受法寺本堂建築誌

伝統木造工法により建築中です

宮殿を調整中

2008年05月02日 | Weblog
本堂竣工後、ご本尊後光の新調・掛軸御影の新調を進めてきましたが、縁が整いましたのでご本尊の宮殿を、京仏具の「小堀」により次の工程で製作を進めています。

▼木地
 木材を製材、乾燥させ、のみ、かんななどの道具を使って細かな部材をつくります。
▼彫刻
 彫刻は伝統的な西本願寺様式により、大小様々なのみや小刀を使い図柄を彫っていきます。
▼漆塗
 ていねいに下地を塗り、さらに天然精製の漆を塗り重ね、研ぎをかけます。
▼蝋色(ろいろ)
 漆塗の表面を炭で平らに研ぎ、菜種油と鹿の角粉(つのこ)を使い蝋色面という、鏡のような仕上げにして磨きだします。
▼金箔押し
 漆を塗った部材の上に漆を接着剤にして金箔を貼ります。金箔の厚みは一万分の一~二ミリですが、金箔の良し悪しは、厚みや純度よりも、箔打紙の質によって決まります。
▼彩色(さいしき)
 彩色は、金箔と絵の具の融合が求められます。入念な色合わせの後、胡粉の下地に何度も塗り重ねる極彩色は、仕上がりの色が濃いのが特長です。
▼錺金具(かざりかなぐ)
 錺金具は本体との調和が大切になります。銅や真鍮の地金を木地にあわせて型をとり、たがねで模様を彫刻します。金具の周囲をやすりや刃物でととのえ、金鍍金や漆焼付で仕上げます。
▼総合組立
 それぞれの工程を経て仕上がった部品を、細分の点検を行いながら、錺金具を金鋲で打ち付け組み立てます。これで日本の伝統工芸技術を結集した京仏壇の完成です。
 十五日からの永代経法要に間に合うように、京都から搬入されます。     

その前に座るとき、阿弥陀さまの無量の光明に照らされて、燦然と輝くお浄土を目の当たりにする思いに満たされて、恭しく拝することができるでしょう。

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