★チチカカ湖でまぐろを釣る★ En JAPON

ペルー・ボリビアから帰国しました。旅の模様を写真と一緒にアップしてます。
●◆最新更新日→2009年4月22日◆●

成長<後退

2008年12月29日 | 想うことあれこれ・・・日記


土曜日の午後、美味しいケーキとお茶でまったりカフェ。

帰国報告会用のパワーポイントを自分で作るのがメンドかったため、陶芸家隊員のケイくんをケーキとランチで買収し、作ってもらっています。その間、自分は他の仕事をこなす。




最近つくづく思うのは、協力隊に来てからの自分の中での変化について。

パッと考えただけで思い浮かぶのは


●わがままになった(優しく甘やかしてくれる人がたくさんいるので)
●気が利かなくなった(↑同上)
●人に頼るのが得意になった(↑同上)
●物事を深く考えないようになった(これはボリビアで生きる秘訣かと・・・)
●嘘がうまくなった(ケイくんにご指摘されました)
●前より楽観的になった(このご時世ですが、日本帰っても何とでもなると正直思ってます)


自分は、人間的に成長しているのか後退しているのかと問えば、後者なのかも・・・?!

最近はもう、日本帰るのが楽しみでもあり怖くもあり。

こんな自分を、日本社会は受け入れてくれるんでしょうか。


今27歳なので、30歳まで日本で働き、30~32歳までJICAボランティア調整員をどこかスペイン語圏でやってがっつりお金貯めようと目論んでいます。

人生まだまだこれからだし!

協力隊は、ほんの通過点。

楽観主義者な自分は、自分の未来にすごく大きく期待してるし希望を持ってる。
これからの人生のことを考えると、やっぱりワクワクするし。
なんていうかもー、そういうプラス思考なとこだけが取り得かもー。


・・・・そんなことを考えていた平和な土曜日の午後。

自分の脳みそが一番平和ボケしてんだってことに気づいたのがその10秒後。

う~ん・・・来年2009年のモットーは

『自分に危機感をもつ』で、キマリだな。







というわけで、パワーポイントよろしくケイくん☆

ボリビアで最後のクリスマス

2008年12月29日 | ボリビアの文化・食べ物・伝統など
(12月24日の日記)

ボリビアのクリスマスでのプレゼントは、ほぼ100%「子ども」のためにだけあると言っていい。

日本の、例えばカップルや家族や友人同士で交換、といった感じは無い。


この日は夜に、いつもお世話になっているペルー人家族の家に招待されていたので、夜に一緒に行く予定のペルー人の友達らに、お昼にプレゼントの買い物に付き合わされた。 

まるで年末のアメ横みたいな大・大・大混雑の市場。
「もっと前日に用意しとけ!」と言いたくなるような数のボリビア人。

こんな南米一の最貧国で・・・と言ったら失礼だけれど、それこそ日々大きな買い物も豪華な食事もしないであろう一般的な人々が、バカみたくでかくて高価なおもちゃや人形を買っていく。

自分は特に興味もなかったし早く帰りたかったので、そこらにあった30ボリビアーノス(450円)の魚つりおもちゃセットを購入。
一緒にいたペルー人の友人は、150ボリビアーノス(2300円位)もするしゃべる人形を購入。

その他にもいろいろ買ったりしてる友人に、こんな高価なものばかり買ってるこいつに勝手に腹が立ち、なんでこんな当日にあたふたしてんだとムカつき、お腹も減っていたので、自分はだんだんストレスがたまり、不機嫌だった。

「アコ、怒ってるの?」
という問いに

「怒ってないよ!(怒)」
と超無愛想な回答。

今思えばとっても心が狭いわたし。


夕方、どうせすぐには始まらないだろうと予想し、他の隊員仲間と時間を潰させてもらってから、「6時に来て」と言われていたところを夜10時にこのペルー人家族の家へ。

予想的中。パーティは始まっていなかったどころか、料理もまだ出来上がっていなかった。




プレゼントを前にはしゃぎまくりのモイラちゃん5才。


散々たわいもないおしゃべりをした後、0時ちょうど、今日の一番のクライマックスである、イエス誕生の再現シーン人形(ナシミエントという)の中に、イエスの赤ちゃん人形を載せる。そしてみんなでお祈り。




