紳士服のコナカ支部 第32回団体交渉報告

（上の写真＝団交後のコナカ支部・松田さん＜真ん中＞と河西さん＜右端＞ら）

被災したコナカ社員への支援強化を要請！
社員の生活支える賃上げ春闘の要求実現を！

私たち全国一般東京東部労組コナカ支部は４月11日、株式会社コナカとの第32回団体交渉を東京・渋谷の会議室で持ちました。組合側からは松田委員長はじめ４人、会社側からは鈴江人事部長代理ら３人が出席しました。

団交の冒頭、組合側は３月11日に発生した東日本大震災でのコナカの被災状況を全社員に周知すべきだと求めました。会社側は「パートも含めて全社員の安全は確認されている」としたうえで「個々の店舗で被害の程度も違うので個々に対応している。周知は必要な範囲でやっている」と述べました。

地震が起きた当日、午後８時までの通常通りの営業を行ったため、店舗に宿泊せざるを得なかったり交通渋滞に巻き込まれたりした社員がいたことについては「店長には危機管理マニュアルに沿った対応を指導してきたが、当日は内線やパソコンも使えないという会社にとっても想定外の地震だった」と答えました。

宮城県・石巻蛇田店で被災したコナカ支部書記長の高橋さんからの伝言という形で「営業時間等はそれぞれの地域の実情や気持ちを考えてよく現場の声を聞いてほしい」「落ち着くまでは被災地の社員を本社に集めての会議や研修は控えてほしい」といった要望を伝えました。

組合側は震災や停電などの影響で休業や労働時間の短縮を余儀なくされた社員には会社が賃金補償するよう求めました。これに対し会社側は「正社員には所定労働時間働いたものとみなして補償する」とする一方で「パートは実労働時間で支払う」との考えを示しました。組合側はパート社員にも賃金補償するよう要求しました。

今年の昇給について会社側は「２月まではまずまずの売上だった。売上ピークの３月を迎えようとしていた矢先に大震災が起きた。地震さえなければ。被災した店舗の修繕費などがどうなるか分からないので昇給もうんぬん言える段階にはない」と回答しました。

組合側は今春闘として社員一律３万円の賃金引き上げ、パート一律時給を少なくとも1000円以上にすることを要求しました。また、通勤ガソリン代が１リットル120円で現在支給されていることを早急に市場価格の約150円に引き上げるよう求めました。さらに役職定年制度の撤廃ないしは適用年齢の引き上げ、住宅手当が出る年数を引き延ばすなどの改善を求めました。

団交に出席したコナカ支部の河西さんは昨年10月の降格人事で13万円もの賃金カットを強行されました。河西さんは「小学６年の息子の塾や習い事もやめさせた。家族３人の食費も１日1000円に切り詰めている。妻の服も買えないし、外食もできない。車検代など貯金を切り崩しながらの生活だ。何とか住宅手当だけでも支給されるよう見直してほしい」と訴えました。

紳士服のコナカは企業としての社会的責任を果たせ！社員と家族の生活破壊という「災い」をこれ以上増やすな！コナカの経営陣がまずやるべきことは正社員・パートを問わず全社員の生活を守ることだ。春闘要求の賃上げを実現せよ。