受法寺本堂建築誌

伝統木造工法により建築中です

職人

2006年06月14日 | Weblog

今日の高知新聞には、土壁の下地の「小舞(こまい)」を簡単に作る方法を考案したという、記事がありました。
ベニヤ合板に直径20―30ミリの円形の小穴を配列する新しい小舞を考案されたということ。
土壁の良さは見直されていますが、小舞の時間・経費・職人の減少などの問題を解決する方法との画期的な方法のようです。

木造の伝統建築の良さについて認識が高まっています。
この本堂建築でも、石工・大工・小舞職人・左官・瓦葺職人などが携わり、それぞれの技を納得できるまで発揮して、何百年もの雨風に耐える建物が完成されようとしています。

受法寺山門の掲示板に、次のように書きました。

多くの職人たちはその名を留(とど)めずに、この世を去ってゆきます。
しかし彼らが親切に拵(こしら)えた品物の中に、彼らがこの世に生きていた意味が宿ります。
                                                        
                                                                                          柳宗悦(民芸評論家)

民芸品についてのことですが、職人が技を凝らして造られ建物は、工業製品で成り立っている物とは異なり、次の世代でもその美と精神は残れされていくことでしょう。