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映画や歌舞伎、音楽などのアブクを残すアクアの日記。のんびりモードで更新中。

おおはた雄一 SMALL TOWN TALK

2008-06-23 00:24:17 | music
ギター教室に通い始めた、ということを先日書きました(よね…)。
ドレミファソラシドと2つのコード(CとG)を覚えたところで、すでに左手の指の先がひりひりしています。あんまり痛いので、先生に「左の薬指と小指がめちゃめちゃ痛いんですけど、どこか間違ってますか?」と聞いたところ、「そういうものです!!」と真顔で答えられてしまいました(笑)。
この分では、窓辺で『Moon river』を歌うのは相当先になりそうです(参照)。

そしてギターの難しさを身を持って知ったことで、世の中のギタリストの偉大さに改めて感銘を受けています。
超絶技巧のピアニストの凄さ、というのはもう聴くだけで分かってしまうけれど(音楽性というのではなくテクニックとしての凄さですね)、世のギタリストの多くは何てことなくギターを爪弾いたりかき鳴らしたりして、簡単に彼らの世界を作っているみたいに見えていましたが、その後ろ側にはきっと血の滲むような(リアルにね)汗と努力の結晶があったんだわ。もちろん、ギターに限らず多くの音楽家(演奏家)が奏でる心地よい音楽は、心地よく聴こえるためのたくさんの努力と才能があったんですね。
そのことにやっと気付いてから耳にする音楽の素晴らしさったら!

このところずっと、おおはた雄一さんのカバーアルバム”スモール・タウン・トーク”を聴いています。
アルバムタイトルは、1曲目に収録されているボビー・チャールズのアルバム『Bobby Charles』から付けられているそうですが、この曲はおおはたさんにとって思い入れのある曲であるとともに、下北沢のイメージ”スモール・タウン・トーク”でもあるそうです。

私はおおはたさんと同じ年代なんですが、このアルバムで彼がカバーしている14曲のうち知っている曲は5曲目の”Raindrops Keep Fallin' On My Head”(1969年の映画『明日に向かって撃て!』の挿入歌ですね。バカラックの)と、12曲目の”Only You”(もともとは1955年のザ・プラターズのヒット曲だそうです。私が知っているのはリンゴ・スターの(1975年)かな?)だけでした。

ほとんどが初めて聴く曲で、どの曲もおおはたさんのギターと声にとてもよく馴染んでいるので、オリジナルだと言われればそう思ってしまいそう。
とてもさりげなくあっさりと紡がれる曲たちは、うっかりするとさらりと聞き流してしまうかもしれませんが、アルバムに向き合ってきちんと聴いてみると、どの曲も非常に強い個性を持っています。
英語が苦手な私にはまだ理解できない歌もありますが、井上陽水、かまやつひろし、高田渡、友部正人といった日本のミュージシャンの曲たちは、日本語の歌詞の重みや深みというものはダイレクトに伝わってきて、シンプルだからこそ楽曲の持つ大きな光が蘇っているように思います。
かまやつひろしというミュージシャンを、よくわからない長髪のおじさん?と思っていた自分を恥じてしまいます。「ゴロワーズを吸ったことがあるかい」の焦燥感は凄いです、ほんと。
この「ゴロワーズ…」の前のインストの曲が私はお気に入りなんですが、”MARTHA”というトム・ウェイツのこの曲はもともとは歌詞があるそうです。原曲も聴いてみたい。

他にも、ボブ・ディラン、エリック・ジャスティン・カズ、ニック・ドレイク、ジェームス・テイラー、レッドベリー、ニルヴァーナといった知ってる人は知ってるんであろう(ボブ・ディランとニルヴァーナしか知らないよ、私)ミュージシャンの楽曲が、おおはた雄一の声でシンプルだけど力強く歌われています。
梅雨の季節の雨の日の午後に、ゆっくりと音楽に向き合うのにうってつけのとても素敵なアルバムです。

おおはたさん監修のギタースコアブックが8月に発売されるそうです。こちらも気になるところですが、超初心者の私にはまだ無理かしらね…。


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