いろいろあって天体撮影できずにいます。
ふと、GINJI-250FNの光軸が気になりました。
斜鏡を外して側面から観察すると、オフセットされているのがわかります。
どのようにオフセットされているのでしょう?
GINJI-250FNの各所を測定して、図面に落としてみました。
斜鏡の角度はやはり45度でした。
斜鏡の中心は、接眼部からみて、奥の方向に4mmオフセットされた構造でした。
斜鏡の中心にマジックで印をつけてみました。
接眼部にレーザーコリメーターをつけて、筒先からの距離を測定しました。
斜鏡を外した状態で、レーザーが鏡筒の逆側に映った点と筒先からの距離も測定しました。
両者は同じ値でした。
接眼部の中心はスパイダーの位置と一致します。
接眼部は鏡筒に対して垂直に設置されていると思われます。
Wikipediaで「ニュートン式望遠鏡」を見ると、
主鏡の「凹面鏡は(理想的には)放物面であるが、口径が大きくなく焦点距離が長い場合は球面との差はごくわずかであり、放物面にするのに非常にコストがかかるので、球面鏡を採用している市販品も多い」
とあります。
作図にあたり、主鏡の鏡面を球面であると仮定しました。
下図の円は、GINJI-250FNの焦点距離にあたる1000mmが半径の円です。
(この図、主鏡の直径が焦点距離の4分の1より少し小さく描いてあります。その理由は、GINJI-250FNの主鏡周囲が削られており、247mmになっており、それに合わせたからです)
オフセットせずに、斜鏡の中心を主鏡の中心上において斜鏡を45度傾けると、このようになります。
斜鏡の長径端の主鏡に近い側の長さが足りなくなり、主鏡の反射光の一部を拾えません。
だからオフセットします。
オフセットをしないと主鏡から反射された光の一部を接眼部に導くことができませんが、斜鏡で反射した光は1点に集束します。
でも、主鏡でせっかく反射した光はできる限り全て利用したいところです。
オフセットしましょう。
接眼部からみて、奥の方へ4mmオフセットさせてみます。
主鏡からの光を全て接眼部に導くことができるようになります。
しかし、主鏡の中心からくる光は、接眼部の中心へは導かれません。
若干ずれた位置にきます。
これで実用上、問題があるのかどうか、私にはわかりません。
もしかしたら、写野の明るい中心部がズレるのかもしれません。
斜鏡部分 拡大図
主鏡の中心の反射光を、接眼部の中心に導くためには、接眼部から4mmオフセットするだけでなく、斜鏡をさらに主鏡方向に4mm移動させる必要があります。
斜鏡部分 拡大図
斜鏡の中心点にマジックで印をつけて、接眼部からのぞいてみると、斜鏡の中心は、確かに4mmほど主鏡側にありました。
つまり、GINJI-250FNのオフセットは、接眼部からみて4mm奥方向と、主鏡側に4mm、してあったわけです。
おまけですが、遊びがてら、今度は斜鏡を単純に筒先側へ移動して、主鏡からの反射光を全て接眼部に導くようにしてみました。
確かに焦点を結ぶのですが、これでは主鏡から反射されて来た光が接眼部の中心から大きく外れてしまいます。
これではカメラのセンサーに反射光が届かないのではないでしょうか。
これはうまくなさそうです。
ただし、この図から得るものもありそうです。
この図を見る限り、F値が大きくなればオフセットが必要なくなることが予想されます。
F値がいくつになればオフセットが必要なくなるか、実際に図に描いてみればわかるのですが、面倒くさいのでまたの機会に。
ニュートン式望遠鏡の斜鏡のオフセット、説明を文字で読むとわけわかりませんが、図面に描いてみたら色々わかって面白かったです。
このオフセット量ですが(^0^)とこでも似たような。。いんや
まんまで同じ体験をしました。
米国製のドブなんですが、φ45㎝F5ではその量が主鏡方向へ
10mmにもなりました。(^0^!
初期設定ではそれが無く、不思議ではありましたが、これが
アメリカンなのか?と思うのですが、これだけ集光していると
気にならない。。驚きましたトサ。
やはりみなさん、似たような経験をするということなんですね。
口径45cmドブですか。
とんでもない巨砲をお持ちですね。
調整も大変そう(^_^;)
でも、その甲斐のあるすごい世界を見せてくれそうですね。