの商売上手!といったところか。はたきの男がこれまた強烈な猫嫌いにしてある。
悪くはないとは思うし、解釈として人ってきっとこういうところがあるから憎めないんだと思うとは感じるけれど・・・

あたしとしてはあまり好きくないかも。

仲入り
ジャグリング。あたしはこういう・・・なんとなく抜けていて笑いを持っていけない人って好き。
くだらなさの中にもきちんと盛り上げるし、独演会のその人のもつ雰囲気を食わない感じ。
たんたんと芸をみせるが、失敗多し。それもまた雰囲気としては好きですが。

あっけなくジャグリングが終わると、細くて存在感のある人が舞台上を歩く。
家元登場。機嫌がいいのが手に取るようにわかる。
好きなギャグを小気味良く会場へ投げて去る。

志の輔 八五郎出世 せず
八五郎出世。
がらっぱちの八五郎。だけど妹思いで親思い。口は悪いが芯が通った粋な男。
妹お鶴がお世継ぎを産んだのでお殿様に呼ばれて城に行き、
がぁがぁと啖呵をきり、言いたいことを言い放ち、酒をがぶ飲み。
その飾らない態度が気に入られ、大工からお侍に位を取り次がれるって噺。
本当に八五郎は出世することを良しとしたのか。
みんなが慕う、がらっぱちだけど粋な江戸前漢 八五郎 って男は「出世」というものを魅力と感じる男だったのだろうか。

八五郎、お殿様が是非にと勧める弐本挿しを断り、大工という自分の生き様を通し、
そしてお母さんも一緒に住もうと城へ住まわせ、娘のそばへいさせてやるという言葉さえつっぱねる。
それは「おふくろっていうのは井戸端がないと生きていけないんですよ」というのだ。
親の生き様、息を抜く場所、心を放つ場所を良く見ていること。
つっぱしるだけの男ではなく、大事なものを良くわかっているぢゃないですか。
一つだけかなえてやるというお殿様の言葉に
「お袋にお世継ぎとやらを抱かせてやってくれ」というのだ。
お母さんが八五郎を城へ送り出すときの掛け合いの間合いがここを引き立たせる。

茄子の古漬けが好きだったから。
周りの人と仲良くするように。
お殿様とこれからもむつまじく・・・
一言一言、思い出す間合いがこれが、言い忘れてはもう伝えることが出来ないからこそ必死にくだらないことでも言伝ようとする母心なのではないか。

八五郎。何が大事かわかっている江戸前のいい男。
あほですよ、はっきりいって。江戸っ子です。気風が良いんです。
だからこそ

八五郎出世せず。

あたしはこの解釈、ものすごく好きです。もともとの噺を捨てその良さを引き出してるのかなぁ。

ありがとうございました。ありがとうございました。
志の輔師匠が頭をさげ、お客様の拍手も鳴り止みません。
ですが・・・緞帳が下がらない。

。。。。

またまた登場、立川談志。
本当に家元は志の輔師匠好きね。
二人並んで挨拶をして「志の輔をよろしくお願いします」と頭を下げる家元は
険もなく、やさしい家元の表情を見せていて暖かく感じました。

八五郎出世せず。
この噺、一つで大満足でした。

ずっとあなたをみていたい

2005-01-07 | 落語
最近「落語好きで寄席に行きます」と言うと一緒に行きたい!
と言ってくれるお友達が増えて本当に嬉しいっす。

どうせだったら寄席っぽい雰囲気を味わっていただきたいし、
だったらちと噺も長めにやってくれるほうがいいし、
いい顔付けの時を選びたいし、お客様の雰囲気が良さそうなところ・・・

と考えると「末広亭」につれて行きたい。
多分ですね、おいら15日と16日は昼:池袋演芸場と夜:新宿末広亭とはしごします。
11日から20日まで時間が許す限り、夜は末広亭に出没します。
ここまでくるとほんとに病的だとは思いますが好きなんです。
いつもは1月には行かないんですけどね。12月行ってないだけにちょっと我慢の限界です。
もし、行きたい方が居れば・・・いないか。来週土日夜は末広亭におりますので呼んで下さい(笑)
そんでもって今日は今日とて銀座まで。
えぇ、落語です。立川志の輔独演会です。会社ですか?えぇと早退とんずらです。いってきまぁす。
連休は一日だけですが鈴本演芸場へ。
どっぷりがっつりはまってきます。

さてここからは落語のレポです。すんごく長いので興味がおありな方のみのほうがおすすめです。
やっぱりね、これはやらないとね。といいつつ去年のレポ。
去年聴いた落語の中でよかった3つにあげたなかの一つ。

小田急線 読売ランド前駅にあるシネマバー ザ・グリソムギャングにて行う「寄席 愚離粗無亭」。
五街道喜助さんを間近に感じつつ聴くいい落語&映画の寄席。
お友達のなすぺんちゃんを誘っていく。
なすぺんちゃんは獅篭さんの会くらいしか落語を聴くことはないって言っていたし。
ここはひとつとっときの寄席へ。

第三回 古今亭志ん生十八番の巻
落語 「火焔太鼓」
映画 「銀座カンカン娘」
落語 「らくだ」


銀座カンカン娘は初めて観ましたが、時折突然歌いだす映画にちとびっくり。
昔の映画ってこういう感じよねぇ。と思いつつ志ん生師匠の落語的台詞回しにもうばかうけ。
子役の歯が抜けていることにまたおおうけ。ちゃんと映画をたのしめよ。とも思いますが、
最後「替り目」を志ん生師匠がかけだすころに、おなかがぎゅぅぅぅぅぅっと鳴る。

パブロフの犬とはこのことだと思う。この噺、おでんが出てくるんですよ。聴くと必ずおでんが食べたくなるんです。
映画観た後席亭におでん食べたいって言っちゃいました。

落語「火焔太鼓」
女房に頭が上がらない商売べたな古道具屋の亭主が汚い太鼓を買ってくる。
もう埃で出来ているようなその太鼓。売れやしないけど汚いからはたいておけと、小僧にはたかせるととおりがかかったお殿様がその音を聴きつけ、亭主を呼び出す。
女房に散々「汚い太鼓を持ってきて無礼者!」とか言って切られちゃうんだなどと脅されびくびくの亭主。
ところがどっこい300両でお買い上げ!
今まで散々馬鹿にされてきたもんだからこれで女房を驚かしてやろうともって帰る。
亭主の威厳を取り戻し、さてこれから何を買おうか。やっぱり音の鳴るものにしよう。
って噺。(落ちは書きません。)

喜助さんのを聴いて本当によくわかるのはこの話、女房が結構亭主をこき下ろす。
亭主に惚れてるからしっかりして欲しくて言うのか、本当にもう馬鹿にして言っているのか。
喜助さんは前者ですねぇ。なんかほほえましい。
小僧が太鼓をはたくときのお?!っとした表情、手一杯に申せ!と言われたときにする亭主のおずおずと。
だけど、ちょっと期待してにゅっと手一杯に広げる表情。
亭主が「50両!100両!」とやっていくたびに腰砕けていく女房の表情。

目線仕草がきれいな上にこの表情がまたきもちがいい。
言葉の抑揚、テンポ、声の柔らか味。これがまたきもちがいい。
志ん朝師匠っぽいんですよ。
この噺、古今亭ですしね、志ん生師匠の十八番ですし、その雰囲気で出しているとは思います。
でも、喜助さんの噺でしたねぇ。そして面白いんだこれが。涙が出るほど笑転げる。
すっきりです。

落語「らくだ」
喜助さんのらくだは2回目。前回はこちら。

らくだのように図体ばかりがでかくて何の役にも立たないって意味でつけられたあだ名をもつがらっぱちの「らくだ」がふぐに当たって死んでしまう。
このらくだの兄貴分ってやつもまたらくだに輪をかけてがらっぱち。なんとかしてやろうと思うと通りかかった紙屑屋。
兄貴分に言いつけられ、紙屑屋が町内にお願いをしまくり、断られると「死人のかんかんのう」で話を押し通し、酒に煮物に菜漬けの樽をゲットする。
届いた酒でお清めといって2人でのみ、へべれけになってくる紙屑屋。ちょっと酒乱の傾向あり。兄貴分と紙屑屋の立場逆転。
2人でらくだを樽に押し込め担いで焼き場へ行く途中、らくだを落っことしてしまう。
それに気がついた2人。道で酔って寝ている願人坊主を樽へ押し込め、そのまま火の起きた釜の中へ坊主をほおりこんぢまう。

落ちは・・・書きません。

いいテンポなんだなこれが。そして今回また聴くと前回とはちょっと違う。
席亭のリクエストにて髪を手でむしる!むしってるよぉ。すこし髪が口に入って払う仕草。
この目と手の持って行き様がすさまじい。喜助さんこわいよ・・・
だけどうまいんだなぁ。喜助さんらしさがあってあまりグロテスクにはしない。
そんでもってね。呑み方酔い方がきれいなんだなぁ。
湯のみに注ぐ酒、口からお迎えってことはこれくらいの量。そして飲み干すのも・・・感じる感覚ぴったんこ。
多すぎもせず少なすぎることもなく、違和感湧かずにきれいに呑む。
そして1杯目、2杯目、3杯目と呑むうちに変わっていく紙屑屋の目と手の動き。肩が下がる。
酔いが伝わるんですよ。これ大げさだと醒めるんです。わざとらしさで打ち消されちゃうんです。
釜のふたが上がらないといいつつも、呑まされ呑んで酔ってしまう紙屑屋。
こうなったらやけのやんぱちって感じが気持ちいい。

すっきりしたなぁもう。

会があがってなすぺんちゃんとグリソムギャングで呑む。
コンビーフともやしの炒め物、おいしゅうございました。なすぺんちゃんはコンビーフがすきらしい。
喜助さんになんであんな素直な子供の表情をするんですか?
と聴くと
「素直かどうかはわかりませんが、こんな台詞は子供はいわない。っていう台詞は言いません」と。
「子別れで「おとっちゃんの子供でよかったよぅ。」なんて言ったらおかしい。子供がそんなことを言ったらうそ臭い。」
なるほどねぇ。すっきりです。

寒い日でありました・・・席亭が耳打ち。
「師匠・・・おでんできてます」(席亭、あたしを師匠と呼ぶのはやめてくらさい。はずかしいから)
まぢっすか?!いいんですか?!席亭最高です!
すんませんねぇもう、遠慮なく頂きます(笑)
なすぺんちゃんと心置きなくおでんいただきました。席亭!ご馳走様でした!!

写真は喜助さんのまんだらと千社札(笑)。家宝にいたします。
すんごいかぁいいって思ってて、前回欲しい欲しいとねだりまくった甲斐がありました。
去年の最後のまんだらを何本か持ってきてくれるなんて・・・かっこいいっす。喜助さん。
喜助さん、9月で真を打ち名前が変わります。むふ。おめでたい!!

落ちがわからないんですよねぇ。なんでらくだで虎なんですか?
半鐘ってなんですか?と聞かれる・・・ちょっとおいらショックでした。
そかー、最近呑んで暴れる人を大虎になったとか。火事だよ、半鐘を鳴らしな!とは言わないもんねぇ。
わからなかったら聞くが一番!聞いてくださいませなんですよ。

名古屋よいとこ一度はおいで

2004-12-06 | 落語
あるCMを見るとちょっとブルーな気分になります。
佐藤ケンタは好きなのに。
この間はワイン、今回はマグロに負けました。
毎日が獅子てんや瀬戸わんや師匠。
いいっす、独り言です。

土曜日はお友達の結婚式に。
ほんちゃんは韓国でしてきているので日本では人前式形式で。
お相手は韓国の人。
サランヘヨォ。
チマチョゴリの彼女はとてもきれいで、しあわせそう。
うれしい。

夜は高円寺に出没。
姫企画6 東京公演
STAR OHSU 名国の逆襲

名古屋の大須演芸場を東京は高円寺に持ってこよう!
という企画。
一緒に行きましょうね、と固く誓ったはずなのに、席亭に振られてしまい、
どうするんだよ、こういう企画物誘えるひとあたしの周りにいないよぉぉぉ;;
と涙に暮れようとしたが・・・いた!
顔は若いが中身がノスタルジックLOVINのおセンチな日々のろびろびに
白羽のダーツを投げてみる。

捕獲成功。にがさん。

誘いに快く?!乗っていただいて雨の降るなか会場高円寺会館へ。
とにかく寒い。
人も・・・少ないなぁ。元取れないだろうなぁ。と思っていると、
愛知のラジオ放送の方たちにマイクを向けられる。
「えと、この企画を知ったのはなんでですか?」
「名古屋というと何を思い出しますか?」
「名古屋に何を求めますか?」
「今日は何を楽しみにしていますか?」

え・・・・
あたい、名古屋全くわかんないよぅ。
おいら落語と紙切りみにきてん。
もとめるって何を・・・・

あくあ:名古屋・・・味噌カツ・・・・しゃちほこ・・・
ろび:もちろん中日V2!!
あくあ:う・・・ら、落語が聞きたい;;え・・・・万博!行ってみたいようなきがする。

ろびはドラゴンズについて熱く語る。
小心者のおいら。あんたについていくよ。

それやこれやで開演。
開口一番は幸福さんが名古屋の名物を並べまくった歌を歌う。
曲名失念。きりゃんせなごや?

幸福さん 「寿限無」
相変わらず声は大きくてはっきり。
大須演芸場の客入りを忠実に再現してくれてありがとうと言ってた。
もったいないっすねぇ、けっこう面白い企画だとおいらおもうけどね。
風でももをぐりぐり。
やっぱり何度もいうけど、江戸っ子らしくはない。
気になる。
上下への眼の配り方や仕草はきれい。
テンポは速いけど、説明の中に現在のネタもちと盛り込んでいてわかりやすい。
今日はとっても聞きやすくっていいなぁと。
途中話は飛んだにせよ、今日の幸福さんは聞いていてたのしくて気持ちがいいなぁ。
ただ、引っかかるのはご隠居さんが紙に名前を書いて、彼に渡して、彼が受け取る。
そのときに紙の上下を変えずに受け取ってる。
もったいないっす。するっと聞いていただけに、そこで世界がちと崩れてしまった。
べつに動作仕草がまずいから嫌いというのぢゃなくって、入ってた世界が何かで崩れてしまうのは
もったいないなぁって思いました。

そして話し終わって着物をがばっと脱いでドラゴンズの歌を歌う。
なんか前どなただったろう・・・新作落語の会で同じことをした方を見た気がする。
それも、立川流。

漫才 夏子
いやん、あずくんだぁ。2人とも今日はとっても口が動かない。
舞台上で凹みまくっている。
あずくん、かぁいい。
何をしゃべってもかみかみ。ネタをやっていても途中でテンションが下がっていくのがわかる。
でもいいっす。おいら、あとからあとからその独特の雰囲気に持ってかれて笑いが止まらなくなってきました。
あれ、毒なんですかね。
あたしは夏子ちゃん好きだな。

小福師匠 「仕立下し」
初めて聞きました。小福師匠。
師弟の関係いろいろあるでしょうが、なんだかとってもやさしそうな師匠だぁ。
現在に至るまでの経緯や、お酒の呑み方について・・・
とても耳が痛すぎて、それはあたいのことですか?
なんでもいただいちゃうおくさんが小福師匠がやると険がなくって愛らしい。
味のある間をもっていてすきっす。

多分ここで仲入り・・・

食いつきで快楽亭ブラ談次さんが宣伝をかねてしゃべる。
自分が獅篭さんと幸福さんを名古屋へ渡したキューピッド。
久しぶりにブラ談次さんを拝見しましたが・・・
細長い顔だったのに、なんか丸くなってるきがする。
ほんわかムードは相変わらず。
たまには聴きたいなぁ。

獅篭さん「鮫講釈」(桑名舟)
舞台は東海で、身体にあざ作って話す。
覚えるのが大変なわりに面白くないから誰もやらない。

いやんぬ!らきー!!!!
もう一度聴きたいと思ってたのだ。
疝気の虫と桑名舟。どっちかを聴けたらうれしいなと思ってたんだな。
獅篭さんを聴こうと思ったきっかけな噺だったりする。
あのテンポ間合い、声の抑揚、仕草、目線、一つ一つ好きだったんだな。
今回はおぉぉうとは思ったけど、あのときほどよいなぁとはおもわなんだ。
でも、好きですけどね。人、ひとりひとりに味があっていいっす。

大東両先生 紙切り
かくしゃくなのだ。
浪曲唸りながら切る、切る、切る。
動きまくって切る、切る、切る。

だけど、繊細なんだこれが。
正楽師匠や二楽さんの紙切りもすきですけどね。
和芸に長けた大東両先生ならではの舞台でした。

伊藤かおる先生 名古屋弁漫談
ネタふるっ!!!
玉川カルテットやおいら名前が出てこないよ、雷蔵?誰?
って感じなんだけど、じわじわ笑える。
名古屋弁で「女の操」
なんか、標準語だと怖いオンナだなぁとおもうけど、名古屋弁だとちとかわいいかも。
と思えてしまう。

そしてお茶子さんの姫さん。
かぁいいー。
似顔絵そっくりなんだなぁ。

企画として楽しめた方そうでない方いらっしゃりそうですが・・・
あたし楽しかったぁ。
ワン太郎さんは奥様が先に帰られてしまい;;、雰囲気もそんな感じぢゃなかったようで。
今月の会にも来られないとすると今年最後のお顔拝見のご挨拶だったのですね。
ここでお会いできたらうれしゅうございます。

