7月5日下り「あけぼの」を下車した東能代駅の秋田寄りに残された「東能代機関区」跡と思われる風景です。
私の記憶が正しければ、かつてこの場所には京都・梅小路機関区のような扇形の機関車庫があり、その前にターンテーブルがあったはずです。中央のクリーム色にペイントされた枠組みのようなものが、ターンテーブルの跡のような気がします。
昭和36年春、私たち家族は父の待つ東京へ向かいました。JR時刻表復刻版「1961年9月号」で調べたところ、秋田発8時52分の上野駅急行「鳥海」を利用したようです。
急行「鳥海」に乗車するため、母、弟、私の三人は、二ツ井駅発5時59分発の一番列車に乗車。そして6時23分、この東能代駅で父の母=祖母が合流。4分間の停車時間中に、祖母を見送った叔父や叔母から、車窓越しに餞別やおみやげをもらったことを覚えています。車窓を開け閉めすることなど、今では考えられませんが....。
その後も、夏休みに帰郷する際に車窓から見るこの駅のターンテーブルが、私にとって「故郷のランドマーク」でした。