ねりま世界(仮)

東京から札幌、そして東京へ戻ってきた人の日常

きおく2

2006-09-22 | ひとこと
小さい頃の記憶シリーズ。

あれは私が小学生低学年のころ。
母親と一緒にスーパーに行って買い物をしました。

帰宅後、購入した豆腐が腐っていたか、品質が著しく悪かったのか、
詳細は忘れてしまいましたがとにかく食べれるような状態ではなかったのです。

母親は滅多にクレームをつけるような人でもなかったのですが、
その時ばかりはスーパーへ電話をして苦情を申し立てております。

程なくして、スーパーの店長さんがやってきました。

「大変申し訳ございませんでした!!」

頭をぺこぺこ下げています。
わざわざ自宅までやってきて、丁寧な侘びを入れる大人を見ると
子供ながらにも心の中が萎縮するものです。

店長帰宅後、家のテーブルには新しい豆腐と洗濯バサミセットがありました。

「ママ、これなに?」
「店長さんがお詫びにもってきた洗濯バサミだよ」

『ふーん。お詫びする場合は新しい豆腐と一緒に、別の物を持ってくるのか・・・』

その後、他にもスーパーがあるのにもかかわらず、
母親はそのスーパーでも変わらず買い物をしに出かけていました。

洗濯バサミの値段は大したものじゃないことぐらいは、子供でも十分分かるのですが
何よりもお詫びに直ぐに駆けつけて、一生懸命になっている店長の姿を見ると
その誠意が十分に伝わるので、母親も許してしまうものなのだなぁと。

本当に大事の場合は効果はないのかもしれませんが、
誠心誠意をもって行動をするってのは大事なのだと思ったものでした。

#ちなみにそのスーパーは数年後、閉店してしまいました。
 店長さんはどこに行ったのだろう。。


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