帰りにろびろびと沖縄料理屋でご飯。
泡盛のもうか悩んだけど、小福師匠の話がよぎり、朝から呑んでるし、結婚式でも呑んでるし、
なんか昨日もワイン呑んでるし、ろびには呑みすぎだといわれるし・・・
でビールとサワーで我慢する。
チャンプルおいしーねー。
沖縄料理大好きなのだ。
今度は大人数でがつりと食いたい。沖縄まで行ってくいたい。
我慢した分

泡盛呑みたい。

結局家に帰って焼酎呑んでるテイタラク。
弟くん遊んでくれてありがとうでした。

ある愛のカタチ

2004-11-23 | 落語
いいふうふのひ。
11月22日。

結婚って結局何なのだろう。
あたしはつまるところどうしたいのだろう。

いまいちまだ結論が出ずここでうだうだとしている私なのです。
(のんびりしている暇はないと先日怒られたばかりだが、開き直ってやる)

雷門獅篭
新宿獅篭の会
離婚記念落語会

えと・・・
落語の感想だけさせてください。
やっぱりお二人の新しい門出なのだと思うけれど、
ここで何か言うのはおこがましい。

開口一番:幸福さん 「子ほめ」

やっぱりどうも幸福さんの若い衆は江戸っ子感がまるでない。
ねとっとしているように思える。
それは席亭が言っていた江戸でやるのとは違って名古屋での
味の濃い落語なのだということなんだろうか。
なれないのでとても気になる。

ご隠居がご隠居らしくないところもまた気になる。
ご隠居がいろいろ説明するところもくどく感じる。
灘の酒、人の褒め方、言い聞かせるところ。
なんとなく人が若いように見えるのだ。
幸福さんの人柄、魅せるキャラクターがもっと確立されると見ていて
落ち着きそうな気がする。

そして・・・間がとても悪い。
ご隠居、若い衆、番頭さん・・・
いろいろ出てくる噺だけれど、ぼけるところに対して突込みがあたしには
とても早い。
なのでボケどころの間を突込みが消す感じ。

あたしがとろいのでそこは人それぞれでいいんでしょうけど・・・
でも、どんどん聞き取りやすくなっているなぁ。
発声がはっきりしているから丁寧に聞こえる。
どんな噺が合うんだろう。
楽しみ。

ただ・・・
幸福さん、着物ちっちゃいっすね。
袖からキレイな襦袢が5cmあるかないか見えている。

それがキャラ?!

獅篭さん:勘定板
すこし、気を抜いているのか、
これからのイベントに気をとられているのか
途中集中力がふと抜けてるように感じる。
田舎の人と江戸の人の掛け合い、間合いはとてもよいテンポ。
聞きやすいっす。
のびのびと噺をしているのか、仕草がほろほろと甘い。
江戸っ子のぴしっとした目つきに対して、
合間合間の手つきが崩れているように見える。

あたしは仕草が好きだったりするので残念。
熱く語る噺なのかどうかもちと疑問ですが。
雷門一門の大事な噺だしね。

獅篭さん:紙入れ

・・・・・・
この日にこの噺。
センスだよね。
が、とにかく獅篭さんの「紙入れ」

やらしーなー(笑)

特におかみさんはとにかく年上のイイオンナ風なのか、
艶っぽくそして艶やかで悪女だぁ。
鼻にかけた声と上から見下ろす目線。
しなだれかかる姿勢がとにかく

やらしいなぁ。

あんまりやらしくやると二人の男の翻弄されぶりがちょっとかわいそうだったりする。
しっかりしているがおんなっぷりというかあねっぷりが高いオンナ。
いいところ取りなんだけど、ま。
だまされても仕方ないかな?って言うオンナぢゃないね。

あれは

蜘蛛女か蟷螂女だ・・・
怖い。こわいっす。

何度も言うがあたしは獅篭さんの顔は怖いと思う。
それがしなだれかかる悪女、蜘蛛女っす。
桑原桑原。
(これは雷よけだっけ?)

間男も間男で小心者っぽい。
これのどこに惚れたのか・・・わからないけれど。
若いからなのだろうか。ん。ま、いいや。

ひとつひとつの目線の配りは紙入れ、きれいでしたねぇ。
おかみさんのちらっと見る首の入れ方、
棟梁の見下ろし方。
間男の見上げ方。

でも最後。
息を抜いて落としているけれど・・・
ちゃんとしゃべれていたの?気になる。

合間に福助師匠の映像や、獅篭さん、おかみさんの馴れ初めなどのVTRあり。
みんなでワインで乾杯あり。
黒いドレスに黒いベールのおかみさんを獅篭さんがささえてあるく。
二人並んで質問にこたえ、離婚届に判を押す。

珍しく2次会あり。
2次会のレポは控えます。

夫婦でなくても、夫婦でないほうがうまくいく二人もあるとあたしは思う。
そんな感じ。

ほんとにどうもすみません

2004-11-17 | 落語
落語にも行ってます・・・

10月28日(木)
池袋サニーホール
「近日真打」

二楽さん 紙切り
  (桃太郎、結婚三年目、小さい秋見つけた、立体紙切り:かぶと虫)
三三さん 「今戸の狐」
喜助さん 「らくだ」

サニーホールって120人は入るんですよ。
札止めです。
大入り満員です。
すげぇよなぁ。

二楽さんの紙切り。
紙とはさみでお客様の注文のものを切ります。
お客様のお題「結婚三年目」
・・・
止まってました。
口数も少なくなり紙とはさみと身体を揺らしつつ切り上げる。
旦那さんと奥様の間にちいさなあかちゃんがいるものを。

なるほどね。
そしてもうひとつお題「小さい秋見つけた」
・・・・
止まってました。
やっぱり抽象的なものは難しいですよね。
ねたでもありますが
「闇夜のカラス」
「豆腐」
「昼間の月」
そんなのをとっさに切れと言われるんだからたまったもんぢゃない。
さすがですね、二楽さん。

トンボと案山子とそれを追う子供だったかな。
切ってました。

あたしは一回でいいので切っていただきたいのは「花魁」なのだけど、
どうしても「胡麻豆腐」と言ってしまいそうで怖い。

三三さんの今戸の狐。
落語家は食っていくのも精一杯。
お金が無いので師匠に黙って今戸焼きを作る内職を始める。
今戸焼きってご存知でしょうか。

2004年9月ぐらいに最後の土器釜の火を落とした台東区今戸付近で1800年ころから
作られていた土焼きです。
植木鉢や瓦のほかに、神社に奉納する招き猫や、狐なんかの人形もあります。
人形のほうの釜はまだあるみたいですね。

この噺、あらすじはなすととても面倒(!)なので省きますが、
博打のちょうふや、今戸焼きなんかの説明をしないと今はわかりにくいんです。
千住の小塚原にある遊びどころ。
縮めて(コツ)という。とか、さいころは昔骨で出来ていたとか。
もっといろいろあって、この仕込をくどくせずにしないと面白くない。

三三さん・・・
くすぐりはきっちりできるのになんとなく説明っぽさが抜けない。
仕草動作はやっぱりきれい、でも貫禄が無いから脅しがとってもきつくなってしまう。
この噺は勘違いと思い込みがポイントになると思うのだけど、
そこがけっこうきつく押されてしまう感じが見えた。
もうちょっとやわらかくなればいいのになぁ。
ただ、巧いんですよね。
もっていきかたがとても自然。
あぁ、まじめさを少し削って、貫禄とやわらかさがあればいいなぁと思いました。

あとで聞いた話、今回の「今戸の狐」はなんか違うなぁと思っていたら喜助さんがアレンジして
稽古をしたらしい。
ほぇぇぇぇぇ。
もう喜助さんすごいなとしかいえません。

喜助さん「らくだ」
喜助さんらしいらくだだったなぁ。
兄貴分もあんまり悪い人に見えない(笑)
紙くずやもあまりかわいそうには見えない(笑)

ふぐに当たって死んだ「らくだ」という悪い奴の弔いをしてやろうと
兄貴分が人のいい紙くず屋を捕まえて、町内にあれやこれやと言いつけて回らせ
2人で菜漬けの樽にらくだをぶちこみ、火葬にしようとするが2人とも酔っ払っているから
「らくだ」をおいてきたことに気づかず、橋の下でよって寝ている人を捕まえて
代わりに火葬にしてしまうっていう結構乱暴な話。

あまり焼いてしまうところまではやらないけれど、通しでというのが希望だったようで
みっちり聞かせていただきました。

やっぱり気になる酒飲みの性。
紙くず屋が兄貴分に酒を呑まされ酔っていく様子。
呑み方。
酔って換わる瞬間。
くどくなくっていいっすねぇ。

表現方法がきれいなんだろうなぁ。
あんまり毒が無い。
毒があってもいい噺なので、この場じゃなければすこしアクドイ感じも見てみたい。

ご一緒させていただいた席亭は「やっぱり頭は酒で湿してむしりとってほしい」としきりに。
いや・・・
120人札止めですからねぇ。
あんまりぐろくってもちょっとあの喜助さんの優しい顔には合わないような気がします。

とにかく!
喜助さん真打昇進おめでとうございます。
そしてひそかに好きな三遊亭小田原城さん。
おめでとうございます!

