空の日誌

設計室「空」のブログ

映画「無言館」

2011-05-02 19:06:31 | アート・文化

上田市古安曽(こあそ)の戦没画学生慰霊美術館「無言館」(窪島誠一郎館主)を題材にしたドキュメンタリー映画「無言館」(86分)が完成し、5月 14日から約1カ月、東京都新宿区の新宿武蔵野館で上映される。志半ばで亡くなった画学生の作品や遺品が並ぶ無言館を通し、命や平和の大切さをあらためて 考えようという作品。県内での上映も検討されているという。

 

 新映(東京都)が企画、製作し、映画監督の宮木辰夫さん(74)が撮影した。新映の社長でプロデューサーの柳沢実さん(78)は、無言館の存在を知り、 「赤紙1枚で戦争に連れて行かれ、亡くなった画学生たちがいたことを伝えなければならないと感じた」と話す。2009年9月に同館を訪れ、窪島館主に映画 の構想を説明。了承を得て製作準備を進めた。

 

 無言館は、館主が全国の遺族の元を訪ねるなどして集めた絵画や道具、手紙などを展示している。映画では、最期まで絵と向き合った画学生たちの気持ちや同 館の存在意義を館主が語る。絵画を修復したスタッフや同館に関わる人々の思いを紹介。館主が作った詩「乾かぬ絵具」に曲も付け、歌われている。

 

 柳沢さんは「見た人が無言館のありのままの姿を知ることで、戦争の愚かさや平和の大切さを感じることができる作品になった」。宮木監督は「精いっぱい生きた学生たちの証しを映すことで、特に若い人に、生きることの喜びや大切さを伝えたい」と話している。

 

 

(提供:信濃毎日新聞)

_1_medium撮影風景

長野市では、明日若里市民ホールにて14:00から上映会と、窪島館主の講演が催されます。