羊日記

大石次郎のさすらい雑記 #このブログはコメントできません

ようこそ、わが家へ

2015-06-03 22:41:17 | 日記
陶芸家逮捕!! 探偵の真似事も続ける内にスキルが上がった感じだな。特に元々対応力があった明日香は普通に探偵になってきた。二人共、探偵活動メインでいつ働いてんだって感じもあるが立て続けに事件が起きてそれどころじゃなくなってきたってのもあるのかな。
家パートと会社パートとの温度差も結構なもんだが。会社、社長も真瀬に担がれてんのかね? 何もメリット無い、というかヤバいよな。真瀬は銀行に私怨があるようだが、パルム個人に対してではないし、何がしたいんだろう? それから真瀬の即席手下になったモブ部下のスマホの着信の件はホラーなら即死フラグ過ぎて逆に生き残っちゃうレベル! 伝票刑事が出会ったら死ぬ系クリーチャー扱いされてたが。
民子と陶芸家の関係が単純な共犯ではなく、民子のサイコ具合が強いようだ。家庭は崩壊していて、窃盗品のデタラメな扱いといい。いきなり母を殺しに掛かったりとかなりキてる。ただ母のキャラがあんなだから、そりゃ殴られるわって感じであそこ怖いより、ちょっと面白い雰囲気もあった。
妹のストーカーと民子が凶悪過ぎて、残った真名無しの罪状がショボ過ぎて残念な犯人になりそうだ。むしろ名無しにしてみれば一連の騒動はドン引きだろう。ラストは会社の締めと、あとは実は他にも気付かれていない名無しがいて、家族の受難は続くのだった! 的な、そんな最終回かなぁ。

アルスラーン戦記 1

2015-06-03 22:41:09 | 日記
王都エクバターナ地下、火の焚かれた部屋に暗灰色の法衣を着た老人がいた。ヒルメスはその部屋に現れた。「何事だ?」「このまま失礼。アトロパテネの大平原に霧を起こして以来、体温が戻り切っておらんでのぉ」老人は水晶玉を見ていた。「わざわざ俺を呼び出した用件はなんだ?」「カーラーンが死んだ」老人は振り返った。ヒルメスとはまた違った、半面を付けていれ。「アルスラーン一党に殺られたようじゃ。裏切り者の汚名を被ったまま、野に屍を晒すハメになろうとは哀れこと」「グゥッ!!」歯噛みするヒルメス。「我が弟子達には引き続きお主に力を貸すよう言うておく」水晶玉の側に添えた両掌には宝玉が埋め込まれていた。「だが見誤るな、銀仮面卿。パルスの太陽はお主一人の為には輝かん」老人は警告した。焚かれた火の影は蛇のようにのたうっていた。
ダリューンとナルサスは頭巾付きの外套で身を隠しながら王都に潜入していた。「随分と荒れたな」呟くナルサス。「ああ、殿下には見せたくないな」王都では瓦礫が一ヶ所に集められる等していた。事後になりつつある。
王宮ではイノケンィスが侍従二人を連れ、珍しく走って移動していた。「ほっほっほっ」大汗のイノケンィス。広場の一角にある豪奢な東屋まで来たイノケンィス。そこには侍女が数名おり、奥の席にタハミーネが座っていた。「タハミーネ殿」呼び掛けに振り向くタハミーネ。喪に服し、黒い装束を纏っている。「ふふふ」頬を赤らめ、微笑むイノケンィス。「変わりないか? 欲しい物はないか? なんでも言ってくれ、不自由はさせぬゆえ」答えないタハミーネ。「今日はな、良い報告を持って来たのじゃ。年が明ければ、余は王ではなく、皇帝を称することになるだろう。新ルシタニア帝国の皇帝じゃ。そこでじゃのう、タハミーネ殿ぉ」つれないタハミーネを
     2に続く

アルスラーン戦記 2

2015-06-03 22:41:00 | 日記
伺うイノケンィス。「皇帝には后妃が必要と世間は思っておる!!」意を決し言ってみたイノケンィス!「余もそれは正しいと思う」賢人風に言ってみるイノケンィス。タハミーネは目を閉じていた。「何か、欲しい物はないか?」もう一押しできず、まごつくイノケンィスだった。上階の窓からそれを渋い顔で見ていたギスカール。側でヒルメスも見ていた。このイノケンィスの恋にボダンは激怒していた。「イアルダボートの恩寵を受けぬ、呪われた異教徒めぇッ!! なぜ国王陛下はあやつを火刑にせぬ!!!」卓を叩き、水差しや果物やパンを盛った器等を怒りに任せて払い落とすボダン。「ウガァアアウゥッ!!」獣のように唸るボダン。
ボダンは城の前の大広場にパルス王立図書館の蔵書千二百万冊を積み上げ、油を撒かせた!! 夜、群衆が集まる中、急拵えの木の櫓の上にボダンは現れた。「火を放て! 焼き尽くせ!!」巻物状の貴重な書物は燃え上がった!!! どよめく群衆!「ダメだ、パルスの宝を!」「寄るな寄るな!!」ルシタニア兵は近付こうとする者を阻んだ。「燃やせ燃やせ! 邪悪な異教徒の書じゃあッ!! 滅っせ! 灰に処すのだぁ!! ヒァアハッハッハッハッ!!!」ボダンは煽った。その背後で見届けるハメになったギスカールとイノケンィス。手巾で口元を抑え困惑するイノケンィス。
ここで一人の兵士がボダンに歩み寄った。「大司祭様」「ううん?!」振り返るボダン。「いかに異教の書とはいえ、こ、これ程貴重な書物を研究もせぬまま、火中に投じてよいものでしょうか? 燃やすとしてもその価値を」錫杖で櫓の床を突くボダン。「冒涜者めッ! 人の世にはイアルダボートの聖典だけで充分だ! 悪魔が書かせた書は滅ぼさねばならん!!」「ですが、医学書まで燃やすのは」「黙れ!」ボダンの剣幕に驚くイノケンィス。「イアルダボート神を心から敬う者には!」
     3に続く

