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ペルー・ボリビアから帰国しました。旅の模様を写真と一緒にアップしてます。
●◆最新更新日→2009年4月22日◆●

負の感情・・・ボランティアの心理学

2008年06月21日 | 想うことあれこれ・・・日記
最近すごく眠い。
体もなんだかシャキっとしない。
まあ、こんな高地で生活しているのだから無理ないか・・とも思うのだが、改めて、「疲労」について考えてみた。

体の疲労は、心の疲労を招き、心の疲労は更なる体の疲労を招く。
この身体疲労と精神疲労に、洞察力の未熟さも加わると、「負の感情」が生まれる。

以下は、『NGO海外フィールド教本』という本にあった、チェックリストである。

● 自分の能力不足を感じ始めていないか?
● 些細な失敗を責任転嫁しそうになっていないか?
● イライラしていないか?
● 支援対象である現地の人々の人間性や教育レベル、文化に不満を感じ始めていないか?
● 支援活動そのものに疑問を感じ始めていないか?

・・・・自分、見事に全てに当てはまった(汗)・・・。ガーン。

この本の著者曰く、このチェックリストに一つでも当てはまったら、すぐに休養をとれ、とのこと。


多くの協力隊隊員たちは、自分も含めて、風土や文化の違う現地での生活で身体的・精神的疲労に見舞われるだろうことは、容易に想像できていたはずだ。
が、それら疲労が、どのような形で自分らに影響を及ぼすかということについては、想像できなかった者の方が多いような気がする。

中には、無自覚の疲労というのもある。自分本人の観察力や判断力、思考力が低下し、知らず知らずに自信喪失や孤独感に陥る。
生物としての自己防衛機能が働き、これ以上の疲労の素となる心身の変化を望まなくなるから、責任転嫁といった行為に陥りがちになる。そして次第に攻撃的になり、活動対象である人々や、友人などに対しても、憎悪の対象としがちになり、最終的に現地の人々、人間性、文化までをも嫌悪する、「負の感情」に至る。

気づくべき点は、以上のような心理は、ボランティア側の自分たち以外にも、現地の人々にだってあり得るという点だ。

例えば、社会状況が悪化した時や、極度のストレス状態にある場合(貧困など)、以上のような心理に陥る。これは人間に普遍的な心理現象だ。
(例・・・例えば社会治安が悪いときには、「他人を信用するな」「よそ者には関わるな」などと言った表現が存在したり、ストレス発散のために人間性や文化を攻撃対象にしがちになる)


以上から学ぶべき点は以下3点。


● 現地の人々の対応や態度に、いちいち落胆したりショックを受けない。
人が極度のストレス状態に陥ったときの凄まじさや浅ましさ、醜さを嘆く前に、それまでの自分が乏しい洞察力しかもっていなかったことを嘆くべき。

● 知るべきは「自分」という人間であり、自分の陥りやすい心理状態や、ボランティア活動の初心を思い出すことが大切。自分らより過酷な状況にいる人々を、自分の心理状態を理解しないまま好きになったり嫌いになったりすることほど身勝手なことはない。

●「休養」の大切さを改めて知る。
疲れたら遠慮なく休む!すごくシンプル。



以上、自分を振り返るために書きましたが、誰か隊員さんのお役にも立てれば幸いです。

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