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No Room For Squares !

レンズ越しに見えるもの または 見えざるもの

嗚呼、歩きたい

2023-05-15 | 街:宮城







GW期間中は前半に長野方面(渋温泉)に行った。戻ってからは所用が重なり、遠出も写真撮影も殆どできなかった。これは4月前半に行った宮城県の旧・鹿島台町(大崎市)の写真である。掲載し忘れたことを後で気付いていたけど、まあ大した写真でもないので、そのまま放置していた。それを改めて眺めてみた。GWには殆ど町歩きをできなかったので、嗚呼歩きたいと心の底から思った。


LEICA M10 MONOCHROME / Summicron M35mm ASPH
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古典的な町の自転車屋さん

2023-04-23 | 街:宮城



少し前の写真で、宮城県の旧・鹿島台町(大崎市)である。最近は栗原市、大崎市、登米市あたりをグルグル廻って写真を撮っている。ルートが非効率的なのか、同じ町を何度も通過して訳が分からなくなってきた。今回の鹿島台町はそれほど期待していなかった町だ。でも意外と良い感じの町だった。出色は、この自転車屋さんである。考えてみれば、今の僕の生活では自転車に乗ることは全くない。少し前まで折りたたみ式の自転車を持っていた。それはもう錆びついて乗れなくなってしまった。そんな僕ですら自転車屋さんと聞くと、心がときめくから不思議である。この店で自転車を買って貰ったかつての少年たちも、震えるような感動を味わっただろう。今や趣味用途でもない限り、自転車はホームセンターなどで安く買う人が大部分を占める。ホームセンターの自転車屋さんでは、少年の心は中々ときめなかないのである。


LEICA M10 MONOCHROME / Summicron M35mm ASPH
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おかっぱ様の謎、いけない想像

2023-04-21 | 街:宮城





宮城県の色麻町に磯良神社という神がある。「おかっぱ様」という河童を祭る神社でもある。西暦800年頃、あの征夷代将軍・坂上田村麻呂が建立したと言われている。時まさに蝦夷対朝廷軍の戦いの真っ最中である。史実レベルでいえば記録が不足していることも分かる。でも、この辺りの伝説がもう少し訴求力を持てば、この地は立派な観光地になったかもしれない。磯良神社を巡る「かっぱ伝説」は、大きく分けて二つである。

1)坂上田村麻呂の軍勢にいた男が、河童顔負けの泳ぎで数々の武勲を立てた。それを労うために「川童(かっぱ)」の姓を直々に与えられ、神社が建立された。驚くことに今でも神社の宮司は「川童」さんの子孫が務め、やはり「川童(かっぱ)」姓を名乗っている。

2)その後(多分)、ある殿様宅にエッチな河童が現れ、姫様のトイレを覗いたり、ちょっかいを出すようになった。家来の若い武士が退治を志願し、女装して河童を誘き寄せ、その腕を刀で切断した。河童は二度としないと命乞いをしたので命は取らず、腕を返した。河童はお礼に腕を接着することもできる軟膏を献上した。その軟膏は傷にもよく効き、とても重宝された。

他にも付随したマイナーな関連話があるが、この二つがメインの伝説だ。印象として二つの関連性が整理されていないのだと思う。1)の伝説は多少の脚色があっても、史実に基づいているだろう。実際、色麻町でもそういう掲示板などを作っている。問題は2)の方である。話としては面白い。神社と河童の因果関係、例えば河童の神社なので日本全国から集まったとか、田村麻呂軍勢に川童さんと一緒に付いてきた手下だったとか、そういう誰にも分かる話が欲しかった。2)の方は史実である必要はなく(そもそも河童だから)、誰かが考えたフィクションでも良いのだと思う。多少下駄を履かせても良かったのではないか。ここは色麻町が川童さんに相談し、架空と謳ってでもPR伝説を作るべきではなかっただろうか。行政は「ゆるキャラ」みたいなものに架空の伝説キャラを設定するのだから、おかっぱ様を何故活用できなかったのかと思う。これは僕の想像だが、もしかすると「麻」がネックになったのかもしれない。日本全国の「麻」がつく地名の多くは、「いけないアレ」と関連が深いという。河童軟膏は「〇麻のいけないワックス」だったと僕は想像している。太平洋戦争中にはヒロポンを兵士に使ったこともある。奈良、平安時代に大麻を使ったとしても不思議ではあるまい。その関連を指摘されるとイメージが悪いので躊躇した、とか?・・・・。辞めよう。これ以上は叱られそうなので、終わりにする。最後の考察は何の根拠もない妄想であることを明記しておく。すいませんでした。


