川塵録

『インテグリティ ーコンプライアンスを超える組織論』重版出来!

コンプラを変え,会社を変え,日本を変える!

明治はこんな時代だった

2024年09月08日 | 歴史
新紙幣の顔・渋沢栄一『論語と算盤』にインスピレーションを受けて、「論語と経営・コンプライアンス」ってセミナーを開始します。

9月20日から。こちら

セミナー資料はPPTで200頁を超えました。

『論語と算盤』刊行は大正初期。その時代背景を伝えるべく、「明治はこんな時代だった」ってエピソードを紹介します。

  • 明治のころ、お侍が零落して英国人の庭師(のようなアシスタント)に。
  • そのお侍はいつも微笑みを讃えていた。
  • 手元不如意で、刀を担保に、雇い主の英国人にお金を借りた。すぐ返した。
  • 英国人がなんか精神不安定になり、お侍を叱責。
  • するとお侍は、紳士的に微笑みで対応。
  • 英国人はその「微笑み」に対して「ニタニタ笑ってんじゃねえ」って思ってブチ切れて、お侍を打擲。
  • お侍は、(おそらく腰に差した)長刀を翻して英国人の頭上をシャッと斬る。空気だけ。
  • 英国人はさすがに肝を冷やしたのだろう、後日、お侍に謝ろうとした。
  • しかし、その謝罪の機会は、二度と訪れなかった。
  • お侍が、切腹していたから。
  • なぜ切腹したか。
  • 無体な打擲という不名誉を受けた。その報復に、刀で英国人を斬り殺すのは容易。
  • でも、「刀を担保に金を借りた」つまりお世話になったから、その刀で世話になった人間を斬ることは許されない。
  • とはいえ、打擲という侮辱には堪えられない。
  • だから切腹、、、
なんとも「サムライ」的なエピソード。小泉八雲が書いているんだから、デマではないだろう。

明治というのはこういう時代でした。
こういう人間がいる時代が、明治でした。

 ※ お侍が、腰に刀を差していたなら、廃刀令が出る明治3年以前のエピソードですかね。

以上、「日本人の微笑」、以下の本の840頁。 

 
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