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チラシの裏

剣の八

2006年03月11日 | JDカー
剣の八(ジョン・ディクスン・カー著)
やっと新訳が出てうれしいです。こういう話だったんですね。フェル博士もフツーの人の口調に戻ったし。

ところで、今回の趣向はディクスン名義のある作品と同じで、プロットは最晩年の作品の裏返し、です。
解説で作家の霞流一氏が「名探偵集合論」みたいなことを書いておられましたが、この趣向は後年の「九つの答」につながるように思えます。

もうちょっとキャラクターの書き込みがあれば、と思いましたが。それと人物表にさりげなくヒントが隠されていますね。カーも地の文にはある言葉を使わないようにしていると思われます。このあたりは「この目で見たんだ」あたりにつながるかもしれません。
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