カッキーYAMA   akihiko tange

手始めに、日常的なことを気の向いたときに載せていくつもり。

表参道ヒルズ・12月上旬2011

2011-12-28 | エッセイ

                    


 表参道ヒルズは安藤忠雄がコンペで勝って設計し建てられた、ということで話題となった。マスコミでもオープンのときなど取り上げられていた。しかし、私は何回か行って見たのだが、それほど良い建築とは思えないのである。このような一等地にコンペをやってさえこの程度ではもったいないと思ってしまうのだ。前宣伝が派手なので逆に実際に見たときに拍子抜けしたのかなとすら思った。
 外観を低く抑えたとか、外壁に植物を這わせるなどが特長として伝えられていたがどうということはないと思う。内部に階段状の中庭があり、そのスペースを機能を満たすと同時に演出している。メインの部分なのだろうが、これについてもあまり良いとは思えないのである。このフォトを撮ったのは今年の12月上旬で寒さの増した頃だった。イルミネーションが飾られていて幻想的な色どりで照らしだされていた。若い女性たちが写真を撮ったりしていた。中庭をうまく使ってはいるのだろうがどこか少し寂しげな感じだった。
 取り囲む店舗前の通路については各階をゆるく渦巻状に繋いで上っていき、そこが機能的にも面白く、見どころと言えば見どころなのだろうが、実際は傾斜が緩く、あるようなないような、といった感じだ。それで、そこにいると水平が何となく取れないような妙な感じがするのだ。微妙に傾いたようなゆがんだような・・・。やるならもっと渦巻状をはっきりさせた方が良いように思う。床や壁が当然水平垂直と思われるところが微妙にそうでないと、大げさに言うとまっすぐ立つのに気を使い、気持ちが悪い。それほど、今の人間は水平床の恩恵に慣れている・・・。
 それらを含めて、全体として何か安藤忠雄の建築にしては中途半端だ。これが本当に安藤さんの作品なのかと思うのである。どこがいいのか、と・・・。
 
 ところで床の傾斜のことだが、このもっと激しい状態というのを経験した。先日、高尾山に行ったときのことである。ケーブルカーに乗ったのだ。ケーブルカーは斜め前提である。この床の傾斜の具合は半端ではない。水平になるように配慮されてはいるものの、それごとそれでも斜めなのである。ケーブルカーの場合はこれで良いのだろう。このケーブルカーの最大傾斜は日本一だそうで、30ウン度(?)です、とアナウンスしていた。斜め具合日本一なのである。それに合わせて床が水平に取られているので他の場所では斜めとなるのである。しかし、床もハッキリ斜め、だと、逆にスカッとする。椅子から立ち上がるとヨタヨタとするのだった。


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