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昔々、ある所にたくさんの亀が暮らす池がありました。
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皆、平和に暮らしていたのですが、一つ困ったことがありました。
それは安心して甲羅干しをする場所が小さかったのです。
それを見かねた神様が、池に二本の丸太を浮かべました。
亀達は喜んで、丸太に乗り上がろうとします。
一匹だけが乗っている時は良いのですが。
皆が登り始めると、丸太が直ぐ回転して、亀は皆、水の中に落ちてしまいます。
やがて、血気盛んな亀達は、競って登ろうとする内に喧嘩を始めました。
「俺が先に登ったのだから、汚いお前は、もう一つの丸太に行け!」
もう一つの丸太でも同じでした。
「馬鹿な奴はあちらに行け、こちらは俺達のものだ!」
平和な池は罵り合う騒がしい池になりました。
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見かねた神様は、池の亀に言いました。
「皆、もう一度だけ、望みを聞いてあげる。これが最後だよ。」
血気盛んな亀達は、無視して、丸太を取り合っているだけでした。
一匹の争いを嫌う亀が、神様に言いました。
「どうか二本の丸太を紐で縛っていただけませんか。」
神様はその要望を聞き入れました。
すると、争いはピッタリと無くなりました。
丸太が並行に縛られたので回転しなくなったのです。
これによって池の亀は、好きなだけ甲羅干しが出来るようになりました。
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