ようこそ里山へ 茨城笠間・青葉って永遠

茨城県笠間市。観光と陶芸の町の知られざる宝。穏やかな里山と田園は心の原風景。庭と山川草木、体感する旬の言の葉たち。

里山のこれからを語りました

2011-07-19 05:12:28 | 里山を歩く
 なでしこジャパンの優勝により、女子サッカー界にも良い展開が生まれそうですね。
お陰さまで、里山もまた、活気づきそうです。
久しぶりにじっくりと歩いた命の基本の道。
三枚の写真とともに、今後の構想を少しづつお伝えして参ります。

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 毎日暑いですが、昨日は、暑い風の中にもさわやかなものがありました。
なでしこ旋風のお福分が、笠間の里山にも届いたようです。
ありがとう、なでしこジャパンの選手と関係者の皆様!

劇的優勝の瞬間、ふと窓の外に目をやれば、田んぼの中には冷静な表情の人影が・・・。
毎朝おなじみ、ご近所の田んぼの父ちゃんが、稲の様子を観察しながら歩いていました。
稲の成長と水の管理、田んぼは人の足音を聞いて育つといわれ、毎日の観察が大事です。

足音父ちゃんも、後ほど、なでしこさんの活躍も優勝も知ったはずです。
そして、遅ればせながら大喜びしたと思います。
田舎には、今でもこういう父ちゃんがおりますが、父ちゃんもまだ青春。
喜怒哀楽、共感するということは大切ですね。
なでしこさんと足音父ちゃんの大喜びが、激甚被災地の皆様の心の栄養になると確信しております。

 さて、昨日は定時に現場から戻り、六代目庭師・酒井一臣さんと里山を歩きました。
「リョウブはいいね、」と、一臣さんが見上げます。
里山の代表的な落葉広葉樹であるリョウブの木が歓迎してくれています。
真夏の滝の水しぶきのように、満開になった白い花の穂が、林道に降り注いでおります。

この森は、私が12年前から、地元の地主さんに借りています。
初めは庭の材料として山の雑木を購入したことがきっかけでした。
その後は、クリ丸太やお花の材料の採取の他、楽しみ・研究用として借りていました。
借りている山の面積は、東京ドームがすっぽり入るくらいあります。
山の南東斜面で、尾根から麓の水場までがワンセットになってます。

軽トラックを止めたこのあたりは、尾根付近の平地。
以前、子供達が天然のジャングルジムではしゃぎ回った日もありました。
夢のあるお母さん方から、森の幼稚園のようなものに使えないかというお話も頂きました。
ここを基点に、里山を巡る昔の道を、地元の仲間と復活させる作業もしました。

 その後、笠間ではいろいろなことがありました。
私も何かと多忙で、山には手がつかずに放任し、山も道も、だいぶ荒れてきました。
最近になってようやく、思い出していました。
森の隣にお住まいの陶芸家のWさんとも、「何とかしたいですね」と話していた折も折の、大震災です。

水道が止まり、井戸水も濁ってしまっては、命の水は、やっぱり山の泉が頼りです。
何日間か、里の住民有志は、こちらの水場で命をつなぎました。
生き物に詳しいご婦人のお話では、ギンヤンマもこの水場には来るそうです。

 一臣さんを案内するのは初めてでしたが、だいぶやる気になっている感じです。
震災後、世の中が変わったのは確かです。
眠っていたものが目をさましたのでしょうか。

こういう自然の中を巡っていると、イメージが湧いてきます。
コンクリートジャングルの中を歩き回るのとは、だいぶ違いますね。
脳よりも、全身の感覚です。
五感の刺激も、肺に入る酸素も、足の裏側も。

生き物達の精気も圧倒的です。
今、水場の写真を撮っている右手に、やぶ蚊さんがとまって、何かをたくらんでいます。
山には危険もいろいろあります。
そのあたりもよく考えながら、この森の再生の構想を、これから語っていこうと思います。

ご挨拶にかえまして、リョウブの花と水場の写真を添付いたします。






追伸
 大型台風が接近中です。
皆様とともに、全国的に十分な警戒をして備えたいものです。





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