コミックフラッパー1月号増刊コミック三国志マガジンVOL.6/カッコ内に表記/メディアファクトリー/刊行中/550円(込)/
内容とコメント「三国志マガジン VOL.6」のご紹介、今回は漫画作品をご紹介します。
「火鳳燎原」(陳某)は貂蝉(小孟)を頑なに守ろうとする男と、ついに呂布との邂逅が描かれます。一方で司馬懿は経文に隠された密書の謎解きに挑戦し、ここでも思わぬ人物との出会いが結末で明かされます。
今号から始まった「三国志名言譚」(原作:寺島優 作画:末弘)は三国志に登場する名言が放たれた瞬間を漫画化した作品。第1回の今回は晋の武将・杜預(どよ)が発した「破竹の勢い」が生まれた経緯が描かれています。この漫画では呉を攻める決断の裏に、杜預の師・羊祜(ようこ)の姿があった事が演出されています。(個人的にすごく嬉しいです)
「関羽、蘇生!」(島崎譲)は「関羽」シリーズの最終話。関羽が樊城(はんじょう)で受けた矢傷を治療する為に訪れた華佗の真意とは…。その後の展開は誰もがよく知っている話ですが、この作品では関羽がどこまでも戦い続ける形で物語を結んでいます。
「STOP!劉備くん!」(白井恵理子)はシリーズ初(?)のストーリー漫画形式です。
若き日の曹操の半生をいつものコミカルな絵柄で描いています。いつもと違うコマなので、大ゴマなどを使い、重要な場面を効果的に見せています。でも「劉備くん!」なのでやっぱりギャグ路線です。曹操は器の大きい人物か、それとも…?
…今回は劉備くんたちは出ません。主要人物は董卓、呂布、陳宮、呂伯奢(りょはくしゃ)くらいです。
「チャレンジ三国志」(にしかわたく)は著者自らが三国志のエピソードを身をもって学習するレポート漫画。今回は一日に行軍できる距離「一舎」(ここでは10キロ)を担当の方と共に実際に歩いた様子が描かれています。…これだけ大変なら、兵士が疲労と空腹で略奪行為に走るのも何となく判ります…。「梅酸」に踊らされた時も必死だった事がやっと実感出来ました。
「サンゴクシにあこがれて」(アキヨシカズタカ)は、一見「三国志」とは縁のないような現代社会のあるOLが仕事を通して三国志の名言の疑似体験をする話。
会社に損失を出して解雇され、まるで馬謖だと思われていた課長だが…。
「アレ国志」(末弘)は新たに曹丕や司馬懿が登場。孫策や太史慈も再登場します。途中までは爽やかなのですが…。とうたくさんが遷都した理由が明らかに…。
…と、今号は「三国志」の名言・エピソードを紹介する作品が目立ちました。
自分も初心に帰ることが出来、大変勉強になります。
この漫画がキラキラ♪
「曹操孟徳正伝」(大西巷一)。献帝を迎え荀が呼び寄せたお陰で才士が集まるなど順風満々な曹操ですが、南陽郡宛城(えんじょう)で一度降伏した張繍(ちょうしゅう)軍の襲撃を受け…。企てたのは賈詡(かく)ですが、この作品では意外な黒幕が…。献帝と曹操の関係を軸にした展開も面白いです。また、今回は人物描写も特に良いです。
この漫画がキラリ!
「最後の親征」(原作:大澤良貴 作画:閑乃路夕華)。司馬師に立てられ、師の後をついだ司馬昭の専横を許さず軍を率いて誅しようとして殺される曹髦(そうぼう。 曹丕の孫)を漫画化した作品。曹髦は帝の座を廃立されてしまったけれど、僅かな在位の間にも光り輝いた人物で、いつかは彼が主役の作品を読んでみたいと思っていたので、今回とても嬉しかったです。半分、「先にやられた~!」という気分です(苦笑)。
この作品では帝として、曹操の曾孫(そうそん)としての誇りを貫いた生き様で魅せてくれます。
曹髦のように「三国志」にはわずかにしか登場・活躍しなくても才能がある人や清廉な、魅力のある人物は多いです。
そういった人物たちを「三国志マガジン」で今後どんどん取り上げて欲しいです。
この武将がキラリ!
