テアトル十瑠

1920年代のサイレント映画から21世紀の最新映像まで、僕の映画備忘録。そして日々の雑感も。

<ポール・ニューマンが役者引退宣言!>

2007-05-29 | <memo>
 昨日でしたか、共同配信で表題のニュースが流れました。1925年生まれの82歳ですから、いつかはと思っておりましたが、訃報でなくてホッとしました。レッドフォードとは一回り違いですから、ボブさんも70歳なんですなぁ。

 「もう満足できるレベルでの役者でいられなくなった」と彼方のテレビ・インタビューで語ったそうです。映画出演としてはアニメの「カーズ(2006)」での声優が最後の仕事になるそうで、スクリーンに顔を出した最後の作品は「ロード・トゥ・パーディション(2002)」(←未見)とのこと。2000年の「ゲット・ア・チャンス!」は去年観たんですがねぇ。これ、75歳の時の出演で、ニセのボケ老人のフリをする犯罪者の役でして、結構面白い映画でした。

 中西部オハイオ州の裕福なスポーツ用品店の息子として生まれ、本名も【Paul Leonard Newman】。小さい頃からスポーツと共に演劇にも興味を持っていたようで、戦後、カレッジを卒業後、25歳でイェール大の演劇科に入って本格的に勉強。2年後の52年にはアクターズ・スタジオに入学したとの事。同期にはジェームズ・ディーンやマーロン・ブランドがいたそうです。

 デビュー時は“第2のマーロン・ブランド”と呼ばれたそうですから、ブランドの方が早く売れたんでしょう(ブランドが1歳年上)。しかし、ニューマンはそのレッテルが嫌いで、似つかわしくない作品にも積極的に出演し、“反逆児”と呼ばれたそうです。
 ブランドが注目されたのが「欲望という名の電車(1951)」。ニューマンの最初のオスカー・ノミネート作品が「熱いトタン屋根の猫(1958)」。くしくも、どちらもテネシー・ウィリアムズの戯曲の映画化でした。

 「長く熱い夜(1958)」で共演したジョアン・ウッドワードと2度目の結婚。オシドリ夫婦として有名ですが、ゴシップ誌の記事にうんざりしたニューマン夫妻が、「我々夫婦は、離婚に向けて極力努力いたします。」とかなんとか、洒落た広告記事を新聞に出したとか云う話も昔聞いたことがあります。

 何本か監督作品もありますが、奥さんが主演の「レーチェル レーチェル(1968)」ではゴールデン・グローブ賞の監督賞をとりました。これも未見なんですが、とっても見たい作品です。

 「明日に向って撃て!」で共演したロバート・レッドフォードとは気が合うようで、「スティング」で共演している頃に、どちらかの誕生日に、新しい“便器”をプレゼントしたという面白いエピソードも映画雑誌に掲載されていました。

 共同ニュースの最後には、『今後はレストラン経営などに専念する。』と語ったとのこと。確か、無農薬野菜を原料としたドレッシングのコマーシャルを何かで見た覚えがありますね。
 82歳。元気やなぁ~♪

 でもねぇ~。アニメやギャングが最後の映画出演とは、ちょっと納得いかないですなぁ。
 はい! 私は断言します! 絶対に、ポールさんはもう一度映画に出てくると思います。そして、その作品の監督がロバート・レッドフォード!
 「潮風とベーコンサンド・・・」ではないですが、素敵なじっちゃま映画を是非とも残して欲しいという希望も含めて、実現する事を予言いたします!



