ようこそ里山へ 茨城笠間・青葉って永遠

茨城県笠間市。観光と陶芸の町の知られざる宝。穏やかな里山と田園は心の原風景。庭と山川草木、体感する旬の言の葉たち。

赤とんぼ・七夕随想①

2011-07-08 05:10:06 | 里山の役者たち
 夕焼けこやけの赤とんぼ。赤とんぼは、幸い、今なお笠間の里山にはたくさんいます。人間と親しむ生き物ですから、赤とんぼを見ていると、いろいろな記憶が、深いところから湧き上がってきます。それはなぜなのだろうか。なかなか面白く、ドラマチックです。

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 昨日は七夕でした。
この時期は、雨と相談の仕事が続くものですから、刻々と変化に対応しつつ作業を進める毎日。
常にキモチだけは余裕持つべしと、念じた一日であったが、やっぱり反省もあるぞなと、帰宅。
ふと軒端を見ると、赤とんぼが落ち着き払って天下の形勢を眺めております。

この赤トンボは、ノシメトンボのようです。
この時期に田んぼで羽化したものが、夏には、涼しい山に移動するようです。
赤とんぼには、アキアカネはじめ、いくつかの種類があります。
皆、田んぼと一緒に生きています。

 ところで、ただいま、座禅中のようです。
動きません。
相当、修行も進んでいるようです。
唯我独尊。
デジカメが10センチの距離に接近しても、臆せず、無念無想。
しばらくして、首をこりこりと。

どうやら、単に首がこってたみたいです。
あーよかった。
こんな軒端で天才赤とんぼに悟り開かれたらどうするべ、と思案してましたが、普通のおじさんだったようです。
いや、おねえさまかもしれない。
雌雄の判別は、一目ではできないようです。

 赤とんぼは、この時期、体重の1割くらいの虫を食べ、田んぼを守っています。
赤とんぼこそ、田んぼの星、この国の胃袋の守る日本代表、長友選手です。
長友選手といえば、運動量ですが、赤トンボもすごい。

アキアカネは田んぼで羽化した後、梅雨明けとともに、山を目指します。
なんと、標高千メートルの高原に移動して夏をすごし、秋に再び麓に下りてきます。
ウスバキトンボたちは、気温の変化とともに、日本列島を長距離縦断飛翔します。
この小さな身体に、計り知れないエネルギーがあるのです。

 こちらのノシメトンボ選手は、悟りは開けませんでしたが、目を開くことはできたようです。
しっかりと前を、目標を、見据えています。
見据えている方向は、山ではなくて、海のようです。
海、その向こうのイタリア、ミラノでしょうか。

やはり、最近の赤とんぼは、心がけが違う。
われわれ、いい歳の笠間の大人たちも、心は常に世界に向けたいと思う七夕であります。
このブログでは、笠間の里山から、全国の赤とんぼ選手団を応援してまいります。

 








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