アプリコット プリンセス

チューリップ城には
とてもチャーミングなアプリコット姫がおりました

赤穂事件 老中の権力

2023-03-06 08:52:28 | 漫画

         赤穂事件 老中の権力



大久保 忠朝(老中辞職、隠居)
「やれやれ」
「ゆっくりと隠居も出来ん」

阿部 正武 (老中首座)
「少々、隠居が早かったようじゃな」
「また、整理せねば為らぬ事が御座る」

大久保 忠朝
「んんゥ」
「其方は、
旧赤穂を討ち入りさせたいと考えておるな」

阿部 正武
「左様」

大久保 忠朝
「しかしな、旧赤穂藩士には
戸田忠昌殿が推薦した者もおる」
「善人の良将に傷を付ける事は
上様の不名誉じゃぞ」

阿部 正武
「しかし、江戸市中皆々が
討ち入りを待ち望んでおる」
「無理に抑え付ければ、暴動になるかも知れん」

大久保 忠朝
「我らと関わりのある者を脱藩させろ」

阿部 正武
「誰で御座る」

大久保 忠朝
「高田 郡兵衛」
「その者
戸田忠昌の推挙で浅野長矩に200石15人扶持で仕えた」
「高田郡兵衛を脱藩させろ!」

阿部 正武
「某は、現役で御座る故
無理に、強要する訳にも参らん」
「其方が、働き掛けては如何じゃ?」

大久保 忠朝
「高田郡兵衛は忠義の者」
「主人の忠義の為に
命を投げ出す覚悟をしておる」
「儂が出しゃばれば
江戸市中皆々の反感を買うこと必然じゃ」
「善人の良将に傷を付ける事は
上様の不名誉じゃぞ」

阿部 正武
「んんゥ」
「では、
秋元 喬知 (実父 戸田忠昌)に直接申せばよい」
「我らの関わる事では無い」

大久保 忠朝
「それは駄目じゃ」
「秋元喬知が高田郡兵衛に
直接に脱藩を申し付ければ
我らの関与が露見する」
「善人の良将は手を汚さず
裏で工作するのじゃ」
「これが、基本じゃ」

阿部 正武
「左様じゃな」
「では、其方の遠縁の旗本内田元知に頼め」

内田元知は旗本内田貞親(550石)の長男。母は野村新蔵の娘。大久保忠隣が改易された際、忠隣と近しい関係にあった貞親の兄・谷俊次(旗本)とともに連座して所領を召し上げられ、浪人中に元知は生まれた。
ウィキペディア フリーな 百科事典。


大久保 忠朝
「無理じゃぞ」
「内田元知は家禄が低い」
「高田郡兵衛が応じる事はない」

阿部 正武
「では、内田元知を引き立て
家禄を引き上げれば良い」

大久保 忠朝
「露骨すぎる」

阿部 正武
「んんゥ」
「如何する?」

大久保 忠朝
「方法はあるぞ」
「内田元知を上様に拝謁させる」

阿部 正武
「それも、無理じゃ」
「上様は御隠れになっておられる」
「左様な、旗本に拝謁など許されぬ」

大久保 忠朝
「では、我らが手筈と整えれば良い
上様が御隠れとはいえ
拝謁は可能じゃ」
「白書院にて拝謁したことにすればよい」

阿部 正武
「大老格が黙ってはおらぬぞ」

大久保 忠朝
「大丈夫じゃ」
「上様の後ろ盾なき大老格には権限はない」
「今の大老格は、側用人程の力しか持たぬ」
「実際、老中協議によって
政は為されておるのだぞ」

阿部 正武
「んんゥ」
「其方は、隠居の身であるから
左様な事が気楽に言えるのじゃ」
「儂は、無謀な事はしたくないぞ」
「失敗すれば
旗本内田元知に責任を押し付けるぞ」
「捨て駒にしてもよいのか?」

大久保 忠朝
「馬鹿を申すな」
「失敗など有りえん」
「内田元知を引き立て
高田郡兵衛を脱藩させる」
「これ、一石二鳥為り」

阿部 正武
「んんぅ」
「致し方ない」
「承知した」

大久保 忠朝
「自信を持て」
「今こそ、老中の力を見せつける時じゃぞ」

阿部 正武
「難儀じゃ」

大久保 忠朝
「頼んだぞ」
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする