やさしい家で やさしい暮らし

めざすは一生暮らせる木のおうち。建て主と建築業者を結び、安心を与えるのが私の仕事なのです。

強い土地を探そう

2004-10-30 10:48:40 | マイホーム
新潟地震の映像が流れると、改めて地震の怖さを思い知る。
どんなに、頑丈な家を建てても
地盤が崩れてしまったら、どうしようもない。
「昔から山だったから安心」では通用しないことが、よくわかる。
危険な土地は「造成地」だけではないのだ。

建築基準法では「地盤調査」することが義務付けられた。
それによって「基礎」の形状を判断する。
しかし、今回の山古志村のような災害には「基礎補強」したくらいでは
何の役にも立たない。
もちろん、台風などによる水害にも、基礎は関係ない。

「地震や災害に強い家」ってなんだろう?
「強い土地」がないと、どんなに強い家をつくっても無駄ではないだろうか?

私は建築士であるが
「強い家」が、その力を十分に発揮できるように
「土地探し」の段階から、お手伝いできたらなぁ。などと思うのでR

「地震」と「保険」

2004-10-29 15:47:15 | マイホーム
新潟地震に関する報道番組で「地震保険」について、語っていた。
「地震保険」は「火災保険」にはいっていないと、はいれません。
「地震による火災は、火災保険では適用できません」
阪神大震災以降、「地震保険」の加入者も増えたというが
まだまだ17%台で少ない。

住宅ローンに火災保険はつきものだが、地震保険はセットではない。
なぜだろう?
火災の方が地震より多いのだろうか?

火事が先で、その後すぐ地震がきたら?
誰にもわからないくらいの差だったら?

などなど、くだらない「?」がわいてきた。

しかし、地震による被害は「建物・家財」だけではない。
農業を営んで暮らしていた人々にとって
地震で崩れた「農地」を保証してくれる保険は今のところないのではないか?
「錦鯉に保険をかけた」なんて、普段だったら笑い話なんだろうけど
錦鯉で生計をたてている人にとっては
「保険があったらなぁ」なんだろうなぁ。。。

地震保険について 財務省

「普通」に悩む

2004-10-28 11:03:41 | マイホーム
住宅の計画をしているときに悩む言葉、「普通にしてください」
この言葉は、とっても困っちゃいます。
年代の違い、家族数、勤めているか商売をしているか
趣味は?お酒は?ペットは?奥さんは料理好き?
などなど、人それぞれ違っていることがたぁくさんあって
「自分が普通」だと思っている人が多いんじゃないかな?

過去に、和風の住宅を作ったお客さん
「普通にしてください」っていうから、私の中の「普通」を図面にした。
図面打ち合わせにあまり熱心ではなく、不安があった。
工事が始まってから「出窓がない!」という。
いやいや、茶の間に出窓はありますよ。
最初から「ここは出窓にしましょう、お花を飾るところにしましょう」と
言っていたじゃないですか?
「それじゃなくて、出窓だよ、出窓」とお客さん
どうも、話しが食い違っているような・・・
私の頭はワケワカメ・・・

そのお客さんのいう出窓とは、洋風の家についている
台形のかたちをしている「出窓」のことだった。
わたしからみれば、準和風の家につけるものではない。
でも、お客さんが言うには
「どこの家にも出窓がついている、それが普通だ

その後も「茶の間に換気扇があるのが普通」
「床の間の脇には書院があるのが普通」
「お風呂に窓がふたつあるのが普通」などなど
私の中の普通ではないことが、次から次と出てきた。

この経験に懲りた私は、普通という言葉がでると
「普通って何ですか?」と聞くようになった。

お施主さんには、できるだけ「伝える努力」をしてもらいたい。
私も「理解する努力」をするから・・・
そして、私が図面によって「伝える」から、お施主さんには「理解」してもらいたい。
最初が抜けてしまう人が多いように思えるこの頃です。

地震に台風、怖いです。

2004-10-25 13:39:11 | マイホーム
地震、台風の被害にあわれたみなさま、お見舞い申し上げます。

ここ仙台はどちらも被害はありませんでしたが
被害の模様をテレビで見ていると、自然の恐ろしさを痛感します。
台風で根っこから街路樹が倒れる様子をみると
自分が設計した建物が根っこからコロンと倒れることを重ねてみたり
地震で崩れた家をみると、あの建物は大丈夫だろうか?と不安になったりするものです。
「たのむから、こっちに来ないでくれ~~~」と神頼みもしたくなります。

今回の地震で「耐震診断を」と考えた人もいることでしょう。
この場合の落とし穴が、意外と図面が揃っている家にあるんですよ。
なぜかって、図面を元に判断しちゃうからなんです。
図面通りに施工されている場合は、もちろんOKなんですけど、
そうじゃない場合が多々あってねぇ。。。
壁があるから安全ってことはないんですよ。
その壁がきちんと耐震壁になっているか?ってことが重要なんですよね。
で、耐震壁になっているかどうかは、壁の仕上げ材をはがしてみないとわからない場合が多いんです。
筋違(すじかい)が、途中で切られていた。ってこともありましたし・・・

床下や天井裏など、普段見えないところを、必ず見てもらってくださいね。
それでも100%見た。ってことにはならないんですが。
図面だけで「あなたの家は大丈夫」なんて言葉、信用しちゃ、ダメですよ。
逆に「あなたの家は危険です」と、あれこれ工事をしたがる業者も危険ですがね。
その場合はすぐに返事をしないこと
何度もしつこいようだったら「引越しを考えていますから」とでもことわりましょう

アンペア変更

2004-10-20 11:49:22 | マイホーム
去年、リフォームした物件のこと。
築30年ではあるが、一度リフォームしており
「うちは、電力も50アンペアだから」と自信満々の施主。
でもねぇ、子ブレーカーが3つしかなかったのよ。
リフォームの時は、電気工事やさんに、うまく3つに振り分けて
ブレーカー増設はしなかったんだけど
半年くらいして、「ブレーカーが落ちる」と電話があった。
工事のときに電気工事やさんから「落ちるかもしれない」と、きちんと説明してもらっていたので
施主のショックは少なかったけれど。

家電製品が増え、エアコンや電子レンジのように、
容量をたくさん使うものも多くなってきている。
2、30年前の住宅なら、20アンペア、30アンペアも、めずらしいことではなかった。
アンペア変更を希望する人も多いことだろう。
その時に注意したいことは、小さいブレーカーも増やすこと。
バランスよく振り分けないと、親ブレーカーが落ちなくとも子ブレーカーが落ちることがある。
エアコンだったら、エアコン用コンセントひとつで、ひとつのブレーカーを使うのが原則。

また、電線にも太さがあり、一般住宅は1.6mmと2.0mmを使うことがほとんどである。
1.6mmと2.0mmでは、2.0mmのほうが電気の流れる量が多くなる。
エアコンは2.0mmを使うが、一般のコンセントは1.6mmで十分。
過去に「全部2.0mmにしてくれ」という施主が家電屋さんの物件があったけれど
これって、意味ないと思う。

ちょっとの電気工事でも、信用のできる工事やさんに頼まないとね。
どうやって見分けるかがむじかしいけど。。。