いつも親切にしてくれるエドガー家族。
日本に家族みんな3年間いたから、とっても親日的。




夜中1時に、七面鳥を喰らう。
有難いんだけど、胃がもたれるっつーの・・・。




夜中にそっとサンタクロースがプレゼントを枕元に・・・・というのは、アメリカや日本だけみたい。
ここボリビアでは夜中0時にビリビリとプレゼントが大公開される。
なので、ここボリビアではサンタクロースの影が薄い。




日中あんなにイライラしていた未熟者のワタシでしたが、アットホームな雰囲気に癒され、これでボリビア最後のクリスマスを無事終えることが出来たのでありました。

最後の最後まで、まったくと言っていいほど「クリスマス」の実感が全然なかった。

来年は、日本でホワイトクリスマスを過ごしてみたいな~☆

エボ・モラレス大統領と握手したヨ。

2008年12月29日 | ボリビアの文化・食べ物・伝統など
(12月18日の日記)


「青年海外協力隊」は、人によっていろんな見方があるにせよ、こんなに美味しいものは無いと思ってる。


・語学をタダで学べる
・海外経験を2年積める
・帰国したら積立金がたまってる
・国際協力の現場を肌で感じられる
・様々な人との出会い


最後の『様々な人との出会い』では、隊員の中だけでも、本当にいろんな〝その道のプロ〟と出会えるし、JICA内でも国際協力関係のプロに出会える。

日本出発前には、皇太子様と謁見する機会も与えられ、そして今回は、なんとボリビア大統領エボ・モラレスに合う機会を設けられた。

JICAボリビア30周年記念を評しての謁見。


当日は、隊員全員スーツで、朝7時に集合場所を出発し、大統領官邸へ。

大統領官邸内は、期待通り(笑)、まるでボリビアらしい陳腐な金箔を張詰めたような装飾で、一見豪華な似非ディズニーランドといったところ。

大統領に謁見する部屋の蝋燭立てまでもが曲がっていたり、常に「ボリビアらしさ」を見せ付けられる。

おまけに、肝心のエボ・モラレス大統領が1時間遅刻。

「昨夜ブラジルから帰ったばかりで・・・」と後々言い訳をしていたけれど、日本がナメられているのか、それともボリビア人としてのアイデンティティーと言っていいのか。あきれるばかり。


彼のモットーである「ノーネクタイ」の姿そのままに、足元にはNIKEのスニーカー、服も特にパッとせず(なんかちっこいバッチつけてた)、顔にはなんだか疲労が見え、申し訳ないくらい一国の大統領としての威厳というか『オーラ』が無かった。「バスの運転手」という表現がとてもぴったりくる。


彼は日本大使の言葉の最中に2度ほど鼻をかんで、とても真面目な表情で聞いていた。残念ながら、今の自分のスペイン語能力ではエボの話を全て理解することはできなかったけれど、「日本には感謝してる」とか「現在のボリビアにはまだまだ他国の協力が必要だ」みたいなことを、アメリカへの嫌味もちょっと織り交ぜながら話していた。


最後に全員で記念写真を撮るときには、エボと2度も握手することが出来た。

彼の手は、これまでしてきた労働の重さや苦労を思わせるようなずっしりとした感触で、なんだか忘れがたい手をしていたのを覚えてる。




今回、大統領官邸から隊員全員へ贈られたエボ本。




前に何かで読んだうろ覚えの記事。

このエボ大統領が、社会作りでもっとも基盤となるものは、

●盗むな
●嘘をつくな
●怠けるな

の3点だと主張していた。

一国の大統領が発する国作りの基盤が、こういった小学校の道徳の教科書に載っている内容でいいものかと思ったけれども、裏返して読めば「嘘をつき、人のものを盗んで、人の苦労の上で楽にのしあがろうとする」白人植民者たちの侵略や植民地支配で苦しみ続けた何百年もの歴史をもつボリビアならではこその考える社会的基盤なのだ。



エボ・モラレスには、国内国外で賛否両論様々だけれど、日本へ帰ってからも彼のこれからに注目していきたい。