「死への道程」は物書きの石原慎太郎氏が読者に読ませる事を前提に書いた遺稿です。本人としては生の有る内に発表して世に問いたいと思っていたようです。(4男の延啓氏)しかし発表すると周辺が騒がしくなるので止めたそうです。
文中「私は誰はばかりもなく完璧に死んでみせる」と言ったり「私は私自身の死を自身の手で慈しみながら死にたいものだ」とも言っています。4男の延啓氏が言っていますが、家族から観て作家としてのこの遺稿は格好付けた部分がある・・と吐露しています。しかしそれが作家としての矜恃だったのでしょう。
一方家族としての延啓氏には「最後まで足搔いて、オレは思い切り女々しく死んでいくんだ」とも言っていたそうです。石原慎太郎氏にして家族にはこんな話しをしたんですねぇ この話し好きです。
才能も行動力も業績も月とスッポン以上ですが不肖私88年生きてきてそれだけは石原慎太郎氏とおなじです。どう死んで見せるか・最後は負けない死に方をしたいと改めて思いました。