まだ考えているあたし

2004-10-19 | 落語
まだ、考えてたりするあたしもどうかと思うのだけれども
獅篭さんの「たぬき」について。

席亭は談志師匠に似てると言ってた。
そしたらこの間テープを起こしてたときに発見したのよ。
小さん師匠の「たぬき」を。

これかな。

と思いました。
ただね、なんか違うんだよなぁ。
三三さんが「化け物使い」の時にやった怖がらせ方と同じような違和感。
談志師匠と獅篭さん。小三治師匠と三三さん。
その人がやるからそのやり方で通るけれど、他の人がやったら物足りなくて何をやってるかわからない。
そんな感じ。
木戸を叩くときに幼い感じに聞こえるのは、ちょっとごまかし気味にして、木戸をあけてもらいたいからが要素として含まれるけど、それがわからないと後の雰囲気がつかみにくいのかなぁ。
幼い狸でなくても別にかまわないわけだし。

あぁぁぁぁぁ、それでいいのだと言われるとそうなのかとしか言えないからな。
ただ今はたくさん聴きたい。
自分の気持ちがすっごく楽しくなる噺をたくさん聞きたいなぁ。

あ、五街道喜助さんの真打昇進が決定だそうで。
おめでたいっす。

ジャイアンは剛田武。じゃぁ、妹は??

2004-10-09 | 落語
わかってる、落語のレポはあまり読む人がいないって事。
でもねぇ、いいの、いいのよ、少なくっても少しでも興味を持ってくれたらいいなって、
そんな気持ちで書いてたりする。
だから、よい寄席や落語会のレポを書くのはキーを打つのも早い。
ブログの散歩や仕事(仕事はしろよって)、いろんなwebをまわるのも後回しで打ち込みまくります。
だがしかし、もうがっくりっす。って時は後のばし、全部終わってしまってからやっと書き始める。
書かなきゃいいぢゃん、とも思うけどがっくりきたのもやっぱり記憶には残したいもんだったり。

まぁいいっす。

昨日は月に一度のものすごーく楽しみにしてる落語会。
雷門獅篭 新宿獅篭の会

おしながき
雷門幸福さん  長短
雷門獅篭さん  寝床(ジャイアンアレンジ)

お仲入り(幸福さんの歌 ドラゴンズの歌の替え歌)

立川こしらさん  初天神(だんごやまで)
雷門獅篭さん  狸(狸の札)

今回もぐりそむ亭の席亭と観に行く。
雨がぢゃばぢゃば降ってます。でも、うっきうきなのです。

獅篭さんの落語は話し手が落語を楽しんでるのが伝わるんです。
そりゃぁ、真剣でとても大変なことだと思います。
眼のとりかたや仕草ひとつひとつがはっきりと、丁寧なココロが見えて好きです。

話のなかで笑うとほんと一緒になって楽しいんです。
そのぶん、一つの噺のすじ、芯を話し手がしっかりと読んで感じて魅せる。
その芯の受け取り方もあたしは好きだったりします。

幸福さん、
すごーく長い枕でした。小三治師匠には負けますが(笑)
名古屋は今ドラゴンズふぃぃーばー!らしくそこから「名古屋人」とはという解説が始まりました。
なるほど。
うまく説明できません。
損をするっていうのが嫌って事なのかなぁ。
で、そこから短い話ということで「長短」
気の長い長さんと気が短い短七。
なぜか馬が合うのか昔からの仲良し。
この噺、長さんの間延びした感じを短七がすぱすぱと啖呵をきっていくから面白い。
めりとはり。
長さんが残った状態で短七をやると伸びてしまうと思うんですよ。
だからくすぐりが甘めになって面白くない。
うーん・・・
仕草はきれいになっていいのになぁ。
席亭はあれは名古屋流なんだと思うって。
もともと上方落語でしたかね、長短。
幸福さんの啖呵の切り方に江戸っ子ぽさを感じないからなんとなくいやなのかなぁ。
そんなことを気にしなければ面白いのかしらなんて、ぐずぐずと考えてしまう。

で、獅篭さんの「基本に忠実ではない寝床(ジャイアン風)」
ドラえもんのジャイアンの出所はここなんだと言ってた。
うーん、なるほど。わかる気がします。

義太夫好きの旦那さん。もうみんながひきつけを起こしてしまうような歌声の持ち主。
義太夫さえしなければいい人なのに、店子のみんなを呼んで義太夫の会を無理やりする。
店の佐兵衛さんに町内のみんなを呼びにやるけど、無理くり用事を作って断るみんな。
店のみんなも右に同じ。
すっかりへそを曲げた旦那さん。
仕方なしにみんな聴いてあげることにするけれど...

この旦那さんがジャイアンのモデルになったみたい。
基本に忠実じゃないと歌っていただけあって、漫画っぽい寝床。
旦那さん、のどの調子を見るときに
「ぼえぇぇぇぇぇぇぇ」って。
じゃいあんだぁ。
旦那さん。自分ののどの調子を整えて、義太夫に命をかけているような執念が見え、
それが伝わっているからこそ、自分たちの身の安全を図りつつも機嫌を損ねたら大変だと必死になる佐兵衛さんの掛け合いがあるから、面白いんぢゃないかなぁ。
だから最後の落ちも収まる。

その断り方の掛け合いがだらだらで、しまりがない感じ。
ジャイアンにこだわっているなら誰か出してもいいし、こだわらないんだったら寝床の無理くり断るテンポのよさを出さないと何を言いたいんだかさっぱりわからないんです。
個人的には提灯屋と荒物屋で断りいれるなら豆腐屋や棟梁の方がいいなぁ。
こんなに旦那の浄瑠璃は迷惑なのかって言うのがわからないと、面白くない。
で、店のみんなの断る理由もだらだら・・・
へそを曲げて押入れで「ドナドナ」を歌う旦那さん。
仕方がないとみんなを説得して(ここも甘い感じ。気絶するほどやな物を聞かなきゃならない諦め感をすっぱり出すのか出さないのか)佐兵衛さんが旦那の機嫌をとっていく。
だんだん治っていくようすを談志師匠の物まねで。
ここでも、ほんとに機嫌を治してそんなに言うならやってあげよう!っていうのが見えない。

お仲入り。
来月の会11月22日良い夫婦の日の記念離婚落語会の案内と、
獅篭さんが12月名古屋でディナーショーが決まったそうで。
あとは12月4日のStar大須in高円寺に
11月13日姫企画 福助系統の全ハグレ雷門ついに大須集合
THUNDERBIRDS ARE GO!の案内。
獅篭さん、そのほかにも
11月25日~28日で旅行便乗の韓国で落語会。
12月11日にはワッハ上方4F小演芸場で2回目のOsaka(大阪)Nagoya(名古屋)交流会
『雷ONハート』。

いそがしいっすねぇ。
そのほかにも雑誌に漫画書いてたり。
離婚記念落語会のことは何にも言いませんよ。
それはおふたりの問題ですから。

こしらさんの「初天神」
出てくるだけでお客様が笑う、笑う。
ひょうひょうさ加減が面白いんでしょうねぇ。
ギャルと悪がきをやらせるとなんで光るのか、この人は。
間合いや仕草はやっぱり合わないんだけど。
いるよな、こういうケチなとぉちゃんと駄々をこねたり屁理屈こねたりの悪がき。
こしらさんらしさが出てましたね。
無理やりさ加減はあるけど、こしらさんの落語なんだし、それが良さにもなっていて面白い。
飴の選び方、飴の舐めかた、だんごの蜜のしゃぶり方も見せ所つかんでいていい。
子供がおとっつぁんに買ってくれてねだる目つきも話し方もどんな悪がきなのか見えてくる。
こういう親子、あほらしいが愛らしい。
席亭は今日の会の中では聞けてよかったと。
あたしも気持ちが和んでよかったですよ。

獅篭さん「たぬき(たぬきの札)」
子供に捕まった子ダヌキを助けたオトコ、自分の懐にあるお金をだして子供から子ダヌキを買い取って逃がしてやる。
子ダヌキは恩を返そうとオトコのところにくる。

このオトコがどんなオトコなのか、子ダヌキはどのくらいの歳なのか全く見えない。
談志師匠のやり方ですよねぇ。と席亭は言ってた。
子ダヌキ助けたんだからきっとやさしいんでしょう。
でも、子ダヌキとのやりとりは心意気も見えないし、面白がってる様子もないし、ただただ噺が過ぎていく感じ。
子ダヌキも入り方はすごく幼いのに、オトコにお礼を言ったり説明したりしてる様子はなんか青年っぽい。
小僧に化けてもそこに小僧が見えない。
お札に化けてぐるぐる回すけど、声が張ってないからなんだかわからない。
お札が動くのはいいんだけど「しゃべったりしないでちゃんとしてた」ってセリフとの兼ね合いがずれてる気がしてわからなくなっちゃった。

