フキノトウさんのお顔を拝見

　フキノトウさんが、今は盛りです。
葉に先駆けて、春一番に花が咲く。
山菜のトップバッターさんです。



つぼみのうちが、食べごろですね。
てんぷら良し、吹き味噌良し。
春の皿には苦味を盛れ、とか。
旬の香りと滋養が、寿命を養います。



雪解けを待たずに芽を出し、春を告げる。
そういう生き方が、旬を先取りしたい人々にはたまらない。
雪の少ない茨城県、こちらでは、ケヤキさんの樹皮などを押しのけての芽吹き。



モミジの傘をお召しの風流人さんも。
ここは、お庭の現場の、すぐお隣です。



小さな花が集まって、ひとつのフキノトウさんになります。
一番大きい、ヘビー級のフキ太郎さんのお姿。



もっとも小ぶりな方は、こちら。
オオイヌノフグリさんと、ほぼ同級生です。



中ぐらいの、ふきの父さんです。
ふたつとして同じ父さんがないというのが、自然界です。
森羅万象さんも、曼荼羅さんも。

全体も見るだけでなく、細かいところも大切なんです。
小さな小さな、八百万さんも、仏さんも、聖人さんも、本当は、皆さんすべて必要です。



1＋1＝2と書けば、算数の授業では、丸をもらえます。
数字とは、とても便利なものですが、自然さんの中におきましては、それがそのまま当てはまるのか。
一つのフキノトウさん＋一つのフキノトウさん＝二つのフキノトウさんなのか。
正解は、たくさんありそうな風景です。



石の風景も、この一株で空気が変わりました。



どこにでもあるノビルさんの楽園も、この一株でドラマチックに。
フキノトウさんのお顔も、人間さんと同様、いろいろなお顔がありますね。
全てのさまざまなお顔さんたちが、刻一刻と表情を変えながら、春を導いているのです。
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