アルスラーン戦記 3

2015-06-03 22:40:50 | 日記
意見した兵士を櫓の端に追い込むボダン。下方で山積みされた書が燃え盛っている!「病魔など取り憑かぬ!! 病に掛かる者は心に悪しき種を宿すゆえ、神の懲罰を受けるのだ!!!」ボダンは兵士を櫓から火中に突き落とした!!「わああぁッ!」兵士は炎の中に消えた。「例え一国の国王であろうとも! 異教徒の女をめとろうなどと邪心を起こした時、病毒は神の杖となって傲れる者を打つであろう!!」イノケンィスは身を縮めるようにして聞いていた。「邪心ある者は悔い改めよ! イヤーハッハッハッ!!!」ボダンは笑った。
群衆の中には頭巾を被ったナルサスとダリューンもいた。「財貨を奪うというならまだしも、文化を焼き尽くすとはな。もはや蛮人ともすら言えぬ。あのボダンとかいう男は俺に殺させろ! 国王だの王弟だのはお前に任せる」ナルサスは鋭く言った。「よかろう」ダリューンも炎を見ながら答えた。
「ファランギース殿、ここです」王都近い三方に分かれたとある道の一本に沿った森の木から、ギーヴが降りて来た。騎乗のファランギースは分かれ道の一つに過ぎて行く荷台引きの馬車を見ていた。「どうじゃ? 街道の様子は?」「いやぁ、何も無さ過ぎて」ファランギースは食料の入った袋を差し出した。「おお! 丁度腹が空いていたところです」受け取るギーヴ。「俺の思いがファランギース殿に伝わるとは」中から取り出したパンにかじり付くギーヴ。「やはり、我ら見えない糸で結ばれておるのやも」「用意したのはエラムじゃ」「ええ?」「まあよい。夜通しで疲れておろう、替わろう」頭巾を除けるファランギース。「いやいや! それには及びませぬ。村に至る道はここだけですし、見張るに造作もありませぬ。お陰でファランギース殿を讚美する唄をじっくり創作できました」仰々しく畏まるギーヴ。「お聴き下さ、あ、ああ?!」
     4に続く

アルスラーン戦記 4

2015-06-03 22:40:41 | 日記
ファランギースはさっさと去り始めた。「いずこへ?」「そういうことなら、このままずっと頼むとしよう」「しかし! それでは我が思いはこの森に満ち溢れてしまいます」「森が毒気付いては大変だ」軽口に付き合っていたファランギースだったが、気配に気付いた。ギーヴも反応した。街道の一本をルシタニアの騎兵が歩んで来た。
「ダリューンとナルサスはエクバターナに着いたであろうか?」座ったアルスラーンは道の先のはるか下方のエクバターナを見ながら呟いた。エラムは何やら作業中だった。「はい」「父上と母上の所在を確かめることは大事ではあるが、ルシタニアの巣窟に乗り込むなんて」手を止め振り返るエラム。「いくら二人の腕が立つと言っても」「私が申し上げるまでもなく」エラムは矢箱を持ってアルスラーンに少し近付いた。「御二人なら殿下の心配には及びませんよ」「そうだが、エラムは王都で危険な目に遇わなかったのか?」遇っていた。「あ、いえ、私は御二人と違い、面が割れておりませんでしたので」言わずにおくエラム。「殿下、水を汲んで参ります」「では私も行こう」「いえ、殿下は中で御待ち下さい」「エラム一人では何度も行くことになるであろう? それに、二人で行動する方が心強い」「仕方ありませんね」エラムは軽く迷惑顔をした。
村では村人が列を作って貢ぎ物をルシタニア兵に差し出していた。「どうぞ」「おうっ」差し出されたパンを座ったまま引ったくるルシタニア兵。「王都に着いたと思ったら」パンをかじるルシタニア兵。「すぐに聖マヌエル城へ取って返すとはなぁ」「全くクソ真面目な隊長らしいぜ!」「聞こえるぜ」兵士達はやや離れた所にいる騎乗の『隊長』をクサした。不満らしい。「せめてこの村ではゆっくり休ませてもらおうぜ」「ほらぁ、もっと持ってこいッ!」なけなしの品を持って列に並ぶ村人に兵士は怒鳴った。
     5に続く