東京東部労働組合【公式】ブログ

全国一般東京東部労働組合の記録

11/20ワタミ過労死裁判第6回口頭弁論報告

2014年12月19日 16時02分02秒 | ワタミ

写真=ワタミ過労死裁判第6回口頭弁論後の報告集会

渡辺美樹氏らワタミ経営者個人の過労死責任は明らかです!
~11/20ワタミ過労死裁判第6回口頭弁論報告~
※次回期日は来年2/2です(期日変更になりましたのでご注意を!)

大手居酒屋チェーン「和民」で正社員だった森美菜さん(当時26歳)が入社2カ月後に過労死した問題で、私たち全国一般東京東部労組の組合員である遺族がワタミと当時社長だった渡辺美樹・自民党参院議員らを相手取り損害賠償を請求した裁判の第6回口頭弁論が11月20日、東京地裁705号法廷であり、遺族側はあらためてワタミやワタミフードサービスといった会社法人だけではなく、渡辺議員をはじめとする当時の取締役や人事部長に過労死の責任があることを主張しました。

裁判に先立って遺族側が提出した書面では、会社法429条1項に基づき取締役に過労死責任を負わせることを認めた大庄事件判決(大阪高裁2011年5月25日)など、過去の判例を示して今回のワタミ過労死問題でも渡辺議員ら個人に責任があると主張しました。加えて、前回までの法廷で明らかになったワタミの店舗が全国の労働基準監督署から多くの是正勧告・指導票について、1年ごとの定期健康診断の不実施が8件、深夜業務従事者の6カ月ごとの定期健康診断の不実施が5件、36協定を超える時間外労働が12件、法定の休憩時間の不順守が14件、衛生推進者の未選任が6件など同じ内容でたびたび是正勧告を受けたり、「1カ月当たり100時間を超えて時間外・休日労働を行わせている労働者が認められることから…改善を図って下さい」などといった多くの指導票を受けたりするなど、ワタミと渡辺議員らが労働者の生命や健康の安全配慮義務を尽くしていたとは到底言えないと主張しました。このほかワタミ側が36協定で月120時間の残業を認めるなど常軌を逸した長時間労働を横行させていたことや、給与「19万円」と説明しておきながらそこには129時間分の深夜手当3万円が含まれるという過酷な労働を強いる給与体系になっていたことなど、ワタミと渡辺議員らの法人・個人としての責任は免れないと結論づけました。とりわけ渡辺議員は、ワタミ社員が恒常的に長時間労働に苦しんでいることを認識しながら、「365日24時間死ぬまで働け」という言葉に現れているように、長時間労働を促進し、社員の健康を悪化させるような労務体制を構築するのに積極的な役割を果たしているとして厳しく批判した。

裁判後に弁護士会館で開いた報告集会では、岩波書店から今年9月に出版され裁判所にも証拠として提出された書籍『検証 ワタミ過労自殺』が遺族から支援傍聴者らに進呈されました。森さんの父豪さんは「書籍のタイトルに『自殺』という言葉がついていることはつらいが、ワタミが娘を殺したということだと考えている」、母祐子さんは「この本を通してワタミの労働実態を多くの人たちに知ってほしい」と話しました。遺族側弁護団の玉木弁護士、江口弁護士、原島弁護士が今回提出した書面と今後の裁判の進展について説明しました。ファミリーレストラン「すかいらーく」で2007年10月に長男を過労死で亡くした前沢笑美子さんも「森さんたち遺族の勇気が過労死をなくすための力強い一歩になる」と支援の言葉を述べました。

次回のワタミ過労死裁判第7回口頭弁論について、法廷では来年1月19日にいったん決まりましたが、その後の調整の結果、来年2月2日(月)午後1時30分から東京地裁631号法廷で行うと変更になりましたので、ご注意ください。裁判後には弁護士会館で報告集会を予定しています。引き続き遺族への支援のための傍聴をよろしくお願いします。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 市進支部 不当雇い止め解雇撤... | トップ | 市進支部 第22回団体交渉 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

ワタミ」カテゴリの最新記事