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長池とも子三国志「破龍」博望坡編

2007-01-28 20:27:22 | 長池とも子「破龍」
三国志烈伝 破龍 第十五話「孔明初陣」/長池とも子 著/秋田書店/刊行中/雑誌価格600円(込)

内容とコメント「プリンセスGOLD2007年2月特大号」に掲載された少女漫画版三国志。今回も主役は諸葛亮。前号の続きで、迷いを持ちながらも、劉備の人となりを見込んで仕える事になった孔明。新参者で若い自分が主君に気に入られている事で劉備陣営の不審や不満にさらされつつも劉備に「天下を三分の計」を説き、平和の実現を目指そうとする。が、劉備たちが身を寄せている荊州を狙い、曹操軍が攻めて来た為に新野城で防戦する事態に。
曹操軍の10万もの兵力に加え、大将は猛将の夏侯惇を相手に、わずかな兵力しか持たない劉備陣営は浮き足立つが、孔明は自分の策で迎え撃つという…。
大筋はサブタイトル通り諸葛亮が初めて軍師として指揮を取り、夏侯惇ら精鋭部隊を火計で破る「博望坡の戦い」の話。今までは何とか力押しや運で何とか戦勝していた事もあり、若く新参者の孔明を侮っていた劉備陣営が孔明の策で団結し、曹操軍を撃退させ、それが孔明の実力を認めさせる。諸葛亮の加入と劉備軍のピンチというタイミングが絶妙な、三国志の名エピソード。
曹操軍は久々に敵役なので夏侯惇は辛い役どころですが、利用されてしまうものの激情家であったり油断してしまう人間性や、于禁がちゃんと自軍に不利な地形に気付いて制止する場面が描かれている所が嬉しいです。
あと、はるばる120キロも孔明を追って来たと言う曹操(やその従者たち)。孔明に「徳を持たない」からと断られて激怒したりと今回は悪役になっています(汗)。以前孔明殺害を企てた事をすっかり忘れて(汗)仕官を勧めたり、孔明を生かすのか殺すのかはっきりしない気分屋な所は曹操らしいのかも、と思います。(大概気に入らない人を処刑した後で悔やんでいるので)
劉備たちは年を重ねているのに夏侯惇や曹操は少しも老けていない所は少女漫画らしいです。(読者サービス?)
孔明は黒い道士服に白羽扇と、おなじみの服装になりました。これが戦に臨む孔明の覚悟と軍の足並みを揃える上手い効果になりました。

覗き見の二人
関羽と張飛。草むらに隠れて劉備と孔明の様子を隠れ見る、前回と全く一緒の役どころ。偉丈夫が2人して覗き見や若造に嫉妬する(?)辺りは、少女漫画読者(女性)にどう映るのでしょうか。2人とも自尊心と孔明への侮りがあるので面白くないだけなのですが。
個人的には関羽は冷静なようで、ちょっとすねているように見えてしまいます。
張飛は次回活躍して欲しいです。…橋の上で。

この武将がキラリ!
登場2回目にしてカラー扉絵にも描かれている趙雲。カラーの水色が清く、聡明な印象です。
外見もさることながら、人物描写がとても良かったです。
是非単行本(いっそ雑誌の方で)で読んでいただきたいので詳細は秘密です。
強くて、かっこ良い、だけでない人物像が描かれています。
「呉・三国志」の伴野朗氏(趙雲ファン)が生きておられたら、この趙雲も「かっこ良い」とおっしゃるかも、と思ってしまうほど良かったです。小説の趙雲もこんな描写でした。どちらの趙雲も本人はあまり自覚がないのでしょうが、自然に出来る所がかっこ良かったりするのでした。
ネタバレは単行本が出た時の紹介文で。(収録される5巻が出るとしても、早くて半年後…
…こんなに立派な気質の持ち主がただ徳というだけで劉備に仕えているのが不思議に思えます。その心情は次回に少しだけでも語られるのか、楽しみです。








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