お楽しみ抽選会。
幸福さんがドラゴンズ優勝の時にどう名古屋ではテレビで放映されていたかビデオで撮っていたらしく、そのテープをいただく。
獅篭さんに「野球のチームはどこがすきか?」聞かれたけど・・・
あたい、野球嫌いなんっすよ、ぢつは。
ルールがさっぱりわからないし、説明してもらってもわからないし;;
それを伝えると、幸福さんがっかりしてました。

ごめんなさい。
ちゃんと観ます。

席亭が獅篭さんの姫企画チラシ生原稿を当てました。

有意義でしたが、もうがっくりと来てるあたしに生原稿譲ってくださいました。
すみません、もろに顔に出るにんげんで・・・
飲み屋で落語談議。
モツ鍋おいしかったっす。
席亭ありがとうございましたっす。

あぁー、何が言いたいのか何を伝えたいのか芯がはっきりしない落語聴くのは辛いんですよぅ。
スランプということを聞いてたし、高座でも謝ってた。
繊細なひとなんだろうなぁと。
感性が豊かで繊細でいろんな才能を持ってるのだろうなぁと。
ココロの芯をもって声の張る、眼差しのキッっとした切れのある仕草。
楽しそうな笑顔で落語をかける獅篭さんをみたいなぁと思います。

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うわ。今日なげーなー。
興味がある人しか読まないだろうと思うけど、
これは興味があっても読まないな・・・・
反省。
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何かが足りないそんな日は

2004-09-29 | 落語
月末は結構忙しいっす。
あわただしさと、むなしさと、苛立ちとが混ざる中にたまたまココロが和む人と話が出来るとそれが緊張のほつれとなってうれしい。
にっこり笑う。
ほんのつかの間、会えてうれしい。

あ、最近げらげら笑ってないなぁ。
どっちに行こうか迷ったが、どうせだったら腹から笑おうってことで終業と同時に会社を飛び出した。

池袋演芸場へ。

第150回 二ツ目勉強会
柳家小たま 「道灌」(間にあわず!)

鈴々舎わか馬 「黄金の大黒」
柳家さん光  「付き馬」
三遊亭歌彦  「子は鎹」
    お仲入り
柳家三三   「化け物使い」
五街道喜助  「八五郎出世」

18:30ちょい前でしたか、もう満員御礼です。
ちょうど空いていた下手のパイプ椅子に座る。
尻が痛くなりそうな噺の長さだろうなぁとは予感しておりました・・・

道灌は「くれぇから提灯かりぃきたぁ」しか聞けず。
小たまさん・・・もうちっと聞きたかった。
道灌は好きな噺なの。

「黄金の大黒」:
間合いも声もいいのに、なんか話が朗読口調で紙芝居を見てる感じ。
今風のくすぐりを入れるんだけど話し方が一通だからどうもくすぐれてない気がするなぁ。
それが彼の味なのかなぁ。
羽織を着て大家さんへ口上を述べるんだけど、お邪魔することが出来ない、家にはあがれない。
その訳は話せないんだけどうやむやに・・・の気持ちが伝わらない。
馬鹿馬鹿しい面々がそろってるって言うのが分からないと噺を下げるとき下がらないと思うのよぅ。
下げは大黒様があんまりにもこの面子がにぎやかで楽しいから誰か連れてくるっていうのね。

楽しいのか逃げたいのかが分からなかったの。

動作がきれいで好きなんだけどなぁ。

「付き馬」:
たたみ掛けるように話すタイミングが絶妙。
ただちょっと灰汁が強くてしつこいかなぁ。
こういうおぢさんいるのよ、中小企業の部長さんクラスでもうその話はええっちゅうねん!
って思っていても何度も同意を求めるような雰囲気。
エネルギッシュさは好き。
悲しかったのは最初から男がずる賢そうに感じたこと。
妓夫太郎、だまされないように必死なところ、でも納得しちゃうところもなんかあっさりめ。
そうすると男のエネルギッシュさに隠されちゃって笑えないの。
力強さがいい味なのに、その味が噺に乗ればもっといいのになぁなんて思っちゃいました。

「子は鎹」:
とにかく歌彦さんの面立ちの神々しさに和む。
なんか・・・阿弥陀如来さまのように優しい感じ。
声もガタイも間合いもいいっすねぇ。
仕草がたまに想像できなくなっちゃいましたが噺は好きでちょと「じんっ」とくる。

この噺、おとうちゃんが博打に走って奥さんと子供が出て行っちゃう。
そのあと女郎のおかみさんを引っ張り込んできたりするがいろいろあって改心。
偶然(?)子供にあってもとの奥さんと復縁するって噺。
気になったのは子供の亀吉にあったとき、うれしい気持ちと驚きの気持ち。
話したい、話せない。見ていたい。どうしよう。って感じの気持ちが伝わらなかったの。
自分は酒で失敗していて良い父親ではなかったわけで、後妻のおかみさんも女郎でそれもまた失敗なわけで、それを亀吉に指摘され謝る父親のすまない!って言う気持ち。
その気持ちもね・・・なんか薄い感じ。

きれいなまじめな感じのお父さんは昔悪かったようには見えない。
ずっとまぢめて実直そう。それがいいのか悪いのかはわからないけどちょっと感動してみたり。

「化け物使い」:
どうしたのさ、三三さん。
もう、痩せすぎで頼りない。もうすこし貫禄があると化け物使いで人づかいの荒い「吉田の隠居」が見えてくるのに。
だけど、うまいなぁ。うん。うまいのよ。
噺の流し方、もっていきかた、目線仕草、いいなぁ。
声もはるしねぇ。
なんとなく自分のキャラクター設定が違う気がしてしこりにはなってるけど。
化け物を脅かすときの「くわっ」って顔もあの表情は小三治師匠だから笑えて化け物も震えるんだと思うんだけどなぁ。
飄々としているけど、意外!でちょっとおっかなかわいい感じ。
隠居の設定としては身振り手振りが若いの。
品川の郡山 剛蔵にお使いに行く杢助さん(笑)
なんとなく昨日はくすぐりに無理が合った気がしてならない。
ひっかかるけどさぁ・・・うまいよなぁ。

「八五郎出世」:
喜助さん、やっぱり眼鏡の線が耳の横に(笑)
とにかく出てくる人がみんな素直でいい人に感じてくるから不思議。
がらっぱちの八五郎もいい人に見える。
残念。
八五郎がガラでちゃきちゃきの江戸っ子で、がんがん物怖じせずに言いまくる。
だけど正直者なわけさ。
妹のお鶴とおかあちゃんの話になって殿様のお世継ぎぢゃ初孫の顔も見れないし、
抱くことなんて出来ない。
そんな気持ちを吐くからがつんと胸に響く。
きれいで口は悪いが正直者のいい人の八五郎だとそれが薄くてなぁ。
しもネタを言うときに声小さくなっちゃってるし。

だけどさぁ・・・・

むっちゃ面白いわけよ。
げらげら笑ってしまいましたよ。
また三太夫と八五郎、殿様。この三人の掛け合いの旨い事!
たたみかけとくすぐりの間合いがきれいにはまるんだわ。
この殿様も上品でいい人でが伝わる。
仕草がきれいだから嫌味が出ないん。

もう、いろいろ取れば出てくるんですよ。
だけどそんなんかんけぇないよ。
あたしは笑いに来たんだよ!って思えるのよ。
笑えないと「何で笑えないんだろう」が出てきちゃうんだけど、
びったしはまると「おもしろーい!」しか出てこない。

でも久しぶりだよぅ、大満足満喫の落語でございました。

あなたとまどろむ 朝のぬくもり

2004-09-21 | 落語
土曜日はHOTROAD看板女優客演!!の
ピープハット★プロデュ-ス公演  
『銀雪に舞う』
を観に行く。

場所が中目黒だったのでほんとに懐かしくうれしかった。
(あれは20歳の頃だった。一番最初に就職した会社があったのが中目黒。青春の日々よ。)
お芝居は大衆演劇の一座に巻き起こる家族愛、座の愛と珍騒動をテーマにしてる。
落ちは・・・うそーん、やっぱりそのおちっすか?!
って思ったけど、大衆演劇っぽい熱さと程よいクドさを持ち合わせつつ、
唄に踊り、エンターテインメント要素大。
ちゃんと笑いも取れているので間合いがいいのでしょうねぇ。
役者さんの年齢層にも幅があり、色よい味が出ておりました。
たのしかったっす。

その後の予定には時間があったので8年前に毎日のように通ったラーメン屋へ。
塩らーめんに味玉入れて。
あまりの懐かしさに量が多かったのにもかかわらず無理して平らげる。
この無理がその後の呑みにとても大きく響きました。がっつりです。

