ゲゲゲの姉女房①

　姉がドラマ好きなのは皆さんご存知の事と思います。
が、自分は

「連続テレビドラマは途中、見逃す危険性が高いから、
そんな中途半端になるぐらいなら、最初から見ない方がいい」
などと姉に言っていました。で、姉の返事は・・・

「そんなの見逃さなきゃいいじゃん！」

「でも忘れる時はどうしたって・・・」とか言い出すと、

「どーでも、根性で見れるのよ！」との事。

なんだそりゃと思いながら、
結局、つきあわされていろいろ見せられました。
まあ何とかかんとか概ねホントに

根性で見切っておりました。


・・・そして

このたびの状況となり、もうドラマどころではなく、

姉が楽しんでたものを自分が一人で見ることなど
とてもできないと、テレビ自体、見ないでおりました。

ですが、そんなある朝のことでした。

いつものようにしょぼくれておりますと、

突如として・・・

胸の奥からなにかおかしな叫びのような気持ちが
どんどん沸き起こってきたのです！

『根性で見るのよ！』

なんだ、なんだと思いながらも

気持ちにせかされるままにテレビをつけて、

丁度始まったとこのゲゲゲの女房を
その回は見ることにしました。

映らないこともあるのですが、
この日はちゃんと見えておりました。

　そしてそれが、実に、かの有害図書騒ぎで自分を正義と信じて、結局は弱い物いじめをしている人たちが出た最初の回だったのです。

　児童ポルノ法等で正義面をして規制しまくってる連中がホントはいかに表現の自由や人の幸せをさんざんに踏みにじっているだけなのかが描かれたものと言えるものでした。
　
　初めは呆然とみているだけの私でしたが、やがて何となく分かったような気がしました。
　
　これは・・・ずっとこの悪法に反対していた姉が、どうしても自分にその回から見せたかった？
　のではなかろうかと思い至ったのです。

　そして、それ以来、これだけはずっと続けて見ているのですが、どうも、そのことでまた不思議なことが・・・


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