








マタギ銀座、もとい鷹巣銀座を抜けて歩を進めると、そこは飲み屋の多い繁華街となる(※鷹ノ巣と鷹巣が混在したので、鷹巣に統一する)。もう僕は慣れた。こういう繁華街があることも知っているし、それを数知れぬほど見てきた。六本木とか渋谷とは全く異なる場所に見えるかも知れないが、実のところ本質的な要素は変わらない。大きな括りでいえば質は同じであり、量が違うのである。その量の差が圧倒的なだけだ。・・・。六本木は言い過ぎだな。むしろここは歌舞伎町か。マタギの歌舞伎町。戦前くらいまでは山で暮らすマタギも多かったはずだ。真っ暗な山から見れば、ここは現代の歌舞伎町のネオンよりも眩しく見えたことだろう。
実のところ、大都会の大繁華街というのは数えるほどしかない。一方で、鷹巣と同じような繁華街は全国に星の数ほどある。一つ一つの繁華街の規模は小さくても、累計すれば星の数ほどの人が集まる。そこは宿命のようにある種の哀しみで覆われている。それを拭うことは難しい。田舎の繁華街は哀しみの繁華街でもある。哀しみに気づかず過ごすか、哀しみを受け入れて過ごすか。それは、その地の住民にならないと分からない。そんな繁華街の立ち姿が好きなのである。
追伸:「マジックバーmomnent」?・・・。 造語?・・・・・。
GRⅢ