![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/15/37/fde2185218fe482a0f4513b52c3113ae.jpg)
< 1,梵魚寺の四天王、韓国 >
韓国や中国を旅行していると、日本の仏像となぜ違うのか不思議に思う。
日本の仏像は朝鮮半島と中国の模倣から始まりました。
いつしかその違いは大きくなったようです。
今日は、韓国と日本の仏像の違いについて探ってみます。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/12/71/ef531f2376a5b00283c76f735a24fc4c.jpg)
< 2,仏国寺の四天王、韓国 >
梵魚寺と仏国寺の四天王像は比較的新しいように思える。
これらの像には、日本の四天王と異なる特徴がある。
異なる表情の最大のものは丸い大きな目です。
もう一つは、手に持っている龍と玉、琵琶(弦楽器)が日本と異なります。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/58/cd/a6e16d637a33882f2af79296606debd6.jpg)
< 3,海住山寺の四天王、日本、8~13世紀 >
これは日本の四天王の代表的な姿です。
韓国の上述の四天王には憤怒相が無く、むしろ歓迎しているような雰囲気がある。
一方で、私には威厳が無いように思える。
韓国の初期の四天王像を見ます
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4f/b1/20809c9aec0d8333d7ac31eaacc665b5.jpg)
< 4,石窟庵の仏像、韓国、新羅時代、774年 >
上図:中央に如来、左右に金剛力士、通路左右に4体の四天王のレリーフ。
下図:通路の四天王の2体を拡大。
初期の四天王と金剛力士像は石像が多く、表情が鮮明でない。
そこで少し古い中国の四天王像を見ます。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0b/8b/93ad0e044a8133ecd5599977751f15e0.jpg)
< 5,奉先寺洞の仏像、龍門石窟、中国、唐時代、675年 >
左側:宝塔を持っている四天王。
右側:この金剛力士像は日本のものに似ている。
中国から仏教が伝播した初期、朝鮮半島の四天王像も憤怒相を持っていたのだろう。
それがいつしか、冠を被り、持ち物を変え、表情も変わっていった。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/73/5a/8540c4a2a0f809e9b997c08ddb072282.jpg)
< 6,阿弥陀如来三尊像:Muwis Temple、韓国、朝鮮王朝、1476年 >
これらの仏像は、私が韓国の観光で見た仏像の平均的な姿だと思う。
金箔のせいかもしれないが、日本の如来三尊像とはかなり違う印象を受ける。
中央の如来の表情と頭、右の菩薩像の冠が異なる(左は地蔵菩薩か)。
特に顔の輪郭が昔の細面から豊かに角張っている。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/69/e7/1e2b1f955b7b0c39a8b37e8a923e09a8.jpg)
< 7,如来座像:Buseok Temple, 韓国、高麗時代、11~12世紀 >
この像は上図の如来像より数百年古く、表情に日本の如来像に近いものを感じる。
次回は、韓国の仏像世界に何が起きたかを推理します。
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