天皇の料理版

パリの彼女は黒木とバランス取ったんだろうな。華やかなパリの恋というより微笑ましい感じだった。ああいう子が歌手になりたくてパトロン云々で苦労するのは逆に生々しいものがある。ザリガニの喰いっぷりや、歌のお姉さん風のステージや、「はいぃ」の佐藤との掛け合いがね。普通もっと体裁よく器用やるもんだろうけど、バーンっとやっちゃってさ、技巧派の黒木と対比が効いていた。人となりが可愛かったね。
郷ひろみが郷ひろみ過ぎて面白かったな。郷ひろみはやっぱ明治から大正くらいの世界がちょうどいいね。水に合ってるようだ。役の人物像の篤蔵との間合いの取り方も、まあそんなもんだよなぐらいで程よかった。
話数の関係ですぐ日本に帰っちゃうからイジメの件も通過儀礼くらい。アルベールだっけ？　あのヒゲモジャ、牛刀を綺麗に折る手際が達人だった。隠すか捨てるかと思ったらパキィンッ！　て折り出して、折るのかよっ、となった。
料理は芋旨そうだったね。あれは中々の破壊力！　フランス娘の食べっぷりもよかった。トラブルがちだったが、賄いの豪華さもなるほどなと、今の日本でも飲食店はよほど渋チンじゃない限り賄いは結構なもんだもんなぁ。売るほど店にあるからさ。
ダメダメな画家、あれダメだろうなぁ。幼馴染みもかえって酷なことをしちゃったもんだ。最終的にどうなるかわからん人物でもあるな。旧版は知らんが、そこから大きく変わっても特に問題ない人だから、今回読めんな。
次回もう天皇の為の厨房に入るようだ早い。元嫁もかなりややこしいことになるようだし、注目だな。個人的にはフランス娘のその後や、もう一人宇佐美の所にいた背の高い小僧の奴の近況なんかも気になるところだ。

仮面ライダードライブ １

「泊さん！！」「進ノ介！」霧子と追田の声に進ノ介は答えなかった。「全ての決着は着いた」中空の超進化体フリーズ！！「貴様ァッ！！」チェイスはブレイクガンナーでフリーズを撃ったが、即、飛来したフリーズにエネルギー弾２発を受け、なす術無く変身解除された！「ハハハッ！」フリーズはブレン、剛と共に嘲笑し、吹雪を放って消えて行った！
「機械生命体に対抗する戦士として、市民の平和の為に尽力してきた仮面ライダードライブ、泊進ノ介が昨日、殉職しました」進ノ介の死はニュースで読み上げられ、号外が配られた。改めて監察医の元で進ノ介の遺体と対面する西城、りんな、追田、本願寺。本願寺は掛かっていたシートを下げ、進ノ介の顔を出した。「ダメ、受け入れらんない」りんなは顔を背けた。「嬢ちゃんはどうした？」問う追田。「どうしても、見たくないって、家に籠ったままみたい」西城が答えた。「甘ったれたこと言うなよ！　警察官だろ？！」棚を殴る追田。「俺は絶対追うぞ進ノ介！　お前を殺した真影を許さねぇ！！　見ててくれよぉッ、俺の流れ星！！」進ノ介の遺体の側で泣き崩れる追田。本願寺は追田の肩を叩いた。「あの、本願寺課長」監察医が話し掛けてきた。「これを見てほしいんですが」監察医はシートを腰の辺りまで下げた。ドライブドライバーとシフトブレスが付いたままだ。「このベルトとブレスレットが、御遺体からどうしても取れないんですが」「クリムちゃんも、泊ちゃんと共に逝ったんですね」本願寺は沈痛な面持ちで呟いた。
霧子は窓は開いていたがカーテンを閉め切り、灯りも点けない自宅だふさぎ込んでいた。（泊さんの嘘つき）『俺は必ず戻る。笑顔で帰りを待つ、皆がいるから』進ノ介はそう言っていた。霧子の部屋には進ノ介や特状課のメンバーと行ったクリスマス会の写真が飾ってあった。（バディの私にそう言ったのに）
　　　　　２に続く

仮面ライダードライブ ２

夜風に部屋のカーテンが揺れていた。
チェイスはピットで氷の針の解毒剤をりんなから受け取った。「これで００１の記憶改竄能力を打ち消せるわ」「俺は霧子を心配させたくなくて、嘘をついてしまった。本当は剛の耳には針の傷があったんだ。泊進ノ介はもう帰らない。せめて、剛だけでも彼女に取り戻す！」出てゆこうとするチェイス。「チェイス、聞きたいことがあるの」りんなは呼び止めた。
特状課のオフィスには、仁良が来ていた。「本願寺さん、本庁に呼ばれているでしょ、う？」戸惑う仁良、本願寺がオフィスを一人で片付けている。「本願寺さん？　あんた何やってるのよ？！」「元々りんなさんと西城君は外からの客員ですし、霧子ちゃんはショックで引き籠り、追田警部補（結構偉い）は元の１課で捜査続行中。もう、ここで私のできることは何も無いですからねぇ」テキパキ片付ける本願寺。「じょ、じょ、冗談じゃない！！」扇子で机を叩く仁良。「真影は本当に機械生命体だった。しかも逃走したままなんだぞ？！　早急に対策委員会に協力して、新しい仮面ライダーを探してよ！」机を叩く仁良！　本願寺は資料を机にぶつけて、いつに無く荒々しく顔を上げた。構える仁良。
「冗談じゃない？　冗談じゃないですか。それはこっちの台詞だ！！」本願寺は資料を思い切り段ボール箱に放り込んだ！　ビビる仁良！「仮面ライダーはただ、体力や知力に優れてるだけじゃないんです！！」迫る本願寺！　後ずさる仁良！「クリムスタインベルトと私が、警視庁の中から選びに選んで唯一見付けた警察官！」追い込まれてテーブルに躓いて倒れる仁良。「それが泊進ノ介なんです！！」ミニカーと道路の玩具の置かれた進ノ介のデスクには花が飾られていた。「代わり等、いやしない！！」本願寺はそのデスクに強く手を突き、涙を堪えた。
　　　　　３に続く

