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< 1. 針治療 >
久しぶりに連載を再開します。
「病と医術の歴史 26,27,28: 中国 1,2,3 」の続きです。
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< 2.亀甲 >
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< 3. 外科医、華陀 >
治 療
巫医は亀甲獣骨による占いで病気の原因を突き止め、三種類の治療法を使った。
一. 摩擦・燻蒸・鍼灸(針灸)などの物理的なもの。
二. 病気原因の悪霊を他の物体に乗り換えさせるもの。
三. 呪文・護符などによるもの。
第一項には、薬剤投与も含まれるが、服用によって体内の悪霊が苦痛のために逃げ出すのを目的としたものもある。
第二項には、草で作った人形などを使用した。
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< 4. 中世日本で呪詛のために使う藁人形 >
経験科学による医術が進むと、診断に、観察、聴診、問診、脈診、場合により触診も取り入れられた。
後には脈診が重要視され、三箇所で脈拍が見られ、何百という特徴を捉えることが出来るとされた。
治療法には、精神療法、食養生、薬剤療法、全身療法、鍼灸療法の五つの方法があった。
歯の治療は薬を塗るか、飲むかに限られていた。
紀元前2世紀始めの医師・淳于意は初のカルテを残している。
外科では紀元2世紀に活躍した民間医の華陀(カダ)が麻酔薬を用いて開腹手術を手がけている。
孔子は体の冒涜を禁じていたので解剖学は発達しなかった。
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< 5.経路図は針を刺す位置を示している >
中国独特の鍼灸の歴史は古く、骨針が紀元前5千年紀の遺跡から出土している。
最初、石の尖った部分で膿疱を破り、膿と血を出し、腫れをひかせる処置から鍼治療が発展した。
灸は火傷跡の偶然の治癒経験から発展したのだろう。
この治療目的は、過剰な陰と陽を排出し、適切なバランスをもたらすことにあるが、外部のエネルギーを体内に導入することも可能とされた。
鍼は、皮膚に長い針を場所によって決まった深さまで刺す。
針は体表を走る経路に沿って存在する365のツボに刺す。
経路は全身を巡り、「気」と呼ばれる活性の生命力を運ぶ役目がある。
例えば、耳たぶのある点に針を刺すことで、腹部の病気を治療する。
あらゆる病気、衰弱状態、症状に効くとされ、のちには麻酔にも使用されるようになった。灸は、モグサを鍼と同じツボで皮膚の上に小さく盛り上げて燃やし、水ぶくれを作る治療法である。
鍼灸は発達したが外科の発達は遅れ、煎じて飲む薬物療法が中心であった。
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< 6. 太極拳は中国の公園で早朝よく行われている >
紀元後には按摩、遅れて太極拳などの療法も生まれた。
11世紀には、インドと並んで天然痘の免疫に成功していた。
それは乾いて粉状になつた天然痘の外皮を細い管を使って鼻孔に注入して行った。
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