ようこそ里山へ 茨城笠間・青葉って永遠

茨城県笠間市。観光と陶芸の町の知られざる宝。穏やかな里山と田園は心の原風景。庭と山川草木、体感する旬の言の葉たち。

木陰で涼む笠間の庭先です

2011-07-07 04:31:18 | 庭の仕事誌
 お陰さまで、少しづつ市内の復興も進んでいます。木陰で憩えば山が仰げる笠間の庭先。定年後に笠間に居を移す方もあり。縁側で、ご近所の菜園で交わすナニゲな会話もまた大事。人々のつぶやきの中に、何か豊かなヒントもあるように思う、木陰のひとときであります。

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 暑さが続いておりますが、ちょっと一息、大きなコブシさんの木陰にて休んでおります。
この涼しさの有難さ、これがホントのお陰様です。

こちらは、定年後に笠間に引っ越して来られた方のお住まいです。
水戸の市街地から笠間の郊外へ、敷地にあったコブシを生かすように、この住宅を建てられました。
現在作業中のため、一部眺望がさえぎられています。
右側にはカラフルなボデーの建設機械ものぞいていますね。

まもなく、震災で壊れたコンクリート土留めの復旧作業が終わります。
幸い、敷地内に土留め再生に活用できる石が適量あり、工事は順調に進みました。
梅雨明けとともに、のどかな里の空気が再び楽しめると思います。

 こちらのお宅では、この広い縁側から、山を眺めるのがお楽しみです。
特に、見晴らし第一主義の奥様には、この縁側はS席です。
「あの畑の先のまあるい木陰、その後ろに隠れて、吾国山(わがくにさん)が居るのよ」と、奥様。
居るのよ、という言葉の響きが、なんとも、笠間の見晴らし大好きさん的ですね。

 野良の景色もなかなかのものです。
トウモロコシが、それぞれの畑で競うように天に伸び、雄花の穂をゆらしています。
夏ですね。
先日のホーホケキョさんに負けじと、この夏空でも、美しい空に、ひばりさんが歌っています。
ほんとうに歌が好きな人なんだということが、とてもよくわかりました。

 「ところで、何で水戸から引っ越して来たの?この草深い笠間の里に・・・」
みたいなことを、よくご近所の在来の方に問われるとか。
笠間を出たい人もいるし、こうして住みたい方もある。
好きも嫌いも、十人十色です。
最近では、さらに遠くから移り住む方もあります。

生来の趣味もあるかもしれないが、あるとき突然に何かが変わるというのも、人生の面白いところです。
意外な急展開というものがありますね。
論より証拠に、このブログや、ブログを書いている人もその急展開の一人です。

 ある年齢になって、にわかに何かが気になりだす。
お客様の中には、昔からの庭好きの方、にわか庭好きの方、いろいろです。
どちらも、それぞれに良いのだと感じます。
もちろん、こちらは常に研究が必要です。
特に震災後、庭の原点を見つめなおすことが必要になっていると感じます。

人が生きるということはどういうことなのか。
日々の仕事、長いようで短い人生、そして、人生の決算とは。
そういうものを、心静かに見据えながら、現実という世界で、日々、歩を進める。

この庭も、土留めが仕上がれば、あとは、そろりそろりと、摺り足で進むのが良いと感じます。
自然の息吹と、ご家族の歩みとともに。
作った庭よりも、そこから自然に生えたような庭も良いなと思うこのごろです。

 ご近所の野良・趣味の菜園の皆さん方は、笠間をどのくらいお好きなのでしょうか。
本当のところは不明ですが、とにもかくにも、畑で精出してるだけで十分満点ですね、100点満点。
ひばりさんにまけないくらい、にぎやかな声がします。
定年後でも皆さん元気ですね。
会話は復興の活力です。

元気な皆さん手作りの、元気な紫蘇ジュースで、気合を入れた庭師たち、木陰の雑感ございます。



 



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