あまねのにっきずぶろぐ

1981年生42歳引き篭り独身女物書き
愛と悪 第九十九章からWes(Westley Allan Dodd)の物語へ

彼からの答え

2019-04-11 22:23:00 | 随筆(小説)
先週にね、わたしは二回、梅田まで出掛けたんですわ。
なんでかって?知るかあ。とかってまあ今からそれを話すところだって。
いや、飲んでませんよ。断ってるんですよ今、酒を。だから今完全なる素面です。
いつもねえ、飲んでるわけじゃないんですよわたくしかてね。
まあなんで断ってるかっつうとお、お金がまじっでないからなんですけどねえ。
色々とね、使いすぎたんです今月特にね。メルカリで服とかね、DAISOで6千円近くとか、あとはレッド・ツェッペリンのアルバムやら特集している雑誌やらね、とにかく残金があと二千円もないんです。
お酒買ってる場合ではないですよね。だから我慢してるんです。
それで話を戻すと、俺は先週に梅田まで二回も出掛けたんですね。
なんでかとゆうとホームヘルパーの男性の方たちが一緒に行ってくれたからです。
一人では到底よっぽどのイベントがない限り出掛ける気にはなりません。
町田康師匠の対談ショーとか、ライヴとか、ディアハンターのライヴとかね、そういったことがない限りは出掛けられないんですよ。
なんせ十一年目のガチの引籠りですから。
でも先週は、ホームヘルパーの男性の方たちが、わたしの願い通りにわたしの行きたい場所へ一緒に着いて来てくださったのです。
感謝しても、感謝しきれません。
でも何故わたしは、こんなに悲しいのでしょう。
何か頭の中が、脳髄が、頭蓋の内が、取り留めも無いのです近頃。
ホームヘルパーの方と一緒に初めてまんだらけに行って蛭子能収のデビュー作を買ったからか?
いやそれは全く関係ないですよ。
ではもうひとりの方とディスクユニオンと丸ビルのタワレコに行ってレッド・ツェッペリンのCDを3枚も買ったから?
いやそれはすごく嬉しいことで、それが原因ではないですよ。
じゃー最近レッド・ツェッペリンに傾倒してるから?
脳内が炎症を起こしてるんじゃないの。
まあそれは有り得ますよね。そんな毎日一日中聴いてたら頭おかしくなるでしょ。
ツェッペリン一日中聴いて寝る毎日が一月以上続けば頭おかしくなってくるやろ。
それくらいすごいということですよね。
ツェッペリンはね。
だからもうなんにもする気なくしてしまったのかな。
いやそれはちょっと違うのではないですか?
今のぼくは確かにツェッペリンに洗脳されてるさ。
何故いけない?
別にジミー・ペイジみたいに黒魔術に傾倒しているわけじゃない。
ぼくが最もツェッペリンのなかで崇拝しているのは、そう、ロバート・プラントだからね。
彼がね、きっとぼくのそばに来たんだよ。
魂を飛ばしたのさ。
それでぼくに言った。ぼくたちの音楽を聴いてご覧。ってね。
今が、今の君が、最も聴くべきものとはぼくたちの音楽だとね。
そしてぼくはそれに応えた。
ロバートはぼくに、女神のように優しい手を差し伸べたんだ。
そして彼は剣を手に持ち、それを天に向かって高く、掲げた。
着いておいで!
ロバートは黒い馬に乗って、曇り空の下の荒野を駆けてゆく。
一体どこへ向かうんだ?
宛てはあるのかい。
酷いところへ向かうかも知れない。
これまでよりも…
君は何度も地獄の茨道を通り抜けてきた。
でもこれからは、もっと恐ろしいものが待ち受けてるかも知れない。
恐れを感じているかい?
ぼくは君の味方だけれど一緒に同じ道を走ることはできないからね。
そう、その時ぼくはそっと目を開けたんだ。
するとぼくの部屋にいた。
ぼくのホームヘルパーの担当の彼が、ぼくの目の前に座っていて。
彼は何故か、とても苦しんでる顔をしている。
目の淵を赤くさせて、涙を滲ませながら彼はぼくに言ったんだ。
それは彼からの答えだった。
ぼくにとってとても苦しい、どうにもならない彼からの答えだった。









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