昭和39年、2学期、夏休み明けからタバコでの停学者が続いた。ホームルームで担任の高木友太先生から、今日は「タバコ」について話し合ってもらいたい。と要請があった。この日の司会者は私、「みんな目をつぶってください。タバコを吸ったことがある人は『はい』と言ったら手を上げてください。今日、正直に答えた人はこれから後タバコを吸わなければ処分はないと先生に約束してもらっています。」大嘘です。事前に打ち合わせる時間はありませんでした。
私も目を閉じて「はい」と言ってうっすらと目を開けてみると、なんとクラスの8割近くが手を挙げていました。高木先生を見ると驚いてポカーンの顔でした。職員室に戻ってどんな話をされたかわかりませんが私との嘘の約束をまもっていただき、2年5組からは「タバコ」による処分者は出ませんでした。