南の海のワナビ

小説家を目指す「南野海」の野望ははたして達成されるのか?

もうちょっとアクションがんばれ「カムイ外伝」

2009-09-21 19:00:04 | 映画
 「カムイ外伝」見てきましたが、ううむ、かなり微妙かな。
 白土三平の忍者マンガはなんだかんだいってかなり好きだったりしますが、カムイのアクション(忍術)ってあまり実写に向かない気がします。
 カムイといえば、飯綱落としと変位抜刀霞切りですが、飯綱落としといえば、樹上をサルみたいに飛び回って、追ってきた相手にしがみつき、そのまま相手の頭から下に落とす技。
 そもそも人間がサルみたいに飛び回る時点で、実写だとリアリティなさすぎ。
 ついつい笑っちまいます。
 それに落ちるシーンも、もっと他に撮りようなかったのかなぁ。迫力ゼロ。
 それに比べれば、霞切りのほうはましだと思ったけど、あんな分身みたいな表現しないで、早回しでもいいから、体術のみで表現してほしかった。

 んで、ストーリーのほうは、抜け忍カムイ(松山ケンイチ)が、やはり抜け忍のスガル(小雪)のいる島に流れ着くんですが、スガルの娘がカムイに惚れます。ただ、カムイを追っ手だと信じるスガルは、カムイを殺そうとしますが、旦那が役人につかまったせいで、ふたりで協力し助けたおかげでうやむやに。
 島にはその直後、なぜか巨大なホオジロザメが根付きます。なんの説明もなしに(笑)。
 ホオジロザメ、イルカのようにジャンプしまくり。最強のジョーズです。
 しかもそれと同時に現れたのが、渡り衆というサメ退治屋。あからさまに怪しすぎます。
 彼らはカムイに自分たちも抜け忍の集団で、追っ手から逃れるために集まった。カムイにも仲間になれと迫ってきます。
 カムイは仲間になりますが、案の定、渡り衆のリーダー不動は敵だった。
 なんとこいつ、カムイをやるのに村人全員を毒殺。スガルも、カムイに惚れてたあの子も死んじまいました。
 「見せしめのためだぁ」とかなんとかほざいてましたが、いったい誰に対する見せしめやら。
 で、最後に対決という展開になるわけですが……。

 なんか見ていて思ったんですが、追っ手だってほんとは抜け忍狩りなんてやりたくないはずなのに、どいつもこいつもノリノリで襲ってくるのはなんでなんだろうか?
 ひとりなんかは、飯綱落としのために後からカムイが組み付くと、「かかった」とか嬉しそうに叫んで、自分の体ごと刀で刺しますし。(なぜ自分が死んでまで、抜け忍のカムイを殺そうとしたのか? そのバックボーンがまるで描かれてません)
 不動に至っては関係ないやつまで皆殺しにしようとするし。
 よっぽど忍者組織は非情な組織としたいようです。
 他にも馬鹿で残忍な殿様とか、スガルの旦那にしろ、どうして疑似餌を作るのに、殿様の馬の脚を切って奪わなければならなかったのかとか(他の馬でもいいだろ?)惚れてる娘の気を引こうと、彼女の親を役所に密告する馬鹿とか、つっこみどころというか、疑問がいっぱい。
 まあ、もともとの「カムイ伝」が左翼マンガだから、そういう映画になったのかもしれないけど。

 もうちょっとアクションがすかっとしてれば、見てよかったと思えるんだけどな。


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白土 三平
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