翌日、寄席 愚離粗無亭へ!
もう、豪華だったんです。
五街道喜助さんの落語「居残り佐平次」、「お直し」
映画「幕末太陽傳」
の3本だて。

うちから読売ランド前まではもんのすごい とおい
が、そんなことは関係なしです。

「居残り佐平次」
居残りって言うのは、廓(くるわってオンナ遊びするとこね)でお金が払えなくてそのままそのお店に残ってしまう人のこと。
で、この佐平次は居残りを商売にしている人。
人のいいお店の旦那さんから着物やらお金やらをだまして貰って行っちゃう。

この説明だと佐平次はとっても嫌な人。
実は肺を患っていたり、自分がいない間にお母さんが困らないようにお金を用意していたり、
お店がうまくいくように動いたり・・・いろいろたくさんあるんです。
これらのやり方ひとつで佐平次が活きて来ると思うん。

オトコの美学的な噺だなぁって思う。
ま、だまし方もきれいだったし、灰汁が強くないので喜助さんの佐平次は嫌いぢゃない。
たぶん、喜助さんは顔で得してるなぁ・・・・

映画「幕末太陽傳」
言わずもがなー、居残り佐平次を主人公とした映画。
舞台背景が幕末の品川になっていて石原裕次郎の高杉新作が
「三千世界の鴉を殺し主と朝寝がしてみたい」なぞと都都逸を。
お店の若旦那は徳三郎、奉公している少女がお久。
花魁のこはる、おそめ、貸本屋金蔵、大工は長兵衛。
わかる人だけついて来い状態。

品川心中、文違い、三枚起請、文七元結、お見立て・・・
落語知ってたらもう十二分に楽しめるんだろうなぁって思いましたわ。

「お直し」
廓の花魁と店の若い衆がイイナカになってしまって花魁は遣り手と呼ばれるお店の従業員に、
若い衆(亭主)はそのまま客引きで働く。
が、お金が貯まると亭主は博打にはまってしまってオケラ。
二人ともお店をクビになってしまう。
考えた亭主、仕方がないから女房をまた女郎として働かせることにするけれど、
ランクが「蹴転ろ(けころ)」という下の下の店になってしまう。
惚れて連れ添った亭主にまた身体を売れと言われて仕方がなく、店に出ることにする女房。
ただひとつ条件があって「やきもちをやかない」こと。
口先の手練手管でオトコをだましてお金をいただくわけですし、亭主の采配ひとつで巧くいくものも巧くいかない。

落ちまで説明はしませんが、
この「惚れて連れ添った亭主に身体を売れと言われて、また店に出る」という決心が出来るまでのオンナの表現がこの噺のキーになると思うんですわ。
喜助さんが前にかけたときに、お客様からオンナのキモチがわかってないとクレームがついたらしい。
今回聞かせていただいたものは好きだけれども、だから嫌だけれども。
のキモチが見えてよかったな。
終わったあと呑んでいる席で以前かけた「お露新三郎」のなかで気になっていた点を聞く。
なぜ、お露殿からお嬢に呼び方が変わったのか。

キモチの出し方は難しい。
一席一席出し方をかえていく。
噺は生き物であるから何度聞いても面白いん。
なるほどの答えをいただいて気持ちよく帰りました。

今度は12月。楽しみです。

月曜日は新宿に呑みに。
結構ハプニング満載でした。
ので、この話はまた明日ー!

おねがい だぁりん!

2004-09-15 | 落語
月に一度。
ものすごーく楽しみな落語会だったりします。
心待ちにしてたりします。
今月もしあわせでした。

雷門獅篭 新宿獅篭の会
おしながき
立川こしらさん  片棒
雷門獅篭さん   通販生活の女
雷門幸福さん   皿屋敷

お仲入り
夏子       漫才
雷門獅篭さん   らくだ

あたしは満足でしたよぅ。
ご一緒していただいた方は落語に映画に知識満載の方。
立川流はあまりお好きでないとはきいていましたが、もしよろしければと来て頂く。

こしらさん、やっぱり不動院寄席の方が出来がよさそう。
っちゅうよりも気持ちが入ってきていないのか上手下手の配り方がほやほやっとしてました。
そもそも片棒って噺を崩してしまっているので全く別のもの。
落語というよりはお芝居的かなぁ。
いつものくすぐりまくりはあまりないのね。
それはそれ、これはこれ。たのしい!おもしろい!って思えればいいよねぇ。

通販生活の女・・・
獅篭さんの作の噺らしい。
通販で失敗ばかりする彼女と突っ込みまくるダンナ。
彼女の「だぁりぃぃん」とねだる姿にちょとヒク。
獅篭さん、顔が怖いからなぁ。
だけど、ずっとみているとこの彼女の甘え具合がかわいくなってきた。
慣れなのか、技なのか。
今まで「だーりん」と聞くと沢田研二か、ラムちゃんかヤイコが頭に浮かんだけど、
これからは獅篭さんのあの上目づかいの彼女の顔が思い浮かびそう。

怖い。

幸福さんの皿屋敷・・・
おや?おやおや?と。
声を張ることに頼ることもなく、仕草はまだ荒いけどさほど汚いわけでもなく。
びつくり。
皿屋敷というよりは「お菊の皿」っぽい。
だけど大きくくすぐりで持っていくのではなくて丁寧にさらっていく。
後援会が出来たそうでよかったですねぇ。
こうやって噺を丁寧にしているときの仕草や表情の変化を見ていると、
勘定板の時の顔が横に並んで見えたりする。
どっちも幸福さんらしさが出ればいいなぁ。

お仲入りは幸福さんがやしきたかじんのナンバーから「東京」を熱唱。
本日のお菓子とStar大須in 高円寺の案内。
さすがに高座降りてすぐにこの紹介はつらそう。
そういえば昨日は「なぁかぁいぃりぃぃぃぃぃ」の声なし。
どの寄席、落語会に言っても聴くあの声があたしは好き。
あぁ、もう半分終わっちゃったけど、後半分あるもんねぇ!ってなるから。
昨日はなくって残念。

なつこちゃん!
あずまくん好きのあたし。
顔が邪悪なアヒルって感じ。
昭和チック漫才、突っ込みのタイミングがゆっくり。
お客様のノリもあって静かにうける。
あたしは嫌いぢゃないなぁ。毒だけどじわじわ効く感じ。
直球の毒のようであたりがやわらかい。
浅草とかで最近はやってるらしい。見に行こうかなぁ。

らくだ。
最初の感じだとあんまり「らくだ」が嫌われてた様には感じないんだけど、
ぢょぢょに定着してたのね、この嫌われ方ってって思う。
くず屋はいい人、丁の目の半次は嫌な人。
このくくり方、くず屋のいい人さ加減をもっと出すなら半次はもう少し抑え目のほうが半次を捉えるときにあたしはココロモチとして楽。
顔の怖さが獅篭さんの顔の怖さに上乗せされてる。
大家さんや漬物やとの掛け合いのときに見せる表情はくず屋の性格が見えていいなぁ。
メリハリのくすぐりどころは少し薄めに感じる。

くず屋は酒を呑まされる。
この呑み方はあたし好きかも。
呑み方ももちろん、湯飲みの大きさと呑み続けたときの身体の傾き、酔ったときの眼の引き方。
けたけたと笑いつつも、自分の気持ちを酒の力で吐き出す。
そんな感じの人だったのね、くず屋!

獅篭さんが噺の中で見せる笑った顔はよいなぁ。
噺を素直にさせる顔だと思うな。

ご一緒していただいた席亭の意見、感想なるほどなぁと思いました。
うまい人やたくさんの方の噺を聴いてる人の感想、記憶力。
すげぇなぁ、こんな風に噺を分析できたらいいだろうなぁ。
あたしには感覚だけしかないからなぁ。

羽織の襟元、服装の乱れは気になるとは思います。
ただ若い人が素直に入っていける落語もまだいいとも思いまする。
やっぱり聴く人が見て聴いてすると新たに気がつくところがあり勉強になりました。
日々これ精進、勉強したいと思います。

あ・・・座布団の縫い目。
ずっと手前に向いていてそれはあたしも気になりましたが、んなこと気にせず楽しみたいのもまた1つ。そういう点ではむずかしいなぁ。
今月の会はあたしにとっては満足でございました。

かんかんのぉぉぅう きゅうのれすぅ~
きゅうはきゅうできゅう さんしょなぁらえぇ
※死んだらくだを背負って踊るかんかんのう。
元唄が有るらしいが詳しくは知らないっす。
女性が恋人をほめる唄らしいけど、意味を説くといやらしくなるってきいたことがある。
元唄は「もし、このパズルを解くことが出来る人がいるならあたしのこともきっと解いてくれるはず。
そんな人にもらってほしいな、あ・た・し。」
って感じの唄だったと思う。
らくだが踊るのはその替え歌のほう。そんなん踊るのかー。それはそれで見てみたい。
あたしの記憶は曖昧で模糊。ちがうかも。ぢしん無し。