仮面ライダードライブ ３

自宅で霧子が昼間になってもふさぎ込み、涙を溢す中、転々として暮らしているハート達の新しいアジトで、００１フリーズは超進化体の輝く姿を人間体のハート達に見せつけていた。「ハッハッハッ！」「超進化体」椅子に座り、目を見張るハート。「なんて圧倒的な存在感！」ハートの側のメディックは後ずさった。「素晴らしい！！」なぜか鷲だか鷹だかの置物を抱えつつ、羨望の眼差しを向けるブレン！「これが、俺達のゴールか」呟くハートの前で、００１は人間体に変わった。「ゴールは約束の数が揃うことさ。ハート、私が君を導こう」ハートの肩に手を置く００１。「フフフッ」ハートは笑い出し、００１の手を退けた。
「よく言うよ」ハートは立ち上がった。「一番俺を超進化させてくれそうな奴を先に利用して殺してしまった癖に。泊進ノ介」「そうだったな」その場には剛も控えていた。「何か新しい手を考えよう。ハハハッ！！」００１はハートの座っていた椅子の後ろの椅子に座り、上機嫌で笑った。立ち上がった剛はフラフラと物置のようなアジトの中を歩き出したが、物陰から飛び出したチェイスに羽交い締めにされた！　チェイスは解毒剤のキャップを取った！　００１はエネルギー弾を撃ち、精確に解毒剤の容器を撃ち抜いた！　「くぅッ」手を傷付けられたチェイス。「解毒剤の類いか？」立ち上がった００１。「豪胆だなぁチェイス、俺達全員の前に一人で飛び込んで来るとは」面白がるハート。チェイスがシグナルチェイサーを取り出すと、ハートは変身しようとしたが、００１が前に出た。
「私に任せてくれ」「変身！」チェイスはチェイサーに変身した！　００１も超進化体フリーズに変身した。至近距離でブレイクガンナーを撃つチェイス！　そのまま格闘を挑むが凍気を纏わせた拳で打たれ、窓を突き破り、「うぁあッ！」ビルから落とされるチェイス！！
　　　　　４に続く

仮面ライダードライブ ４

落下したところを即座にフリーズに追撃されるチェイス！　力負けして投げ飛ばされるがブレイクガンナーで銃撃するチェイス！　さらにシンゴウアックスで斬り掛かるチェイス！！　数発斬るが大振りの一撃は読まれ、かわされ、蹴りを受けるチェイス！「うぇいあぁぁッ！！」気合いと共に進ノ介を苦しめた吹雪攻撃を放つフリーズ！　凍り付いて後ずさるチェイス。しかし、「無駄だ。俺はロイミュードだ！　ドライブと違って、心まで凍結されはしない！！」意外と精神攻撃要素の強かったフリーズの吹雪！　フリーズは吹雪を止めた。「それもそうだね。面倒な相手だ」「それならば！」余裕の表情のブレンが剛を連れて現れた。「彼にも手伝わせましょうか？　マッハ」促されるままマッハに変身する剛！「ハァッ！」チェイスに飛び掛かる剛！！　組み合いになるチェイスと剛！「止めろ、目を覚ませ！　剛！！」蹴り倒されるチェイス！　マッハは鋭い輪状のエネルギー弾をチェイスに放ち、フリーズは凍結弾を撃ち込んだ！「ぐああぁッ！」変身を解かれ、転がされるチェイス。
「あっはははッ！」カン高い声で笑いながら、人間体のブレンがいつものタブレットPCを持って前に出て来た。「この裏切り者！！　もう１度改造してあげましょうか？　アハッ」ブレンが調子に乗っていると、剛が突然タブレットPCを奪った！！　剛はブレンの膝裏を蹴って体勢を崩させると、羽交い締めにし、ブレンのこめかみにゼンリンシューターを突き付けた！「動くな」フリーズに警告する剛！「撃たないで！　撃たないで！」慌ててフリーズと剛、両方に懇願するブレン。「この時をずぅーっと待ってた！」剛は少しずつチェイスの方に近付いた。「お前には他のライダーを恨む記憶を書き込んだはず」「そうだっけ？　俺も進兄さんとおんなじ、得意体質ってヤツみたいだぜ？」
　　　　　５に続く