ピアノと海と花との生活 Ⅱ

~創造する芸術~

オーケストラアンサンブル金沢第279回定期公演

2010-05-20 | 音楽

          

                    

                    2010年4月4日(日)

         石川県立音楽堂 
 
        
          1・プッチーニ/交響的奇想曲
          2・チレア/歌劇「アドリアーナ・ルクヴルール」より
                ’私は芸術の卑しい下僕’
                ’苦い喜び、甘い苦しみ’ほか
          3・プッチーニ/菊
          4・ヴェルディ/歌劇「トロヴァトーレ」より
                ’炎は燃えて’
                ’穏やかな夜には’ほか
          5・プッチ-ニ 歌劇 「蝶々夫人」抜粋
 
        ちょっとUPが遅れましたが、4月の定期です。
 
          しのぶさんの舞台は、東京も含めて何度いっただろう。
    
          しのぶさんのコンサートは、普通のクラシックのと違って「しのぶちゃ~ん」とか
 
          声がかかるのだ。
 
          この日のしのぶさんは、ちょっと中音域が、いつものしのぶさんではない?
 
          上もちょっとつらかったが、「ある晴れた日に」を歌い終わったあたりから、
 
          いつもの声がでてきた!
 
          ご主人の指揮、プッチーニの「交響的奇想曲」「菊」いい曲ですね。
 
          「菊」はよくOEKのアンコールになる曲?
 
          現田さん、とても丁寧に指揮されて、OEKもすごくバランス良く音出てました。
 
          アルトの井戸さん、初めておききしましたが、しのぶさんの同級生。やはり偉大な
 
          先輩です。スズキ役!本当にはまり役!
 
          目の前でその表情の変化など、わなわなとふるえる様などものすごい迫力で、
 
          しのぶさんとの息もぴったり!いつもチームを組んでの舞台ですね。
 
          すばらしかった。
 
              
 
           この日の蝶々夫人、衣装含めてどうするのかなあと楽しみにしていたら、
 
           しのぶさんは、和服の生地のドレスで登場!この席、この間の森麻季さんも
 
           ぺディキュアまでしっかり見れて大満足。おふたりとも美しかった
 
           しのぶさんは蝶々夫人の気持ちの変化を、髪型で表現。
 
           最初は、綺麗に貴婦人風、だんだんほつれてきて、最後は、ストレートでそのままの
 
           髪・・・マリー・アントワネットの断頭台のシーンみたいだった。
                       
           子供に別れの場面、以前、アジア音楽祭での交流ホールの蝶々夫人には、
 
           実際に日本人の細い男の子が登場し、どっきりしましたが、
 
           しのぶさんは、舞台やや中央寄りで、パントマイムで子供に挨拶する。
 
           ああ、この手の表情、身体の曲がり具合、これこそ子供を持った人でないと
 
           わかりませんね。また1番前で号泣一歩手前
 
           最後の場面はどうなるのか?白いドレスでしのぶさん、倒れちゃうのだろうか?
 
           とドキドキしていたら、ご主人さまの指揮者のガードに倒れるように重なり、お二人
 
           のシルエットが舞台中央で合体した!ああすばらしい!大興奮の蝶々夫人でした
 
           記者会見でしのぶさん、おっしゃっていらしたように、今度は是非全曲を!
 
      
 
            前回しのぶさんきいたのいつだったかなあとプログラムをみていたら、
 
            2003年の1月、県立音楽堂でベルギー国立管弦楽団との共演でした。
 
            しのぶさんは、著書『出会いのハーモニー』の中で、学生時代はすごく
 
            細くて、イタリアに留学した時、1日ジェラートを4つずつ食べるのをノルマに
 
            して、10キロ体重を増やしたお話とか、紅白歌合戦に出演したことで、生活が激変し
 
            て、大変なことになったがオペラというものをたくさんの人に理解してもらうために              
 
            何回も出場したのだ、などいろいろ今までのエピソードが書かれています。
 
            子供さんが出来てからの演奏活動、これは私自身も身につまされますが、
 
            やはりしのぶさんも相当努力されて、日々過ごしていらっしゃったんですね。
          
              
         チェルノブイリでコンサートされた有名なお話、あとは、しのぶさんも
 
           毎年?母の日の近くにお母さんのためのコンサートをされていますね!
 
           もちろん規模もすごく大きいですけど!
 
