カッキーYAMA   akihiko tange

手始めに、日常的なことを気の向いたときに載せていくつもり。

鬼怒沼 奥鬼怒  may2016

2016-05-18 | エッセイ

奥鬼怒は女夫渕から日光澤温泉を通って鬼怒沼まで歩いた。歩くのが良い。林道が通っていたが一般車は入れないのが良い。以前から一度行ってみたいと思っていたのだが、計画はそれほど立ててはいなくて気軽だった。川沿いに歩き、日光澤温泉からは山道になる。川の水はきれいだったが川岸に工事の手が入っていた。どういう工事かは知らないが、がっかりした。見て何か雑な感じもした。良くない・・・。この川沿いの遊歩道もなるべく自然のままにしておいた方が良いと思った。川を見つつのんびりと歩くのは楽しかった。途中何人かの人々とすれ違った。連れの人などと楽しそうに話しながら歩いていた。日光澤温泉からの山道はこれも手頃な登りで快調に登った。赤い花が緑の深みの中に咲いていた。残雪も所々にまだ残っていた。結構長いなと思ったころ、頂上の鬼怒沼へ出た。不意に目の前の視界が俄然、開けた。平原が広がっていて思わず、おぉ~、と言った。陽光は山の陽光で日差しが肌を差す。辺りには人はいず、風の音以外は何も無く、静かだった。天空という言葉が頭の中に浮かんだ。しばし立ち尽くして目の前に広がる景色を眺めていた。それから沼地の中ほどまで歩いた。歩く先の平原のずっと向こうに山が見え始め、ふり返るとそこにもごつい山が覗いていて、今度は、あっ!、と言った。ひとり、山歩きの装備をした男が沼を眺めたりしながら歩いて来るのが目に入った。人間がいる、と思った。軽く挨拶をしてすれ違った。陽も風も気持ちが良かった。ここから引き返し、日光澤温泉で軽く温泉に浸かって女夫渕へと戻った。往路が4時間くらい、復路が3時間くらいの道のりだった。























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