粗忽ものめがぁ

2004-09-05 | 落語
チケットをいただいたのでママンと二人で国立演芸場へ!
そんなに広くないのねぇ。
はぢめて行きましたわぁ。
先月扇橋師匠がトリの時に行っていたママンのお勧め「おにぎり弁当」
(おむすびって言って欲しいんだよぅ!)とお茶に「東京かわら版」を購入。
いざ出陣です。

~おしながき~
開口一番 神田京子さん  巴御前

漫才   宮田陽・昇さん
落語   桂うららさん
落語   三遊亭円馬師匠 壷算
奇術   ダーク広和さん
落語   春風亭柏枝師匠 禁酒番屋

~仲入り~
似顔絵  晴乃ピーチク師匠
落語   春風亭柳好さん  都都逸息子?
ものまね 江戸家まねきねこ師匠 清少納言とのコラボレーション
落語   春雨や雷蔵師匠  粗忽の釘

円馬師匠の壷算。
この噺嫌いぢゃないけど番頭さんかわいそうよねぇ。
あたしも計算が苦手だからなぁ。
だまされるタイプ。
ちゅうか、気がつかないと思う。
壷を値切り倒して3円で買った挙句に、間違ってたっていって同額の3円でその壷を引き取ってもらう。
で、さっき払ったお金3円と引き取ってもらったお金3円で倍の大きさの壷を持っていってしまう。

番頭さんの手には引き取り料の3円は動いてないから最初に払った3円しか入ってないって寸法。
でも、最初に売った壷は戻ってるんですよぅ。
ね。どこが間違っているのだよぅ。むずがゆい。

春風亭柏枝師匠ですよねぇ。
桂柏枝師匠の名前で出てました。
にゃんでだろう。
まぁ、今回のお客様。こういうおはなしが大好きだったようでうけまくり。
そういえば、一升枡ってどれくらいの大きさなんですかねぇ。
そこから飲み干すってすごい大酒のみってことですよねぇ。
あたしも1升は呑めますが一気には飲めません。
そりゃぁいくらなんでも無理かも。
やったことはないので試しに呑んでみるか?!

晴乃ピーチク師匠は小泉総理と北島康介選手と会場のお客様の3人を書く。
お元気そうで何より。

春雨や雷蔵師匠は粗忽の釘。
粗忽者ってわかります?
そそっかしい人、あわてんぼうさんって感じの人です。
落語には結構粗忽者が出てきます。
噺も作りやすいのでしょうねぇ。
お弁当と間違えて、腰巻に枕を包んで歩き回っちゃうとか。
子供の背中を洗おうとしてお風呂の羽目板洗っちゃうとか。
そういうことを当たり前にしてしまうのが粗忽者。
ばかばかしい(笑)でもかわいい。
雷蔵師匠は押しの強い粗忽者。
素直なのに頑固(どっちぢゃ!)で手がつけられない。

あっという間の3時間を堪能いたしました。
今週中なんかないかなぁ、安いやつで行きたいなぁ。

東京かわら版首っ引きで調べようかなぁ。
それともたまった本で勉強しようかなぁ。
だけど、お手伝いでもやらなきゃならないことたくさんあるんだよなぁ。
あたしが二人いればいいのに。
ライトサイドaquaとダークサイドqua。
どっちがおいしいかなぁ。
お仕事や、お手伝い、お勉強はaqua担当。
遊びとか落語とか呑みなんかはqua担当。
だめだな。どっちもやりたいもんな。

リビングで仕事ができるようになったので夜も動けそう。
時間をなくして忙しいのはいやだなぁ。
あわてるとまったくもって粗忽者。
先日も靴下はいてビーチサンダルはいて、タバコをひっつかんで会社に行きそうになったわ。
タバコは吸いたかったんです。
でも、かばんは置きっぱなしだしおまけに社員バッヂ忘れてやんの。
落ち着け、あたし!

土瓶も、湯飲みもかけじの達磨さんでさえも・・・

2004-08-29 | 落語
週末ゆっくり眠れると言う日は最近あまりありません。
昔は14時15時まで当たり前のように寝ておりましたが、
今は早起きをしないとなかなか自分の時間がつくれない状況です。

ありがたいなぁと思います。

先週、先々週と不摂生の塊だったこともあり、ゆっくりと風呂に浸かることに。
30分の半身浴のあと丁寧に洗顔&パック。
また20分ほど半身浴。
肘やひざ、かかとの角質を取ってマッサージ。
また20分半身浴。
で、マッサージソルトで全身を揉み解し~。
で20分半身浴のあとは頭の先からつめの先まで洗浄。
入浴剤に発汗とリラックス作用があるものが含まれているらしく、
だらだらと汗が出ます。

ぐったりです。

疲れては元も子もないのですが、さっぱりいたしました。

夜からは六本木の不動院寄席へ。

本日はリクエストの会。
らく次さん「二番煎じ」 こしらさん選
志ら乃さん「星野屋」  らく次さん選
こしらさん「片棒」   志ら乃さん選

御仲入り
漫才 第プロキシマストア(こしらさんと多分秋葉さん)
志ら乃さん「崇徳院」

二番煎じはものすごく寒い時の夜回りの番をする噺。
昨日はまだ肌寒さもありましたが、あまり寒そうには見えず。
季節がわかるものは辛いねぇ。
わかりやすくて面白かったですよ。
もうすこしくすぐれそうな気がしましたが、もちネタになりそうな感じ。

星野屋はこれがまたあたしの大嫌いな噺。
あんまりほかでも聴かないし、めったにないから聴いてみようと言うことで
本日の目当てだったりしました。
志ら乃さん、昔「紙入れ」をかけたときに師匠からの感想で
「気持ち悪い」
といわれたらしい。
オンナがちょっとねぇ(笑)その感想わかる気がしました。
が、丁寧に噺をするので聞きやすいなぁと。
残念なのは出てくる人が3人以上になると誰が誰だかわからなくなってくる・・・
あとは誰に感情移入していいのかわからないん。
お花はものすごく計算高くいやな女につくってあるし、
星野屋の旦那の気持ちがどこに向いているのかわからないから、
結局のところどうしたかったわけ?って言うのが見えない。
やっぱり嫌いな噺だなぁ。

片棒・・・こしらさん。やっぱり想像力が豊かなのか器用なのか。
あまり落語を知らなくて、らく次さんに本を借りてつくったらしい。
歌いまくってました。
この噺、3人の兄弟が呼び出されて親父の身代を継ぐのは誰にするかを葬式の出し方で選考するんです。
長男はお金をバンバンにかけて世間体を大事に。
次男もお金をかけて豪華絢爛どんちゃん騒ぎに。
三男は全くお金をかけずに手早く燃やしてしまおうって寸法。

もうばかばかしいの何者でもありません(笑)
まだ話し慣れていないのでしょう、くすぐりはいつもよりもひつこくないので嬉しい。
これくらいで充分です、あたしには。
この才能はすごいなぁと感心するばかりです。

漫才は誕生日ネタ。
こしらさんはここでもハッピーバースデイを熱唱。
不動院寄席2回目だけどやっぱり漫才が一番面白い・・・
秋葉さんとこしらさんの間がツボにはまりまくる。
これだけを毎回みたいかも。

崇徳院ねぇ。
噺としては充分に聞けると思います。
三三さんのとき(三三さんの崇徳院の感想)も同じように感じたんだけど、本気で探す気があるのかなぁ?っていうのが気になる。
あと、若旦那の命はあと5日持たないかもしれないっていうのに、
ものすごい元気だねぇって感じ。
あんまり心配にはならない。

ちょっとした動作で全く見え方が違うのになぁって思うことがあります。
いま一番気になるのが「酒の呑み方」
お猪口で冷を呑む、燗を呑む。
湯飲みで冷を呑む、燗を呑む。
初めの一杯を呑む。
酔っ払ってきて自分でついで呑む。

口の持って行き方も呑み方も、飲んだ後につく一息も違うんですけどね。
そんなんはまぁ小さん師匠のように酒の噺ばかりすればうまくなったりするんでしょう。
でもさぁ・・・・
その湯飲みでのどを鳴らして呑んでるけど、そんなには入らないだろうが!
でそのまま継ぎなおさずに飲み乾すけど・・・それは湧いて出たんですか?
それだけ呑みたいんだったら手で持ち上げた湯飲みの大きさはもう少し大きく持とうよ。

最近引っかかるんですよねぇ、これ。
そばをたぐる、うどんをすする、塩辛を食べる、塩をなめる、青菜をいただく。
氷をほおばる。あつい獅子肉をつまむ、とろとろの葱をほおりこむ。
違いを出すのは難しいかもしれません。
食べる動作がきれいな人は結構少ないし。
ただ、呑むのはもう少しうまくてもいいんじゃないかなぁ。

そんなことを思いつつ家に帰って湯飲みで一杯。
やっぱり違うと思うんだよなぁ。

おまけはいらないから まけてくれません?