LEICA M10 MONOCHROME  / SUMMILUX M50mm ASPH

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こんなところに富谷宿(終)〜街中の金魚すくい

2023-04-20 | 街:宮城







今後、家人がコストコで買い物をするのであれば、僕は富谷宿で写真を撮るという選択肢ができた。でも今回は一緒に来てしまったので、一往復して(あと昼食を食べて)終わりである。行きは35mmレンズで撮り、戻りは50mmレンズで撮った。レンジファインダーカメラにおける50mmレンズでの撮影。それは文字通り愉悦の時間である。街中で眼についたものを切り撮る。もっといえば「すくい取る」ような感覚での撮影となる。丁度、金魚すくいと同じだ。あの網のようなものの代わりに、ファインダーの枠線でを使って、景色を切り撮っていく。少なくとも、コストコで食料品をカートの中に掬い取る作業の10倍楽しいことは間違いない。


LEICA M10 MONOCHROME  / SUMMILUX M50mm ASPH
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こんなところに富谷宿①〜知られざる宿場町

2023-04-19 | 街:宮城







宮城県富谷市にて。かつて奥州街道72番目の宿場だった「富谷宿」である。宮城県の市町村は、いわゆる旧市街と新市街の位置関係が分かり難い。もっといえば、旧市街が殆ど残っていない町も多い。そこが他の東北の市町村と異なる点だ。富谷市には、コストコホールセール 富谷倉庫店があり、県内外から多くの買い物客が訪れる。不本意ながら僕も、家人のお供で何度も来ている。そもそも僕はスーパーマーケットなどで買い物をする時間が苦手(嫌い)である。でもまあ仕方ないので、家人について食料品を見たり、離れて家電製品を眺めたりしている。全く面白くも何ともないが、これも試練(家庭サービス)だと義務を果たしている。買い物の間、周辺に時間を潰すところなどないのだから。

・・・と思っていたのは僕の間違いだった。実はコストコから僅か1kmほど先に、この富谷宿があったのだ。何故この事実に今まで気づかなかったのだろう。思い込みとは恐ろしいもので、「ある訳がない」と信じ切っていたのである。日頃、僕は町の何かを見つけ出す嗅覚を自慢していたりしたが、大いなる思い違いだったと認めざるを得ない(続く)。


LEICA M10 MONOCHROME  / SUMMICRON M35mm ASPH
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コンプリートへの道のり(終)~今回のラスボス小牛田町

2023-04-07 | 街:宮城










本シリーズ最終回。他にも旧・田尻町を歩いているが、今回は省略する。最後の町は、旧・小牛田町(美里町)である。これまでの町と比べ、小牛田町には大きな特徴がある。それは「鉄道の要衝」として栄えた町ということだ。小牛田駅は東北本線の駅であると同時に、陸羽東線、石巻線の始発駅でもある。駅前に飲食店が多いことからも、旅客で賑わったことは容易に想像できる。今回は駅前付近を30分ほど歩いただけなので、町を理解するには足りなかった。数時間単位で滞在し、そこで食事をして、何か買い物でもして、同じ場所を何度か歩く。そうしないと分からないこともある。多くの町に到達することを目的にしてしまうと、そこに至らない。どうしても表面的なことで終わってしまう。この町には再度来ることになると思う。いずれにしても、こんな感じで東北コンプリートは進行している。

追伸:山の神まんじゅう食べました。

X-PRO3 / XF23mm F2R WR

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コンプリートへの道のり③~旧・南方町は桜待つ

2023-04-06 | 街:宮城







「コンプリートへの道のり」第3弾は、旧・南方町(登米市)である。もう面積とか人口は紹介しない。なにしろ近隣の25市町村が合併して3市(大崎市、栗原市、登米市)に集約された。正直何処が何処なのか、よく分からなくなる。ちなみに本日時点で、25市町村のうち20市町村で写真を撮っている。

