クルクルッと巻き上げた長い尻尾の猫。
う~ん、猫好きにはたまらない姿ですよね。
実際の猫はこんなに尻尾をぐるぐる巻きにするなんてことはなくて、
↓こんなふうに真っ直ぐ上に伸ばして、ちょっと先を曲げてゆらゆらしてみたり・・・・。
いずれにしても、尻尾を真上に上げているときの猫はとても機嫌が良いのです。
甘えたいとか、あるいは何か得意になっている心理状態のときです。
とはいえ陶器の置物の形としては、
伸ばしたままの尻尾の形状では破損の可能性が大きいですから、
あえて巻き尻尾にデフォルメしたということでしょう。
巻き尻尾だって、倒せば少々心配なんですが。
こちら、いまではめったに出合えないビンテージです。
鼻先からお尻まで11㎝、足先から尻尾の先まで10㎝、胴体幅5㎝ほど。
デンマークのボーホルム島という小さな島にあった陶器メーカー、
スーホルム(SOHOLM)社の製品です。
スーホルムは1835年に興された会社で、それから1996年まで、
置物、食器、花器、電気スタンドなどの製品を送り出しました。
焼き肌、重さ、釉薬といい、どことなく益子に似た雰囲気です。
この猫の鉄釉は手描きで絵付けされていて、
裏のラベルには「SOHOLM」、「DANSK DESIGN」とあります。
なぜスーホルムがあのダンスクと併記されているのでしょうか。
調べてもよく分かりません。
もうすぐ104歳になる父は、1950年ごろからあちこちの国に行っていましたが、
これは1961年に北欧に行ったときに買ったもの。
父の字で「1961年」と書いたラベルが貼ってあります。
以後ずっと実家の飾り棚に飾られていて、
私は折にふれ、この猫を眺めながら大きくなりました。
いまから5、6年前、父にねだって譲り受けました。
恐る恐る申し出て、父から了解をもらったときの嬉しかったこと。
この猫のデザインに、何十年も惚れ惚れしていたのですから。
それにしても猫嫌いの父が、慌ただしい仕事の旅先であえて猫の置物を買ったのは不思議。
やはりこの尻尾の魅力に勝てなかったのだとしか思えません。
この猫ちゃん、私も持っています。私はデンマークに住んでいるのですが、ラベルの事でもしまだ気にされていたら・・・と思い、コメントしました!
DANSKと聞くと、あのDANSKを思い浮かべてしまいますが、何のことはない「DANSK」と言うのは英語で言うところのDanish(=デンマークの)と言う意味なんです。なので、Danish Designと言う事なんですよ♪
それにしてもお父様のステキなテイストに感動しました!
ぜんぜん知らなかったから、目から鱗がポロリです。
検索してみたら、1954年創立。「デンマーク風」というのがブランド名の由来、とありました。
日本のメーカーが「JAPAN」と名づけたのと同じなんですね。
とっても得難いコメント、どうもありがとうございました。
心からも鱗がポロリです。