
1990年代、アメリカではコンプライアンスよりもインテグリティの方がいいんじゃない、って意見があった(Paine,1994)。
でも、以下3つによって、決定的に、コンプライアンスが優勢になった。
- 1991年 連邦量刑ガイドライン
- 1995年 大和証券巨額不正事件
- 2001年 エンロン事件
このころ、株主代表訴訟が流行っており、取締役は、コンプライアンスプログラムを構築していれば、免責された。
だから、取締役は、「保身」のために、こぞってコンプライアンスを充実させた。
でも、欧州の人は、もともとアメリカが嫌いだし(最近はトランプ政権になってさらにアメリカ嫌いが増えています)、「ヤンキーの奴らはコンプラコンプラって言っているけど、別にインテグリティがあればいいんじゃね?」的に斜に構えている人も多い。
コロナ+テレワークで、「私はコンプラ的にちゃんとやってますよ」的な消極的な姿勢が、会社の活力と勢いを奪う、と認識されてきた。
そのため、やっぱりインテグリティ大事だよね、って風潮になっている。世界の大手企業は、コンプラとインテグリティを「車の両輪」のように捉えている。
実際、日本でも、「プライム上場しててインテグリティ知らないのは恥ずかしい」と言われるようになってきた。
どんどん、インテグリティが広がるといい。