プロレスから学ぶ最強の介護職のあり方

2015年01月28日 | 日記
最強の介護職、最幸の介護術』

副題は、”燃える闘魂”介護士が教える大介護時代のケアのあり方です。

介護士が書いた「介護ってサイッコ~」なんて本なら掃いて捨てるほどある、と言いたいところだけどほとんどないのが現状。

そんななか「最幸」の介護術なんてきれいごとを言ってるのはどこのどいつだ?と興味を持ち読んでみました。

この本のユニークなところは、プロレスを引き合いに出して介護職について説明しているところです。

著者の山口晃弘さんは、身体障がい者施設や老人ホームでの勤務を経て、現在グループホームの管理者をしています。介護福祉士・介護支援専門員の資格をお持ちです。

身長180センチ、体重90キロ、特技はスクワットで今までの最高はジャンピングスクワット100回6セットだそうです。尊敬する人物はアントニオ猪木と長州力。座右の銘は「正義なき力は無能なり、力なき正義も無能なり」(大山倍達・おおやまますたつ)(武道家・空手家だそうです。マンガ『空手バカ一代』のモデルらしいですよ…)と「時には泥を被るのも男」(アントニオ猪木の言葉だそうです…)

              ………

こんな山口さんですから介護の話に突如プロレスが登場してきます。

高齢者のリハビリの重要性は…

プロレスの神様と言われたカール・ゴッチの「若いうちはトレーニングをする。だが、歳を取ったらしなければならない」で説明。

お年寄りから、悔いのないように生きるよう声をかけられると

そういえば、長州力も「人生なんてまばたきしてる間に終わるぞ」と言ってたなあ、と43年の人生を振り返ってみたり。

言葉は人を動かす不思議な力を持っている、ということを説明するため

いじめられっ子だったときに、アントニオ猪木が一番苦しい時代に書きあげた『苦しみの中から立ち上がれ』という本を読んで奮い立ったことや、長州力をスターダムにのし上げた「俺はおまえの噛ませ犬じゃない!」という言葉が、年功序列の体制に不満を持ちながら働くサラリーマンたちに大きな勇気を与えたことなどを持ち出しています。

人は魂を揺さぶられるような言葉にモチベーションを持つことができる。

だから、国語が大事なのだと。(他にも歴史、美術、体育を挙げています)

専門技術だ、専門知識だと口を開けばそんなことばっかりを唱えている介護職や経営者が多いなか、こういう人は少数派です。

山口さんは熱狂的な猪木信者です。

ただのプロレスバカか…

と思われそうですが、そうでもないんですよ。

っていうか、プロレスバカに介護バカが加わった人なんです。

介護には人気商売の面もあると山口さんは言います。同感です。

人気のある指名の多いヘルパーさんはいるし、特養でも人気のある介護職、人気のない介護職というのは傍目にもわかるそうです。

給与に差がないのはおかしいですね。

世の中は正義が勝つのではなく、力のある者が勝つ。いくら正義だ、倫理だと振りかざしても、力がなければ何もできない。力のあるものが正義の心、倫理観をもっていなければならない。

ここでいう力とは腕力のことではない。力とは知識であり、技術であり、経験であり、人を納得させるだけのものを指している。

介護とは介入して護ること。

これが山口さんのいう、最強の介護職のエッセンスかも。

介護職にとってヒントになる素晴らしい事例がいっぱい載っているので、経営者の方も雇用されている介護職の方も読んでみたらいいと思います。
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