Daily Bubble

映画や歌舞伎、音楽などのアブクを残すアクアの日記。のんびりモードで更新中。

毎日の環境学/小沢健二 ECOLOGY OF EVERYDAY LIFE/KENJI OZAWA

2006-03-12 23:17:56 | music
最近、年下の友達からよく相談を受けます。「感動しない」「ドキドキしない」「毎日が詰まらない」とかなんとか。
このブログをご覧いただいている方はお気づきかと思われるけど、無闇に感動してしまう性質なんですね私。大体が、お天気がよければそれだけで嬉しいし、美味しいお茶をいただいたら単純に感動してしまう。
新聞かなにかで「現代日本人は感動したがっている。感動は求めるものじゃない、やってくるものだ」なぁんて記事を目にした記憶があるけれど、ある意味においては同意してしまう。
でもさ、やっぱり不安になるでしょう。同じ毎日を機械的に繰り返していると、無感動な自分自身に気付くもの。そんなときに、彼らは悩んで脳天気に浮かれている自分より少し長く生きている私に相談するみたい。
的確なアドバイスなんてできないけれど、「別にいいんじゃない」と思う。以前と同じ感情を持ち続けることはできないし、趣味嗜好は変わるものだよ。手っ取り早く言っちゃうと、「おっさん・おばさんになってるんだよ、私たち」ってことかな。
彼らは、少しのショックを受けつつもなんとなく私の言葉を受け入れてくれているようなので、あながち的外れなことを話しているわけでもないみたい。
正直なところ、もっとずっと若い頃に純粋に感じたことが受け入れられなくなったこともある。だけど、以前には分からなかった部分がすっと胸の中に入ってきたり、なんとも思わなかったことがとても素晴らしく思えることだってある。そうそう、年を経ることはそんなに悪いことじゃない。楽しいと思えることの幅だって、広がるでしょ。

って、ここまではタイトルとは何の関係もないんだけど。

すっかりうっかり忘れていたオザケンの新譜を購入。
私の青春のバイブルはフリッパーズ・ギターと小沢健二とピチカート・ファイブでした。中でも小沢君の書く歌詞はきらきらと輝いていて、王子様そのものだった。
今は無くなってしまった雑誌「オリーブ」に連載していた「ドゥーワッチャライク(でよかった?)」も大好きだったなぁ。

さて、アルバム『ECOLOGY OF EVERYDAY LIFE』は全曲インストルメンタルです。大きくなった王子様の言葉を聞きたい気もするけど、それはまた別の機会を待ちましょう。
音楽的なことを詳しく説明することは到底無理なので、雑感をちらほらと。
凄く音の選び方に拘って作ったアルバムかな。いろんな音が聴こえるのにぜんぜんバラバラじゃなくて、とても良いバランスで交わっている。そして、欲しいところに欲しい音を配してくれている。
恐らく、電気も多様してるんだろうけど、そうと感じさせないあたたかさが溢れている。
アルバムタイトルの3.毎日の環境学もいいけど、1.あの川とか5.あの海(彼女の息吹が聞こえる)が個人的には好き。すごく好き。わくわくしてしまうのよ。「あ、小沢君が感じた海なんだ」って想像してしまう。で、少しだけ思い出したりしてしまう。
うん、年を取ることはとっても楽しいことだよ。ありがとう、小沢君。

ところで、小沢君のお父さん・小澤俊夫さんの編集する「子どもと昔話」で連載を始めていたようですね、小沢健二氏!「うさぎ!」だって。
CDの帯にあった文章がそれだったんですね。作家小沢健二も楽しみだ。
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