           ヴァイオリンの川井郁子さんも、子供さんが出来てから、大きな財団を作って、
 
           世界の子供のために活動されているみたいだし、
 
           女性の演奏家は、自身で子供を持つと、何かいてもたってもいられなく
 
           なるのですね、私も同じです(笑)
 
           しのぶさんの著書で1番感銘を受けた箇所は、
 
           『どこのホールで歌うのが夢、ではなくて、そのホールで歌える実力を
 
           つけるというのが、目標であり夢である』というところです。
 
           私は、どんな小さい本番も、自分の最善が尽くせるように努力します。
 
           有名なホールだから、というのは違う。
 
           でも伴奏者の場合、相手の要求にとことん応えられるようにする。
 
           
 
         トロイさんは、ピアノの伴奏の要求度がすごく高い方ですから、毎回の駄目だしで
 
           私は本当にスパルタ教育を受け、いい勉強をしました。
 
           前のリサイタルで、ヴィラ・ロボスのヴァイオリンソナタが、トロイさんの要求する音が
 
           出せなくて、前日まで10時間弾いてねばったのですが、
 
           当日ホールで、11時に合わせをしたら「全然だめ!ひどくなってる!」と10個以上の
 
           駄目だし。3時から、カンタさんがいらして、ゲネプロ。
 
           その時に必死に頑張って、ノーミスでようやくOKが出て、夜本番。
 
           あまりにゲネプロに集中したので、本番は違う曲で3個、音、まちがえちゃった
 
           
           でもあの経験は、何にも変えられない貴重な経験でした。
 
                                 
 
                         音楽は果てしなく、またコンサートでの一期一会のために、
 
           私たち演奏家は、時間をかけ、魂の音楽を奏でられるように日々努力
 
           するのですね。
 
           しのぶさん、ずっと第一線で御活躍されるその努力、すばらしいです。
 
           私も後輩の1人として、同じ志で進化できるよう、ガンバリマス。
 
           また是非!金沢でうたってくださいね
         
        

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4 コメント

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ジェラートを (あっきー)
2010-05-21 20:46:56
yoshikoさん、こんばんは!

1日1個ジェラートを食べるとやはり太るのか、やっぱりな。じゃなくて、凄いプロ根性華やかな舞台の影での考えられないような努力に脱帽です。
確かに○○ホールが夢というのと、そこに立てるだけの実力をつけるのが目標というのは同じようでいて少し違うニュアンスがありますね。そのために1つ1つの舞台を大切にして積み上げていくという努力は、yoshikoさんのもう1つのブログの内容に通じるところがありますね。

髪型で気持ちの変化をつけるというのが面白いですね。さすがだなぁと思います。
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あっきーさんへ (yoshiko)
2010-05-22 04:55:18
こちらもコメントありがとう!
本文に4個って書いたよね?しのぶさん、ホントにまじめな方だから、イタリアで’そんなに細くちゃオペラは歌えない’といわれて、ノルマにしたんですって。俳優さんとかも役柄に合わせて、太ったり痩せたりするよね。
でも身体が楽器の声楽は、きついんだろうなあ。
そうだね、それはかなりすさまじい努力がいるなあ、私にとっては。
でも私はホントに色々な場面での本番があるけど、お客さん、たとえ1人でも、全力でやるなあ(笑)レッスンの後、それぞれの生徒さんのお母さんの前で、何度も弾きました(笑)皆さん、ご協力ありがとうございます
蝶々夫人は、たいてい和服でやるので、今回は、最初からしのぶさんは、和服の生地のドレス、スズキもドレス、それで、しのぶさんの髪型が変わっていった。
最後は、ホントにマリーアントワネットみたいだった。
オペラは、その演出も楽しみの1つです
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間違えました (あっきー)
2010-05-24 21:48:32
4個ですね。4って打ったつもりが下の1を打ってたのね1日1個のジェラートならおいしく頂けますもの

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あっきーさんへ (yoshiko)
2010-05-28 04:27:25
あっきーさん、おはよう!
わざわざありがとう~
昨日のUpも読んでくれた?
この日はさ、グランドキャニオンスタイル(笑)でいったのよ
グランドキャ二オンの土色のサマーセーター(そしたら、音楽堂の新巨大スクリーンと同じ色だった!)Yoshie Inabaの茶色のくるくるまきもようのスタート、巨大な化石イアリング(笑)それに、高校の同級生のジャーナリストの有田明子ちゃんからもらった、アメリカインデイアン、ナバホ族のお守り、これはいつもベッドのよこにかけてあるんだけど、ちょうどもってた海の家で買った茶色と青の石の月のペンダントと、石が同じで、2つを合体させてさいていったの。パワーあったと思います。
変でしょ?時々そういうことするの
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