「曹操孟徳正伝」の郭嘉と典韋。郭嘉は登場時はビックリしましたが、型に捕らわれない奔放な印象そのままで、これも良いです。曹操に献策する姿も楽しそうです。
典韋は呂布戦で見せた「敵との距離を歩数で聞いて戟(げき)を投げる」のアレンジ版が描かれました。このエピソードは「三国志マガジン」では初登場で、しかもアレンジされていた事がより嬉しいです。強いばかりでなく、曹操の心境の変化を敏感に察知した所もキラリ!の理由です。
もう一つのブログでも感想を書いています。「曹操孟徳正伝」についてもネタバレ込みで書きました。記事はこちらです。
内容とコメント「三国志マガジン VOL.6」のご紹介、今回は漫画作品をご紹介します。
「火鳳燎原」(陳某)は貂蝉(小孟)を頑なに守ろうとする男と、ついに呂布との邂逅が描かれます。一方で司馬懿は経文に隠された密書の謎解きに挑戦し、ここでも思わぬ人物との出会いが結末で明かされます。
今号から始まった「三国志名言譚」(原作:寺島優 作画:末弘)は三国志に登場する名言が放たれた瞬間を漫画化した作品。第1回の今回は晋の武将・杜預(どよ)が発した「破竹の勢い」が生まれた経緯が描かれています。この漫画では呉を攻める決断の裏に、杜預の師・羊祜(ようこ)の姿があった事が演出されています。(個人的にすごく嬉しいです)
「関羽、蘇生!」(島崎譲)は「関羽」シリーズの最終話。関羽が樊城(はんじょう)で受けた矢傷を治療する為に訪れた華佗の真意とは…。その後の展開は誰もがよく知っている話ですが、この作品では関羽がどこまでも戦い続ける形で物語を結んでいます。
「STOP!劉備くん!」(白井恵理子)はシリーズ初(?)のストーリー漫画形式です。
若き日の曹操の半生をいつものコミカルな絵柄で描いています。いつもと違うコマなので、大ゴマなどを使い、重要な場面を効果的に見せています。でも「劉備くん!」なのでやっぱりギャグ路線です。曹操は器の大きい人物か、それとも…?
…今回は劉備くんたちは出ません。主要人物は董卓、呂布、陳宮、呂伯奢(りょはくしゃ)くらいです。
「チャレンジ三国志」(にしかわたく)は著者自らが三国志のエピソードを身をもって学習するレポート漫画。今回は一日に行軍できる距離「一舎」(ここでは10キロ)を担当の方と共に実際に歩いた様子が描かれています。…これだけ大変なら、兵士が疲労と空腹で略奪行為に走るのも何となく判ります…。「梅酸」に踊らされた時も必死だった事がやっと実感出来ました。
「サンゴクシにあこがれて」(アキヨシカズタカ)は、一見「三国志」とは縁のないような現代社会のあるOLが仕事を通して三国志の名言の疑似体験をする話。
会社に損失を出して解雇され、まるで馬謖だと思われていた課長だが…。
「アレ国志」(末弘)は新たに曹丕や司馬懿が登場。孫策や太史慈も再登場します。途中までは爽やかなのですが…。とうたくさんが遷都した理由が明らかに…。
…と、今号は「三国志」の名言・エピソードを紹介する作品が目立ちました。
自分も初心に帰ることが出来、大変勉強になります。
この漫画がキラキラ♪
「曹操孟徳正伝」(大西巷一)。献帝を迎え荀が呼び寄せたお陰で才士が集まるなど順風満々な曹操ですが、南陽郡宛城(えんじょう)で一度降伏した張繍(ちょうしゅう)軍の襲撃を受け…。企てたのは賈詡(かく)ですが、この作品では意外な黒幕が…。献帝と曹操の関係を軸にした展開も面白いです。また、今回は人物描写も特に良いです。
この漫画がキラリ!
「最後の親征」(原作:大澤良貴 作画:閑乃路夕華)。司馬師に立てられ、師の後をついだ司馬昭の専横を許さず軍を率いて誅しようとして殺される曹髦(そうぼう。 曹丕の孫)を漫画化した作品。曹髦は帝の座を廃立されてしまったけれど、僅かな在位の間にも光り輝いた人物で、いつかは彼が主役の作品を読んでみたいと思っていたので、今回とても嬉しかったです。半分、「先にやられた~!」という気分です(苦笑)。
この作品では帝として、曹操の曾孫(そうそん)としての誇りを貫いた生き様で魅せてくれます。
曹髦のように「三国志」にはわずかにしか登場・活躍しなくても才能がある人や清廉な、魅力のある人物は多いです。
そういった人物たちを「三国志マガジン」で今後どんどん取り上げて欲しいです。
この武将がキラリ!
「曹操孟徳正伝」の郭嘉と典韋。郭嘉は登場時はビックリしましたが、型に捕らわれない奔放な印象そのままで、これも良いです。曹操に献策する姿も楽しそうです。
典韋は呂布戦で見せた「敵との距離を歩数で聞いて戟(げき)を投げる」のアレンジ版が描かれました。このエピソードは「三国志マガジン」では初登場で、しかもアレンジされていた事がより嬉しいです。強いばかりでなく、曹操の心境の変化を敏感に察知した所もキラリ!の理由です。
もう一つのブログでも感想を書いています。「曹操孟徳正伝」についてもネタバレ込みで書きました。記事はこちらです。