 因みに、下記がこのブログで紹介済みのニューマン出演作品です。

 ・傷だらけの栄光(1956)

 ・ハスラー(1961)

 ・明日に向って撃て!(1969)

 ・スティング(1973)

 ・タワーリング・インフェルノ「1974」

 ・ゲット・ア・チャンス!(2000)


[2008.10.07 追記]
 2008年9月26日、ポールさんは自宅にてジョアンに看取られながら83歳の生涯を終えました。
 合掌
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7 コメント

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「脱走大作戦」は (十瑠)
2007-06-01 10:58:13
見てないですねぇ。とぼけた、戦争物らしいですが。

数ヶ月前は「スラップ・ショット」をレンタルしようと出かけたんですが、見送りになりました。アレは、封切りを見逃したロイ・ヒル作品で、次の冬までには見たいですね。

>レッドフォード監督、ニューマン主演のハートウォーミングなじっちゃま映画、ぜひ観たいなぁ。

でしょ、でしょ
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じっちゃま映画、是非観たいです♪ (kiyotayoki)
2007-05-31 22:31:44
このニュース、記事にするタイミングを逃してしまったので、どこかで読みたいなと思っていたところでした♪
レッドフォード監督、ニューマン主演のハートウォーミングなじっちゃま映画、ぜひ観たいなぁ。

先日、若い頃の「脱走大作戦」という映画を録画したので、観るのが楽しみです。
返信する
ボブさんは・・・ (十瑠)
2007-05-31 17:39:56
確か、「幸福の条件」でしたっけ?
デミー・ムーアとの共演だったと思いますが、その時にグッと老けたなぁと思いましたね。

熟年離婚がきいたんでしょうか・・
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ものすごく昔・・ (anupam)
2007-05-30 23:10:38
奥様ジョアンは真剣に
「今ポール・ニューマンの妻は離婚を考えるべきとき・・」
とインタビューで答えたそうです。

マスコミでいろいろ言われたタイミングもあったでしょうし、俳優ポール・ニューマンがどうしたらもっと飛躍できるかを考えたから・・なんだそうです。

すごいな~~

そんなポールももう80代!!

ボブ(ロバート・レッドフォード)の老け方の方がインパクト強くて、ポールはゆるやかに老いた印象・・かな。




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いさぎよい! その通り! (十瑠)
2007-05-29 23:23:55
いかにも、ポールさんらしいんですよね。

でも、ちょっと見てみたいじゃないですか。レッドフォードのハート・ウォーミングな映画で、ちょい役でイイから渋い爺ちゃんのポールさんが登場して、ニカッとウィンクするシーンが。

姐さんが挙げられた映画は知っていますが、全部見てないですね。「ロード・トゥ・パーディション」は記事にされてましたよね。「ミスター&ミセス、ブリッジ」は昔レンタルで見かけたんですが、見ないままでした。
「ハッド」も何十年も前からタイトルは知っているのに、めったに放送されない映画でしたねぇ。中古DVDですか? 羨ましい。

低音のハスキーボイスのパトリシアさんは、姐さんのお嫌いなクーパーと昔ゴタゴタしたんですよね。
この人は「ティファニーで朝食を」と、TVでの「父の帰る日(1971)」くらいしか見てないんですが、何故かいつまでも忘れない女優さんです。
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Unknown (viva jiji)
2007-05-29 22:48:53
訂正でおます。

パトシリアではござらぬ。

パトリシア、で、ござる。

ごめん! で、ござる。(^^;)
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いさぎよくていいじゃない♪ (viva jiji)
2007-05-29 22:43:43
って私は思うけどな~。^^

偶然だわ。
先日ご夫妻で出演した「ミスター&ミセス、ブリッジ」(1990、監督:J・アイヴォリー)を鑑賞しましたけど堅実で心優しい良い映画でした。十瑠さんにもぜひおすすめよ。♪
若い頃観た「レーサー」も好きな作品でした。
奥さまのウッドワードは、いい!大好き!
「ガラスの動物園」地味な作りでしたけど、ああいうのもいいな~。

中古DVDでやっと観たかった「ハッド」(1962、監督:M・リット)も手に入れたし、これから観るの楽しみ~。
共演がパトシリア・ニールでしょ。
彼女の若い頃の映画って観たことなかったから、とても嬉しいの。

ニューマンの「ロード・トゥ・パーディション」、ぜひ、十瑠さん、観て~!(お願い!)
彼、渋くてね~、とても、いい味よ~ん。(^^)
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