受法寺本堂建築誌

伝統木造工法により建築中です

向拝屋根(ごはいやね)

2006年06月27日 | Weblog
何度か見ている寺院本堂の屋根ですが、足場に上がり横から見ると色々な工夫に気付かされます。

本堂の正面にある向拝を付けると流れが長くなるので、ただ屋根地を延ばすだけでは軒が下がって建物が低く見えてしまうので、軒を上げるために向拝の幅だけ野地を上げて、向拝の幅だけ野地を上げて、向拝の軒を高くするようにする。
「本瓦葺の技術」

正面から見ると平たく見える屋根ですが、直線で構成するのではなく、反りにより屋根を美しくみせる、工夫があります。

横から見ると、縋破風と向拝屋根の反りが異なっています。

正面から向拝中心部が下がり、向拝の端に向けて一度上がり、段差をつけ一度下がり、屋根の隅に向けて上がっています。