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会津の旅人宿 地域との交流・旅人との交流が盛んな【会津野】宿主ブログ

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【会津野】時代の節目が近づく

2018年01月03日 | 宿主からのブログ

あけましておめでとうございます。旅人宿 会津野 宿主の長谷川洋一です。

昨年は、天皇陛下が平成31年4月30日に退位されることが決まりました。

バブルの崩壊前夜に始まった平成時代。個人的には、大学生のとき、昭和から平成への変遷に立会い、昭和天皇が亡くなられたことから、日本中が自粛ムードに包まれたことをよく覚えています。

個人々々にとっては、変化したことはそうなかったのでしょうが、「大喪の礼」および「即位の礼」という行事を通じ、時代が確実に変わったこと。社会も、高度成長時代が終わり、人口減少時代へと大きく変化をしました。

平成時代から次の時代へは、生前退位ですので自粛ムードにはならないでしょうが、人々の心の変化は一体どのようなものになるのか。

とても興味深いことです。

昨年2017年は、組織から個人へという流れが具現化した年だったなと感じます。

例えば芸能界。芸能界は、テレビ局が非常に強い力を持って牽引してきたものだと感じていますが、セルフプロデュースをして、インターネットを活用し宣伝活動を行う芸能人が台頭してきたと感じます。例えばSMAP。amebaTVで自らが番組を作成し、ブログやSNSを活用して、ファン層と結びつきながら活動をしていく。

俳優とミュージシャンとして活躍するマキタスポーツさんが唱える「第2芸能界」という言葉が、とてもよくそれを体現していると感じています。

一般社会においても、古い組織から離れ、セルフプロデュースしながらビジネス展開する個人商店などが出てきたと感じます。

私のビジネスである宿屋という仕事も、旅行会社や組合組織、ネット予約サイトなどに頼らず、自社で予約システムを構築し売っていくところが随分と増えてきました。芸能界と同じように、たくさんのアーチストの中からファンになっていただく展示会的な場所で販売するスタイルから、SNSでの人脈つながりでファン層を獲得していくようになってきた。こんな感じの変化です。

2018年からは民泊が解禁されます。この従来からの流通組織から離れたセルフプロデュースの波が広がることは、確実に進むでしょう。

ドイツの社会学者ロベルト・ミヒェルスが唱えた「寡頭制の鉄則」によれば、組織や集団は大きくなると、必ず少数の指導者による支配が実現されます。民間の会社組織も、組合組織も、国家行政も地方行政も、みんな同じことが言える。

成熟社会において行き渡った嘉頭制は、独創的な仕事をしようという人々にとって、ひとつの障害になっています。従来組織に属していては、必ず嘉頭制の鉄則により組織を守ろうとする少数の指導者とぶつかることになり、組織の一員としては存在しえなくなってしまう。

なので、独創的な仕事をするプレーヤーは、自分の仕事に対するファン層の獲得をするために従来組織のやり方から離れるということが必然的に起きる。

いま、社会で起きていることは、実際にはそういう流れなのではないかと、私は感じています。

そんな萌芽が出てきたところで、具体的な時代の変遷期が近づいてきました。

セルフプロデュース支援家が現れるのか、従来組織がセルフプロデュースを後押しする事業変化へと進むのかはなんとも未知ですが、そんな変化の時を迎えるのではないでしょうか。

ずっと下り坂を続けてきた出版業界では、「ひとり出版社」と呼ばれる編集、製本、流通までのすべてを「ひとり」で行い、狭い分野ながらも確実に読者を獲得していく動きも近頃目につくようになってきました。

これからの数年は、新たな生き方を模索するときかも知れません。

ただ、努力をしないと、社会が必要としない組織とともに、置いてけぼりを食ってしまう。

ちょうどいま箱根駅伝が繰り広げられています。戦略を間違った選手が置いてけぼりを食う現実を見つつ、いろんなことを考えながら、前へ出るチャンスを確実にものにしていくことが求められる。

苦しい時ですが、それを生き抜いた人々には、素晴らしい時代が待っているかもしれない。

そんな時代の節目が近づいているのではないでしょうか。

平成の次の時代まであと1年と4ヶ月。予選の号砲が鳴り、ストップウォッチが押されました。

2019年5月のスタートラインに立てるよう、いろんなことを考える。2018年はそんな年になりそうです。

今年も素晴らしい1年を過ごしましょう。

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