2004-08-21 | 落語
仕事が終わって西新井へ。
立川志の輔独演会なのだ。

西新井のホールに来るのはひさしぶりです。
小三治師匠も志ん朝師匠も聴きに来たんです。
志の輔師匠も聴きに来た記憶があります。

父も会社を早退して家族3人で。
むかしむかしのお話です。
結構思い出の場所だったりするんです。

さてお品書き。

志の春さん 狸の札
志の輔師匠 はんどたおる
お仲入り
志の輔師匠 しじみ売り

笑いと涙をうまい具合に混ぜていただいた席でした。

志の春さんの狸の札については・・・
例を挙げると緑太さんのこれは小ダヌキが明るくかわいく、男も優しそう。だけど腕が足りない。
志の春さんのこれは小ダヌキが大人びている上に男が優しくなさそう。だけど仕草や目線はきれい・・・
どっちゃがいいんですかねぇ。
あっさりたんたんとして落ちた?って思っている間に終わってしまいました。

はんどたおる・・・
いつも思うがああいうかぁちゃんにはなりたくないけど、あながちならないとも言い切れない。
だって「お得感」ってセールスのくすぐりとしては大事でしょう?
最近だんだんとおまけものには食いつかなくなりましたがね。
あるじゃないですか、飲み物買うと首ンところにね。
よだれ掛けみたいになんかくっついてんの。
すごい好きな物だったらありかもしれません。
コレクションしてたりね。

たまに何に使うのかわかんないもんがくっついてたりします。
携帯ストラップとかそんなん1本あればいいぢゃないですか。
いくつもくっつけたら話すときに邪魔でしようがない。
なので大抵何もついていないものを買うか、どうしても飲みたい時にはレジではずしてしまうんです。
そんなん付けるくらいならまけろっちゅう話ですよね。

ん?はんどたおるか?

で、しじみ売り。

もう泣かせるン。
ボウズがおねぇちゃんの話を必死に言うまい、言うまいとするタメがねぇ・・・もう切ないん。

聴いてもらったら楽になるかもしれない。
それでわかってもらえたらもっと嬉しいかもしれない。
でも、自分の苦しみ、姉の状況を人様に話をするなんてやっぱり子供心にも話すことははばかられ、言わないほうがいいんだと言う結論を抱える。
ましてそれを言ったら目の前の人のやさしさを無下にしてしまうかもしれない。
辛さをぐっと耐えるボウズの胸の内が痛くて仕方がなかった。

玉子焼きを持ってかえっていいかと言う前の食おうとしてとどまる手元口元の表情がすんごい絶妙。

お得意のネタなのでしょう。
無駄がないなぁって言うのが素直な感想かもしれません。

たまにはいいかな、やっぱり。
きっちりとうまい「落語」をいただいた気がします。
完璧なものはたまにがうまいのかもしれません。
それは天邪鬼というものなのかにゃぁ。

前に聴いたときは柳田格之進だった気がする・・・
ちゃんとつけてればよかったなぁ。

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部屋を片付けていたら平成11年の西新井でやった小三治師匠独演会のチラシとポスター(!)が出てきた。
きゃぁぁ!たけぞう!!

ってあたし・・・どうすんだ、このポスター。
捨てられないなぁ。
(これ親父さんと観に行った気がする。
親父さんが取っておけって言ったんだった気がする。
気恥ずかしかったけど、とっても素直な気持ちだった気がする。
気がするなぁ。)

ずっと好きでした!!

2004-08-20 | 落語
愚離粗無亭の席亭に誘われ浅草演芸ホールへ。
住吉踊りが見たかったので嬉しいお誘いである。

席亭は映画、本、落語など芸術面の知識がとても深くいやはや勉強になります。
ただ、一部の人にしか受けないしわからんだろうなぁという部分がかなり濃い。
またそこが楽しいと思うのです。

まぁ自分のことは棚上げです。
さてさてお品書き。

緑太さん    たぬきの札
章五さん    真田小僧(はじめのほう)
才紫さん    出張息子?(他行医者を変えた奴?)
金時師匠    豊竹屋
笑組      漫才
歌之介師匠   漫談
圓王師匠    青菜
紅 師匠    牡丹燈籠
まねき猫さん  鹿の鳴き声  
世之介師匠   漫談
志ん彌師匠   粗忽長屋
にゃん子・金魚ちゃん 漫才
文楽師匠    千早振る
とん馬師匠   犬の目
美智・世津子さん 手品
圓平師匠    けちの小噺
馬風師匠    漫談
順子・ひろし師匠 漫才
圓窓師匠    漫談
雷蔵師匠    強情灸
小円歌師匠   船の奴;;(歌の名前がわかりませぬ)
小せん師匠   漫談
圓彌師匠    馬のす
小里ん師匠   親子酒
和楽師・小楽師・和助さん 曲芸
金馬師匠    麻暖簾
風流 住吉踊り

もう盛りだくさん過ぎてなにがなんだかワカラナイ。
だけど、金時師匠面白すぎ。
力強さと細やかさが一体になるんですわ。
義太夫口調がたまらなくおもしろくって馬鹿ばかしい。
落語の醍醐味。

大好き小円歌師匠!かっこいいっす。
粋なねぇさんここにありって感じ。
いぃぃぃいオンナ(志ん生師匠風に)ってこういう人を言うんでしょうねぇ。
お三味にねぇさんの気風のよさ。もう大満足。

雷蔵師匠の強情灸はすごかった。
顔がねぇ、赤くなるんですよ。ほんとに真っ赤に。
噺の間合いはあまりあたしには合わなかったんですが、うまいなぁと。
仕草が決まってますよねぇ。

圓彌師匠はあたしの好きな「馬のす」。
へっへっへ。
尻尾の毛を抜く仕草がいいん。
で、枝豆を食う食う。
吸うって言ったほうがいいんですかね。
もうそればっかり見ちゃった。
心ゆくまで食ってくれって感じ。

(帰りに呑みに行き枝豆を頼んだことはしごく当たり前のこと。
今日食わなくていつ食うんだ。また聴いたら食うだろうなぁ。)

であたしの好きな翁家和楽師匠。
ナイフの曲芸。とにかく和助さんがかわいい。
(かわいいっていうのも失礼か。)

住吉踊りも最高!
また来年みたらもっとわかるかなぁ。
いいなぁ、ああいう感じ胸が躍る。
やっぱり小円歌師匠きれいだわぁ。かっこいいっす。

大満足大満喫で終了。
夜の部見たかったけど本日は黒門町へ。

「近日真打 柳家三三・五街道喜助の会」
三三さん  船徳
喜助さん  佐々木政談

船徳今年はじめてっすよ。
たぁけやのおじさぁぁぁぁんっ!ってもう爆笑。
三三さん枕から噺に入るとき必ず鼻が後ろに引く。
話しているときは少しひいてる。
声が張るのはいいけれど大声と通る声とはちょっと違う。
だけど巧いなぁ。よいなぁ。
もう少し若旦那のキャラが見えると嬉しいけど。

喜助さんよいっす!
オリンピックで寝不足らしくつっかかったり、むしろが出てこなかったり。
だけどそんなん関係ないくらい表情がいいなぁ。
四郎吉と佐々木信濃守はっきり違って噺がうまく流れる。
たまに「むかつくがきんちょ四郎吉」になる人も居るけど、
にくめない上にかわいいん。
喜助さんのよさがわかる噺だ。
多分出来としては納得いかないんだろうなぁ。
あたしは十分でしたが。

今日はそれだけでは終わらない。幸せなこと。
浅草が終わってお茶しようということになり、喫茶店へ。
席亭に本日の住吉踊りや寄席の感想、いろんな知識をご教授いただく。
そこにジーンズをはいた初老のすっとした男性登場。

ぶ・・・・・ぶんちょうししょう・・・・・

くぁぁぁぁ、かっこえぇ。かっこええぇですよ。
怖いけど。

興奮のあまり手が震える。
おちつけ、おちつくんだあたし。
小心者の血が一気に沸騰。
時間もあって席亭が席をはずしたすきに(だって恥ずかしかったんだもん)、もう意を決して立ち上がる。

「あの・・・握手してください!!」

休んでいる最中にこんなお願いとお詫びしもうずっと好きだったことを震えながら伝える。
師匠、握手ですか?と困惑されるも快く握手してくださいました。
あぁ、あたい幸せ。
お礼を言うと師匠、にっっと笑う。

こ・・・・こえぇぇ。

あの初天神の子供が「飴かっておくれよぉう」とねだるときの顔。

たまりません。

一歩間違ったら付き合ってくださいぐらい言いそうだった。
いや、言っていただろうなぁ。
理性が勝ってよかった。

ぢつは師匠が入ってきた少し後に、扇橋師匠も喫茶店へ入ってきた。
扇橋師匠は別の場所へ。
追いかけていきそうになる自分を抑えるのに必死。
はなぢ出るかと思いました。

いやはや、こんな幸せな一日へ誘っていただき、席亭に感謝感謝の大満足です。
幸せすぎでほんとに どうもすみません。