好きな漫画は語らせる

7いるかと申します。

「ブスに花束を。」「私の少年」を主軸にその時好きな漫画のネタバレ感想。

私の少年 完結「聡子はなぜラムネを2本買ったのか」

2020-10-28 14:46:48 | 連載漫画
私の少年が完結しました。

最後に2人が選んだ道は、お互い自分の生活をしながら心には互いがいる。というものでした。
今後真修が成人して変わっていくかもしれないけれど、現時点では「友達」が1番近い。
おそらくいずれ何らかの壁にぶつかるんでしょうね。

43話「つづく」の中で、聡子が想い出のラムネを2本買うという部分がありました。
それを報告された真修は、照れた表情ながらもそれへのアクションはなかった。
中学以前の真修なら「じゃあ俺それ飲みます」と飛んで行ったんじゃないかな。

中学時代までの真修の自分への依存っぷりをよろしくないと考えた聡子は
彼の世界を広げようと動き、真修は周囲が見えるようになり「聡子聡子」だけではなくなりました。
それは1人の少年としては成長。

勿論、常に心に聡子がいるのは変わらないし好意もある。
ただそれは中学以前のものとは違う。

対して聡子は、高校時代以降むしろ気持ち的に積極的なように思えます。
これは過去のトラウマが真修により解消されたでからでしょう。
菜緒への宣言、42話での実質的な「告白」をし、真修もそれを聞いて感無量でした。

この物語、リアルとファンタジーの配合が絶妙だと思うんですが
高校以降の真修がファンタジー感増すのに対し聡子はリアルになっている。

聡子は今現在真修が社会人になってたらもっと直接告白したかもしれない。それはリアルです。
ただそれに対する真修の印象は、ファンタジーかそれともアセクシュアルか?って感じなんですよね。
あんな男子高生いる?いや、いない。
真修も聡子を1番「好き」であるとは思いますが、中学以前にはあった生身感がない。

聡子が「恋愛が怖い」というのは実際そういう人も多いでしょうし
今後次第ではそれを回復できるかもしれない。
ただ真修が今後聡子や誰かに性的欲求抱くのか?ちょっとイメージ湧かない。

聡子がラムネを2本買ったのは、勿論それで真修に飲んで欲しいというわけではないでしょう。


ただ「ラムネ2本」に現在の2人の関係が表れてるような気がして温度差を感じてもしまうのです。




ブスに花束を。53話「成長痛」細かい部分

2020-10-03 12:17:39 | 連載漫画
初回登場時の赤羽くんって、悪めのイケメン風だったじゃないですか?

それが登場する度にヘタレな部分が見えて来て、今回はその頂点でした。

4人組の同級生がバイト先に来たのを知るや「知り会いの接客って苦手」といい
彼らの反応が、4話のトムが同中メンと会った時の反応とそっくりで、且そこに入って来る上野くんへの反応も同じ。

つまり、彼は弄られキャラ(陰キャ)として認識されているようです。
全力で陽キャになろうとしてるとこも似ている。

けれど決定的に違うのは、トムは他者を傷つけない(初期は田端さんに多少ぞんざいなとこもありましたが)
赤羽くんは保身優先というとこです。
そして現在のトムは陰キャだった事を忘れさせるくらいいい男になっています。

まあでも里奈みたいなキラキラ系怖い女子(見かけではなく)や、オラオラ系男子に囲まれてたら仕方ないでしょうね。
「謝罪したい」のは自分が楽になりたいからが1番だと思いますが
高校も離れてからも、ずっとその事を考えているのは不実一辺倒だけではない。

天使上野くんに諭されてやる気をだし始めたので、今後もまた出てくるでしょう。
しかし田端さんに「ブス」という言葉を言われたくない上野くんの邪魔をかいくぐって完遂するのは楽じゃなさそうです。

そんな赤羽くんに対し、合コンで「赤羽くんの歌も聞いてみたい」という森ちゃん。
外見はイケメンですし彼女が気にいってもおかしくありません。

というか2人あってる気がします。
頼りがいもユーモアもある森ちゃんならば、赤羽くんも自然にしていられそう。
森ちゃんには母性本能でも持って頂いて。

そして上野くん。
王様ゲームで好きな子の事を話すことになり、田端さんについて語ったのですが
その瞬間、彼女を思い浮かべる赤羽くんも同じように感じてるわけですよね。
これは別に彼だけじゃなく、彼女を知る人なら皆田端さんが浮かびそう。

