ようこそ里山へ 茨城笠間・青葉って永遠

茨城県笠間市。観光と陶芸の町の知られざる宝。穏やかな里山と田園は心の原風景。庭と山川草木、体感する旬の言の葉たち。

花も人も、上を向いて歩こう

2011-07-23 06:37:51 | 野の花の笠間茨城
 草づくしの庭の中、里山原種のキキョウさんが咲きました。週末の皆様に、野の花にて、暑中お見舞い申し上げます。

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 昨日の朝は、二度にわたって目が覚めました。
朝いちの日課を済ませて庭を眺めますと、キキョウさんが咲いていたのです。
目の覚めるような群青色に、思わず目を見開き、深呼吸しました。

どんなお方であっても、浮世に生きている限りは、雑多な事柄とともにあります。
それでもなお、この朝のように、大空を突き抜けるような純粋天然色のキキョウさんが居る。
四季折々の野の花の姿というものは、当たり前の出来事でありながら、奇跡的であることを思い知ります。
週末の朝、皆様にもお目覚めの清涼剤となれば幸いです。

 このキキョウさんの故郷は、私の住む笠間市飯田の里山です。
1960年代後半、昭和四十年代の頃、まだ昔の里山の姿が生きていました。
そこは、少年にとって完全無欠の楽園でした。

楽園には、宝物が無数にありました。
後に知る、黄金の国ジパングという真の意味は、あの里山のことではなかったかと思えるほど。
黄金の中の宝石のような存在、それがキキョウさんでした。
昔も今も、里山の至宝と感じます。

 山から移植して四十数年、草づくしの庭のキキョウさんも、少しづつ増えてきました。
野生のものが珍しくなりましたが、庭ではこうして元気に育っています。
猛暑の続く日にも、この花に会えば疲れを忘れますから、花の力とは驚くほどです。
秋の七草で朝顔といわれる桔梗ですが、現代では、真夏の、花の暑中見舞いのイチ押しです。

昨日は二輪咲いていましたが、どちらも前日の風で倒れた茎の先端にありました。
倒れても、倒されてもすぐに上を向くというのが、植物の生き方です。
写真のキキョウさんも、左から伸びて横になっている茎の先で、花だけはしっかり上を向いています。
鉢植えで運搬する際なども、やむなく斜めになった積み方をしても、茎の先はすみやかに真上に向かうものです。

 上を向く力というものは、生き物には本来備わっていると感じます。
坂本九ちゃんの「上を向いて歩こう」が、被災地で愛唱されていると聞きました。
歌と、九ちゃんのお人柄とが一体となって、皆さんに届いていると感じます。
九ちゃんの長女さんのお名前は花子さまですね。
花子さまには、今年の陶炎祭にいらして頂き、笠間を励まして頂きました。

「涙がこぼれないように」と、九ちゃんが歌っております。
もし、涙がこぼれてしまっても、上を向く天然力が、人間にもあります。
生かされている限りは、自然さんの折々の姿に感じながら、日々のつとめを果たしたいと思います。



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2 コメント

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Unknown (universe70007)
2011-08-02 17:16:26
田中 宏さま



地球は宝物で満ちていますね。

真実を伝えてくださる五角形の花。

青い花をありがとうございました。



宮古島より

坂井


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Unknown (青葉)
2011-08-03 05:15:13
坂井さま

コメントありがとうございます。

青いキキョウは、今朝も庭のそこかしこで咲いております。帰郷してよかった、ナンテ、朝からすみませんです。

それにしても、毎日自然というものは、いきいきと活動していますね。驚きます。

南の島も、どうか、穏やかでありますように。
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