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【会津野】6月30日の閣議決定について、ご質問を頂戴しました

2015年07月21日 | 宿主からのブログ

おはようございます。旅人宿 会津野 宿主の長谷川洋一です。

東北はまだ梅雨明けしていないのですが、今朝は夏を思わせる青空。24℃の会津野の朝です。

7月1日のエントリー「旅館業の規制緩和が閣議決定されました」についてのご質問をいただきました。

6月30日に行われた閣議決定は、『「日本再興戦略」改訂2015』というもので、pdfで文書が公表されています。

長い長い文書を読んでいくと、

という一文があります。この内容の前段が7月1日のエントリーで書いたものです。ブログでは、「イベント開催時に一時的に自宅等を提供する場合の運用の緩和」についてを書きましたが、「小規模の農林漁業民宿に係る構造設備基準の特例措置の対象の拡大を行う」という別のものもあります。いわゆる農家民宿は、一般の旅館業よりゆるい設備基準で認可を受けることが出来る特例がありますが、この特例を農村や漁村だけの特権にするのではなく、拡大することが盛り込まれています。

昨年、グリーンツーリズムの大会へ出席し、農家民宿の現状を伺ってきました。ゆるい認可基準を用いて一般の認可基準よりも相当設備投資資金を抑えて開業したにもかかわらず、経営を断念する事例がたくさん報告されていました。農家や一般家庭を宿にする場合、もともと1つの家族が住む住宅として作られている構造上、赤の他人であるお客さんと家族が、ひとつ屋根の下で日常的に過ごすことには無理があります。この点が経営を断念する大きな点です。宿泊空間と居住空間を分離する設計として健全な運営を目指すならば、もともと設備基準の緩和はあまり必要でなくなります。宿屋の先輩として言えることは、この規制緩和を用いて開業する場合は、家族のプライバシーをよほど注意しないと、家族の崩壊にも結びついてしまうので、要注意です。

また、昨日は、後段のものも報道されました。

この記事は、airbnb(エア・ビー&ビー)などのマッチングサイトで「泊める側」と「泊まる側」をマッチングする形態の宿泊を「いままでの法律の想定外」だったこととして、新たな法規制を検討するというものです。どんな認可規制となるかはわかりませんが、2016年度中には規制案が出るようです。

ご質問の内容は、「規制緩和が閣議決定」ではなく、「規制緩和の検討が閣議決定」ではないかというものでした。前段については、すでに検討が行われ、方針を決定したものと認識できます。また後段は、これから検討を行うものです。

6月30日の閣議決定は、多分野に渡る改革案が盛り込まれています。宿泊業についてもこれだけ変わるので、『「日本再興戦略」改訂2015』は、みなさん要チェックです!

今日も素敵な1日を過ごしましょう。

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