つまり森ちゃんにもバレた可能性が高い。
だとしても「カレカノ」まで行ってるとは言ってないからセーフでしょう。

あと何気にトム。
上野くんも五反田くんもまだされてない「女子からの抱きつき」経験しちゃった。


ブスに花束を。53話「成長痛」ネタバレ感想

2020-10-02 13:46:33 | 連載漫画
ヤングエース11月号

【あらすじ】
赤羽は、春休みに陽介に話した花への謝罪問題を
初夏の今になっても解決できず悩んでいた。

そんな折、バイト先に来た同級生軍団の女子が陽介を見初め
彼を含めた合コンを開催する約束をさせられてしまう。

自分も参加したいと言い出したバイトの先輩吉田が、陽介を騙して誘い
説明もないまま合コン当日になり、カラオケボックスに集まる3人。

そして来た女子は何と「彩華、森ちゃん、例の女子」だった。
同級生女子が森ちゃんと友人で、彩葉は森ちゃんに誘われていたのだ。

男性陣に陽介がいるのを見て驚く2人。
彩華は陽介を呼び出ししかりつけ、そこでこれが合コンだったことを知る陽介。

帰りたがる陽介だったが、「それも花ちんが気に病む」と止める彩華。
「脈がない」という態度で挑めとアドバイスされ渋々戻る。

それぞれの思惑で自己紹介開始。
先輩風を吹かす吉田、陽介の存在でやりづらい森ちゃん、陽介狙いの伊藤里奈。
陽介は「好きな子がいるので数合わせで来ています」と言うが里奈は気にせずアピール。
陽介が場違いの戦隊物の選曲をしても気にせず前向きな里奈。
各方向に気を使い落ち着かない赤羽。

王様ゲームにより、陽介が好きな子の話をする事になり
「大人しいんだけど喋ると楽しくて、お花の世話が好きで笑った顔が可愛い子」
との言葉に、ふっと花を思い浮かべる赤羽。

ドリンク一気飲みをする事になった赤羽は、里奈が色がきれいだと渡した物を飲み干した。
これが実は吉田が頼んだお酒で体調が悪くなってしまう。
帰った方がいいと陽介が送ることになり、ここで解散することになった。

彩華は帰宅前にトイレに寄ろうとルームを出ると、そこに吉田が待ち構えていて
いきなり手を握り「食事に行こう」と告白混じりに誘う。

その瞬間、別の部屋から努が出てきてバッタリ。
彩華が困っているのを察し、間に入り穏便に場を収めた。

その頃、酔いをさます為に休んでいた赤羽。
陽介が買ってきた水を飲みながら、酔いと彼への嫉妬から愚痴が止まらなくなり
中学の時、花に「ブス」と言った事も話してしまう。

陽介は怒りで彼の胸ぐらをつかむ。
「ごめんって、上野くんそんな怒んないでよ。間違えとか失言とか許せないタイプだよね」という彼に
「違う。お前が! 俺の好きな子を傷つけたから怒ってるんだ!」と答える。

その瞬間、陽介の気持ちを知った赤羽は殴られる覚悟でいたが
頭をトンと軽くたたくだけにし、「もうやるなよ」と言う陽介。

自分でちゃんと謝る決意をした赤羽に
「田端はあのワードを気にしているから」それを全力で阻止するという陽介。

協力どころか邪魔する発言にあたふたする赤羽。
「それくらい頑張ってよ」という陽介に、真っ青になりながらも同意する赤羽だった。

【感想】
いつかは来るだろうと思ってた赤羽くん続編ですが、まさかの今回でした。
それと彼の下の名前が判明「赤羽慎弥」です。

彼は最初クールなイケメンって感じで出てきたので、当然上野くんのようなモテキャラだと思ったのですが
友人の反応を見るに、本人の努力に関わらず陰キャのようです。

相変わらず保身の塊で、性格のいいメンバー揃いのブス花では旗色が悪いですが
1番リアルな男子高校生だなと思います。悪い事をした自覚はあるが素直に謝れない。
ただそれを忘れて、学生生活を楽しめるほどにはクールではないようです。

皆いい人だとファンタジー感が半端ないので、ブス花という物語に厚みを持たせる為には
彼や、絵美、吉田先輩、佐々木のようなキャラも必要だと思ってます。

さて合コン。
森ちゃんが赤羽くんを見て顔を赤くしてるシーンがあるんですよね。
いつメンで唯一?フリーな森ちゃん。これはフラグでしょうか。

そして彩華の危機に意図せず登場しスマートに助けたトム。
ここはもうフラグを飛び越えて確定な気がします。

それと上野くん。
本当に成長しました。田端さんが何をどう考え、どう対応するかまでわかった上で
周囲にも気を使える。素晴らしいです。

2人だけの世界は楽しいでしょうが、そのままではいつか破綻します。
特に上野くんにはその兆候が見られたのですが、今回の合コン、赤羽くんへの気遣いの細やかさは
今後の田端さんとの関係にもいい影響を与えるはずです。強固ですねーこの2人は。

細かい部分は次回。