さて、この南方町には「みなみかた千本桜」という見どころがある。約6kmに渡り千本の桜が植えられた道路があり、満開の桜トンネルは見事だという。時期的にもぴったりで、圧巻の光景が見れると思っていた。結論をいえば、桜は全く咲いていなかった。華やかな写真を撮る予定が、モノクロの町並みを撮ることになった。これはこれで、もう一度町を訪れる理由が出来るので構わないと思っている。こうして一度訪れた町との間に因縁が生まれ、理解が深まっていくのである。次回、本シリーズの最終回です。

LEICA M10 MONOCHROME  / TT artisan 28mm F5.6



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コンプリートへの道のり②〜旧・瀬峰町の場合

2023-04-05 | 街:宮城







旧・瀬峰町(以下、「瀬峰町」)は、昨日掲載した旧・高清水町の隣に位置する町である。両町ともに現在では栗原市の位置地域となっている。ふたつの町は面積も人口も似たような感じで、兄弟町のようである。これは外部の人間だからそう思うのであって、実際は近いが故に強烈なライバル意識があるのかもしれない。瀬峰町には高清水町と異なり、鉄道の駅(瀬峰駅)がある。駅前にはパチンコ屋さん(最後の写真)があった。数日前にカラー写真で掲載したものだ。クルマを使ったとしても、古川市までは20分足らず、仙台市までは約1時間ほどで行くことが出来る。田舎感が少ないのは、大きな町との往来が容易だったことによるだろう。

まあこんな感じなので、東北コンプリートを進めるときは「撮る意味」について考え込んでしまうことが多い。次回、次の町に行きます。


LEICA M10 MONOCHROME  / TT artisan 28mm F5.6

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コンプリートへの道のり①〜旧・高清水町の場合

2023-04-04 | 街:宮城








東北コンプリートを再開し、ターゲットは宮城県に絞った。当面の間、宮城方面へ行く機会が増えるだろう。「どんな町でも撮るべき価値がある」というのは、亡き上原師匠の教えである。僕は忠実にそれを守り続けようと思っている。でもやはり凡人なので、迷いや葛藤もある。コンプリートを目指すプロセスは、見どころを見出せない町との格闘でもある。時には望外に風情のある町と遭遇し、喜びに打ち震えることもあるが、確率論的には劇的なハイライトのない町を歩き周ることが多くなる。

そんな今の状況を、いくつかの町をケーススタディに紹介したい。大体こんな感じの町を歩き、共鳴する何かを求めて五感を働かせているのである。第一回目に紹介するのは、旧・高清水町(現・栗原市)だ。面積は約23㎢と東北部の市町村としては、かなり小さい。これは東京都でいえば品川区と大体同じ面積である。品川区の人口は約40万人であるのに対し、旧・高清水町の人口は約4千人だった。人口密度は100分の1である。田んぼなどの農地が広がるほか、低い里山もある。正直、産業や特産物など、これといった特徴はない。この高清水町は古くから存在した町で、江戸期の高清水村が平成に至るまで残っていたという。多分、僕が一回行っただけでは分からない何かがあるのだと思う。とにかく、今回はこの町の写真を撮ったのである。


GRⅢ
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そこにチャンスはあるか

2023-04-03 | 街:宮城
かつては個人経営のパチンコ店が、どんな町にもあった。癖のありそうな客がいて、癖のありそうな店員がいた。素性の知らない客が出入りすると、店中から注視されたりした。一見の客が遊んで勝つということは稀だったと思う。そういうパチンコ屋さんの殆どは消え、資本力のある大手(全国でも地場でも)が市場を席巻した。そしてその大手でさえも、今や苦境に立っている。パチンコは間違いなく斜陽産業となった。

そういう懐かしの個人経営パチンコ店は、店舗跡ですら希少になった。残った数少ない店舗跡も、次々に解体されている。それをとくに惜しいとは思わないが、見かければ記録はしている。「パチンコチャンス」。何人の男女にチャンスを与えたのだろうか。チャンスを求めて吸い寄せられ、討ち死にした客はどのくらいいるのだろう。


GRⅢ
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